ひいがらめ(ひいがら) <名>[意]やぶにらみ。
びいばあ <名>ビーバー[意]草刈り機。奥豊後ではメーカーを問わず、草刈り機を「ビーバー」と呼ぶ。恐らく最初に普及した山田機械工業の「ビーバー刈払機」の名称が一般化したものだろう。
ぴいぴいぐさ <名>[意]イネ科の雑草。「スズメノテッポウ」。
※清川・邦友さん
ひいる <名>[意]蛭。ヒル綱に属する環形動物の総称。
ひいろ <名>[意]鱗翅目の昆虫のうちチョウでないものの総称、蛾。
※緒方・入道さん
びいろん <名>[意]ビー玉。
ひがしやま こうかのしたの かぎわらび むかしのごおんを わするるな <句>東山 合歓の下の 鉤蕨 昔の御恩を 忘るるな[意]マムシ除けのおまじない。これを三回唱えるとマムシに噛まれないという。「マムシよ。お前が東山の合歓の木の下で昼寝をしていたときに、下から芽を出そうとした蕨が、まっすぐに芽を出せばお前の腹を突き破るしかなかったのに、お前があまりに気持ち良さそうに寝ているので遠慮して脇から地上に出てきた。そのお蔭で今生きていられるのだぞ。それを有難いと思えば、人を噛んだりするでないぞ」という意味らしい。
※清川・康晴さん
ひかり <名>[意]親しい仲間内でのちょっとした宴会、酒盛り。割り勘が基本。[意]あしのばん、ひかりゅう、しゅうや(明日の夜、仲間内で酒盛りをしようよ)。
※緒方・入道さん
<参>『大分県の歴史と文化』(毎日新聞社、1961年発行)には半田康夫・大分大学教授が「農民の日常生活」と題する項で「寄合のあとは楽しいヒカリ(共同飲食)が待っていた」と記している。
ひかる <動・五>[意]親しい仲間内でちょいと飲みに行くこと。[例]よい、こんだ、ひかろうや(おい、今度、飲みに行こうよ)。
〔未〕ひからん [意]宴会をしない。[例]ちょっと、ひからんな(ちょっと飲みにいかないか)。
〔仮〕ひから [意]宴会をすれば。
※緒方・入道さん
ひかるる <動・中三>[意]引かれる。命令形は「ひかりい」となるので、大分独特の変形下二段活用の中三段活用である。
〔未〕ひかれん [意]ひかれない。
〔未〕ひかりゅう [意]ひかれよう。
〔仮〕ひかるら [意]ひかれれば。
【邦訳日葡辞書】「ヒカルル」引かれる。
ひがんちょうれん <名>[意]ガリガリに痩せ細った状態。「ちょうれん」はカマキリのこと。「ひがん」は彼岸か。[例]ひがんちょうれんのごと、なっちょらしめえかち心配しよったんで(やせ細ったカマキリのようにガリガリになっていないかと心配していたんだよ)。
※朝地・幸子先生
ひきあぐる <動・中三>[意]引き上げる。引き揚げる。大分独特の変形下二段活用の中三段活用である。
〔未〕ひきあげん [意]引き上げない。
〔未〕ひきあぎゅう [意]引き上げよう。[例]ぼつぼつ、ひきあぎゅうか(そろそろ引き上げようか)。
〔仮〕ひきあぐら [意]引き上げれば。[例]もう、ひきあぐら、どげえな(もう引き上げたらどうですか)。)
〔命〕ひきあぎい [意]引き上げろ。
ひきい <形>[意]低い。
〔用〕ひくうなる、ひくうなる [意]低くなる。
〔仮〕ひくから [意]低ければ。
ひきさがしちょる(ひっさがしちょる) <句>[意]乱雑に散らかっている様。[例]あんたん部屋ぁ、いってん、ひきさがしちょっち、歩き場もねぇ(あんたの部屋はいつも散らかっていて、足の踏み場もない)。
※緒方・みっこさ
ひきさぐる <動・中三>[意]引き下げる。命令形は「ひきさぎい」となるので、大分独特の変形下二段活用「中三段活用」である。
〔未〕ひきさげん [意]引き下げない。
〔未〕ひきさぎゅう [意]引き下げよう。
