へくいどし <名>[意]『緒方町誌』には次のように掲載されている。同年輩の人、同じ釜の飯を食べた人。「戸喫同士」。
一方『岡藩のひらくち』には、「同床で屁をかませあった幼馴染」とある。
へくだむ <動・五>[意]座り込んで油を売る。大分県玖珠郡でも使うほか、福岡県朝倉市では「座り込む」の意味で使う。
〔未〕へくだまん [意]座り込んで油を売らない。
〔用〕へくどぅだ [意]座り込んで油を売った。[例]あさかり、へくどぅじょっち、しごてぃならん(朝から、座り込んで油を売っていて、仕事にならない)。
〔仮〕へくだま [意]座り込んで油を売れば。
※竹田出身・甲斐順ちゃん
へぐれん <形>[意]つまらない。[例]あんやたぁ、へぐれんやっちゃわい(あいつは、つまらないやつだなあ)。
※緒方・みっこさ
へす <動・五>[意]減らす。少なくする。[例]おおから、へすんで(多いなら、減らすんだよ)。
〔未〕へさん [意]減らさない。
〔未〕へそう [意]減らそう。
〔用〕へした [意]減らした。
〔仮〕へさ [意]減らせば。
〔命〕へせ [意]減らせ。
※清川出身・三鷹んあんちゃん
【邦訳日葡辞書】「ヘス」丈の高い物を低くするとか、綿のたくさん入った着物のような非常に嵩ばった物を少なくするとかする。
へちくる <動・五>[意]いじる。[例]にきびゅう、へちくると、あとがのこるんじゃが(にきびをいじると跡が残るんだよ)。
〔未〕へちくらん [意]いじらない。
〔未〕へちくろう [意]いじろう。
〔仮〕へちくら [意]いじれば。
べた <名>[意]めんこ。「ぱっちん」「べった」とも。
へぬる <動・中三>[意]思いがけない方向に曲がる。逸れる。[例]こんボールは、すぐへぬるんじゃ(このボールは、すぐに変な方向に曲がるんだ)。
〔未〕へねん [意]逸れない。
〔仮〕へぬら [意]逸れれば。
※清川・邦友さん
へびはどうりぐい、はちはむりぐい <句>蛇は道理食い、蜂は無理食い[意]蛇は人が尾を踏んだり、かまったりすれば噛み付くが、蜂は無闇に刺しにくる。
※清川・康晴さん
へめぐる <動・五>[意]あちこちと歩き回る。
〔未〕へめぐらん [意]歩き回らない。
〔用〕へめぐった [意]歩き回った。
〔仮〕へめぐら [意]歩き回れば。
【邦訳日葡辞書】「ヘメグル」ひとつの地方から他の地方へと遍歴する。
へもどる <動・五>へ戻る[意]後戻りする。[例]おとしもんは、みちゅう、へもどると、みつかるど(落し物は、来た道を後戻りすると見つかるぞ)。
〔未〕へもどらん [意]後戻りしない。
〔仮〕へもどら [意]後戻りすれば。
へら(べら) <名>[意]端、側。[例]あっちべら(あちら側)、こっちべら(こちら側)。
※緒方・入道さん
べらべったり <形>[意]あたり一面。稲が田一面で倒れている様を言う際に使われる。[例]台風じ稲が、べらべったりかやっちしもうた(台風で稲がすっかり倒れてしまった)。<類>「すうらいちめん」
※緒方・ひできちどん
へらへっと <副>[意]ようやっと。やっとのことで。苦労の末に。
※清川・康晴さん
へんかい <名>[意]変わり者。
※岡藩のひらくち
へんじょこんじょ <名>[意]ああでもない、こうでもないとこねる屁理屈。
※清川・千枝さん
へんちゅくりん <名>[意]みょうちきりん。