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◆秋田大林区署について

藩政時代の藩有林は、明治2年の版籍奉還によって国有に帰して官林となりました。その後、多くの変遷をたどり、秋田県内の官林は秋田大林区署の管轄となってその下に5小林区署11派出所が置かれ、明治後期からは林用軌道の敷設も始まりました。 大正13年に管轄が営林局に移行した際、林用軌道も引き継がれましたが、その前に姿を消した路線もありました。
秋田大林区署の変遷は、次のとおりです。


明治2年6月版籍奉還により藩有林は民部省地理司の管轄へ
明治4年7月廃藩置県に伴い大蔵省の管轄へ
明治7年1月内務省地理寮の管轄へ
明治10年1月内務省地理局へ改称
明治11年8月秋田県に内務省地理局秋田出張所が設置
明治12年5月地理局から山林局への移行に伴い内務省山林局秋田出張所へ改称
明治14年4月内務省から農商務省への移行に伴い農商務省山林局秋田出張所へ改称
明治14年9月農商務省秋田山林事務所へ改称
明治19年4月大林区署制施行に伴い秋田大林区署へ改称
大正13年12月営林局署官制施行に伴い大林区署は営林局へ、小林区署は営林署へ改称

なお、森林鉄道の歴史については、秋田営林局のページをご覧ください。
小林区署名路線名区間軌道開設鉄道開設
大館長木沢線中滝〜二ツ屋明治40年大正3年
新沢線新沢〜小坂鉄道明治40年
深沢線深沢〜小坂鉄道明治40年
雪沢線雪沢〜小坂鉄道大正4年
支根刈沢線支根刈沢〜二ツ屋明治40年
矢立線矢立国有林〜陣場貯木場大正4年
白沢尻合沢線尻合沢〜白沢駅明治40年
扇田長部線中野事業区〜長部大正5年
早口岩瀬線岩瀬〜早口駅明治42年
岩瀬延長線大淵岱〜岩瀬林道明治43年
岩瀬目名市支線目名市沢〜岩瀬延長線明治44年
岩瀬内町沢線内町沢〜岩瀬延長線明治42年
岩瀬平戸内沢線平戸名沢〜岩瀬延長線明治43年
岩瀬繋沢支線繋沢〜岩瀬林道大正5年
岩瀬大川目分線岩瀬沢〜岩瀬内町沢線大正6年
糠沢線岩谷〜糠沢明治44年
糠沢延長線糠沢〜糠沢林道大正2年
早口線大野〜早口駅大正元年
早口味噌内沢支線助平沢〜早口林道大正5年
早口平滝分線津軽沢口〜平滝沢大正5年
七日市小森線小坪沢〜脇神大正10年
上小阿仁小阿仁線中茂〜小沢田大正4年
荷上場藤琴線馬坂〜荷上場明治43年
藤琴延長線滝沢〜馬坂大正元年
藤琴小比内支線小比内〜坊中大正7年
藤琴粕毛支線鹿瀬内国有林〜藤琴貯木場大正10年
羽根山田代線田代〜羽根山大正2年
能代仁鮒線濁川〜仁鮒明治44年大正2年
母体線母体〜能代港大正元年
岩川線小荒沢〜鹿渡駅大正元年
岩川延長線黒森沢〜岩川林道大正2年
五城目男鹿線男鹿山〜羽立明治42年
男鹿延長線比詰海岸〜男鹿林道大正2年
男鹿仙養坊支線仙養坊沢〜男鹿林道大正2年
秋田仁別線仁別〜秋田駅明治42年
仁別延長線仁別国有林〜仁別林道大正2年
角館生保内線生保内〜白岩広久内大正元年


路線の所属小林区署は、開設時点のものです。
秋田営林局移行前に廃止が確認されているのは、早口小林区署糠沢線と能代小林区署母体線です。

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