〔仮〕ひきさぐら [意]引き下げれば。
〔命〕ひきさぎい [意]引き下げろ。
ひきずりひっぱり <句>[意]たどりたどって。[例]ひきずりひっぱりの親戚(遠い親戚)。
※清川・邦友さん
ひきもぐ <動・五>[意]引っ張ってもぎとる。
〔未〕ひきもがん [意]もぎ取らない。
〔仮〕ひきもが [意]もぎ取れば。
※緒方・入道さん
ひこじる <動・五>[意]物をずるずると引きずって移動させる。引きずる。「ひこずる」に同じ。
〔未〕ひこじらん [意]引きずらない。
〔用〕ひこじった [意]引きずった・
〔仮〕ひこじら [意]引きずれば。
〔命〕ひこじれ [意]引きずれ。
【邦訳日葡辞書】「ヒコジル」引きずる。
ひこずる <動・五>[古]引こづらふ[意]引きずる。「ひこじる」に同じ。
〔未〕ひこずらん [意]引きずらない。
〔用〕ひこずった 〔意〕引きずった。
〔仮〕ひこずら [意]引きずれば。
〔命〕ひこじれ [意]引きずれ。
<参>おしてる 難波の崎に 引き登る 赤のそほ舟 そほ舟に 網取り掛け 引こづらひ ありなみすれど 言ひづらひ ありなみすれど ありなみ得ずぞ 言はれにし我が身(難波の崎を引き上る朱塗りの舟よ、塗り舟に、網を取り掛け、引っ張ってありなみするが、とやかく言ってありなみするが、ありなみかねて、人に言い騒がれたわが身だ=萬葉集3300)。「ありなみ」は語義不詳。
ひさしい <形>[意]久しい。標準語とは活用が一部異なる。
〔用〕ひそうなる、ひさしゅうなる [意]久しく。[例]ひさしゅうみらんじゃったが、どげえしちょったんな(長い間、会わなかったけれど、どうしていましたか)。あわんごつなっち、もう、ひそうなるで(会わないようになって、もう随分になるよ)。
〔仮〕ひさしから [意]久しければ。
※緒方・みっこさ
ひざぼんさん <名>膝ぼんさん[意]膝小僧。大人が子供相手に膝を指して使う。<類>ひざぼんず
※緒方出身・hataさん
ひざぼんず <名>膝坊主[意]膝小僧。「ひざぼんさん」に同じ。
<参>別府では「ひざぼんす」を使う。
※別府出身・おばさん46
ひじぃ(ひでぃ) <形>[意]ひどい。[例]ひじぃ目におうた(ひどい目にあった)。
〔用〕ひづうなる、ひどうなる [意]ひどくなる。
〔仮〕ひづから [意]ひどければ。
ひしぬ <動・五>[意]飢え死にする。
〔未〕ひしなん [意]飢え死にしない。[例]にさんにち、くわんでん、ひしなん(二、三日食わなくても飢え死にしない)。
〔用〕ひしんだ [意]飢え死にした。[例]あんしゃ、ひしんだんと(あの人は飢え死にしたんだって)。
〔仮〕ひしな [意]飢え死にすれば。
〔命〕ひしね [意]飢え死にしろ。
【邦訳日葡辞書】「ヒジニ」干死、飢えのためにしんでしまうこと。
ぴしゃっと <副>[意]きちんと整っている様子[例]あんしんしごたぁ、いっつも、ぴしゃっとしちょる(あの人の仕事は、いつもきちんとしている)。
※緒方・みっこさ
ひせ <名>干畝?[意]すぐに干上がってしまう田のこと。
※『緒方町誌』
ひぜしる <動・五>[意]ひりひり痛む。
※清川出身・アミーさん
ひだりい <形>[古]ひだるし[意]ひもじい、空腹だ。
〔用〕ひだるうなる [意]空腹になる。
〔仮〕ひだるから [意]空腹なら。
【解説】飢え死にをすることを大分では「干死(ひし)ぬ」と言うことからすると、「ひだりい」の「ひ」は「干」と思われる。「だりい」は「だるい」である。つまり、「ひだりい」は「動くのがいやなほどに空腹である」という意味であろう。
【邦訳日葡辞書】「ヒダルイ」空腹である。
ひっかくる <動・中三>[意]引っ掛ける。命令形は「ひっかきい」となるので、大分独特の変形下二段活用「中三段活用」である。
〔未〕ひっかけん [意]引っ掛けない。
〔未〕ひっかきゅう [意]引っ掛けよう。
〔仮〕ひっかくら [意]引っ掛ければ。
〔命〕ひっかきい [意]引っ掛けろ。
ひっかなぐる <動・五>[意]ひきむしる。
〔未〕ひっかなぐらん [意]引きむしらない。
〔仮〕ひっかなぐら [意]引きむしれば。
【邦訳日葡辞書】「ヒッカナグル」手で草や頭髪などをしっかりとつかんで引き抜く。
ひっかるう <動・五>引っ担(かる)う[意]ひょいと背負う。
〔未〕ひっかるわん [意]ひょいと背負わない。
〔用〕ひっかるうた [意]ひょいと背負った。u
〔仮〕ひっかるわ [意]ひょいと背負えば。
〔命〕ひっかるえ [意]ひょいと背負え。
ひっくびる <動・五>[意]手早く縛る、手早く括る。
〔未〕ひっくびらん [意]手早く縛らない。
〔仮〕ひっくびら [意]手早く縛れば。
〔命〕ひっくびれ [意]手早く縛れ。
※清川・康晴さん
ひっくりさま <名>[意]裏返し。裏表。「ひっくりさまし」に同じ。[例]しゃつぃ、ひっくりさまじゃ(シャツが裏返しだ)。
※緒方・みっこさ
ひっくりさまし <名>[意]裏返し。「ひっくりさま」に同じ。
※緒方・みっこさ
ひっこくる <動・中三>[意]激しく転ぶ。命令形は「ひっこきい」となるので、大分独特の下二段活用の変形「中三段活用」である。
〔未〕ひっこけん [意]激しく転ばない。
〔未〕ひっこきゅう [意]激しく転ぼう。
〔仮〕ひっこくら [意]激しく転べば。
ひっこさぐ <動・五>[意]強くこそぐ。
〔未〕ひっこさがん [意]強くこそがない。
〔用〕ひっこせえだ [意]強くこそいだ。
〔仮〕ひっこさが [意]強くこそげば。
〔命〕ひっこさげ [意]強くこそげ。
ぴっしゃぐ <動・五>[意]強く潰す。ひしゃぐ。「しゃぐ」の強調形。「ちっしゃぐ」に同じ。
〔未〕ぴっしゃがん [意]強く潰さない。
〔用〕ぴっしぇえだ [意]強く潰した。
〔仮〕ぴっしゃが [意]強く潰せば。
〔命〕ぴっしゃげ [意]強く潰せ。
ぴっしゃぐる <動・中三>[意]ひどくひしゃげる。「しゃぐる」の強調形。
〔未〕ぴっしゃげん [意]ひどく潰れない。
〔未〕ぴっしゃぎゅう [意]ひどく潰れよう。
〔用〕ぴっしゃげた [意]ひどく潰れた。
ひったまがる <動・五>引っ魂消る[意]ひどく驚く。
〔未〕ひったまがらん [意]ひどく驚かない。
〔用〕ひったまがった [意]ひどく驚いた。
〔仮〕ひったまがら [意]ひどく驚けば。
びっちょ <名>[意]うどん。
ひっつくる <動・中三>[意]くっつける、引っ付ける。命令形は「ひっつきい」となるので、大分独特の下二段活用の変形「中三段活用」である。
〔未〕ひっつけん [意]くっつけない。
〔未〕ひっつきゅう [意]くっつけよう。
〔仮〕ひっつくら [意]くっつければ。
※清川出身・和弘さん
【邦訳日葡辞書】「ヒッツクル」物を固定しておく。
びってえ(びって) <形>[意]汚らしい、だらしない。
※清川・晴さん
ひっぱぐ <動・五>[意]引き剥ぐ。強く剥がす。
〔未〕ひっぱがん [意]引き剥がない。
〔仮〕ひっぱが [意]引き剥げば。
〔命〕ひっぱげ [意]引き剥げ。
ひとぎ <名>[意]棟上式で集まった人に屋根から巻く餅や菓子。本来は神前に供える米で作った餅を言う。粢(しとぎ)。
ひどくる <動・中三>[意]後ろに下げる。後退させる。命令形は「ひどきい」となるので、大分独特の下二段活用の変形「中三段活用」である。[例]猫が寝ちょっちじゃめなるき、ひどけた(猫が寝ていて邪魔になるから、向こうに押しやった)。
〔未〕ひどけん [意]後退させない。
〔未〕ひどきゅう [意]後退させよう。
〔用〕ひどけた [意]後退させた。
〔仮〕ひどくら [意]後退させれば。
〔命〕ひどきい [意]後退させろ。
※緒方・みっこさ
ひとっつん <副>[意]少しも。一向に。「いっこん」に同じ。[例]ひとっつん、おぼえちょらん(少しも覚えていない)。
※清川・久洋さん
ひどらする <動・中三段>[意]後ろに下がらせる。後退させる。
〔未〕ひどらせん [意]後退させない。
〔未〕ひどらしゅう [意]後退させよう。
〔用〕ひどらせた [意]後退させた。
〔仮〕ひどらすら [意]後退させれば。
〔命〕ひどらしい [意]後退させろ。
ひとりがちい <副>ひとり・勝手に[意]ひとりでに。自然に。[例]車ぃ、ひとりがちぃうごきでえたんじゃ(車がひとりでに動き出したんだ)。
※緒方・入道さん
ひどる <動・五>[意]後退する、下がる。[例]あっこまじ、ひどるんど(あそこまで後退するんだぞ)。
〔未〕ひどらん [意]後退しない。[例]ひどらんと、あぶねえが(後退しないと、危ないよ)。
〔用〕ひどった [意]後退した。
〔仮〕ひどら [意]後退すれば。
〔命〕ひどれ [意]後退しろ。
ひとよこい <名>[意]小休止。<反>ながよこい。
※清川出身・三鷹んあんちゃん
ひとんだ <名>一荷駄?[意]牛や馬に一度に乗せる荷物の量。薪にはならない「ばいら」(小枝)なら6束が一般的な「ひとんだ」だった。
※清川・康晴さん
ひねくるる <動・中三>[意]ひねくれる。命令形は「ひねくりい」となるので、大分独特の変形下二段活用「中三段活用」である。
〔未〕ひねくれん [意]ひねくれない。
〔未〕ひねくりゅう [意]ひねくれよう。
〔仮〕ひねくるら [意]ひねくれれば。
びびんこ <名>[意]肩車。[例]おまや、びびんこがすきなこじゃのお(お前は、肩車が好きな子だねえ)。
【邦訳日葡辞書】「ビビウマ」「ビビコマ」肩車に乗せて人を運ぶこと=「びびんこ」との類似性が疑われる。
ひぼ <名>[古][意]ひも。
<参>「鎧(よろい)の高紐(たかひぼ)」(太平記=鎧の肩上についていて、胸板の紐と結んで胴を吊るための紐)。
【邦訳日葡辞書】「ヒボ」結びつけるための紐。
ひまいいる <句>[意]時間がかかる。「ひま」の次の「い」は大分弁独特の主格を表す格助詞。[例]なぬしよったんな、えらいひまいいったなあ(なにをしていたんですか、ずいぶん時間がかかったなあ)。
ひゅうがざん <名>日向算?[意]でたらめな計算。日向は宮崎のことで、他領を差別する意識の現れか。あるいは、「あさっての方向」を意味するものか。[例]また、おまや、こげな、ひゅうがざんぬぅしち(また、お前は、こんなでたらめな計算をして)。
ひゆる <動・中三>[意]@冷え込む。[例]今日は珍しゅう、ひゆるなあ(今日は珍しく冷え込みますね)。より口語的には「ひゆんなあ」と使われる。A冷める。Bひやりとする[例]はなちじゃったき、ひえたぁ(突然だったから、ひやりとしたよ)。
※清川出身・千寿さん
@〜Bのいずれも、奥豊後独特の文語的な下二段活用の変形、中三段活用である。命令形が「ひいい」となる。
〔未〕ひえん [意]冷えない。
〔未〕ひゆう [意]冷えよう。
〔仮〕ひゆら [意]冷えたら。
【邦訳日葡辞書】「ヒユル」冷たくなる、または、寒く感ずる。
ひょく <名>[意]剽軽なこと、冗談。[例]あんしゃ、いってん、ひょくんじょういう(あの人はいつも、剽軽なことばかり言う)
※緒方・入道さん
ひょくと <副>[意]不意に。ひょっこりと。[例]連絡もせんじ、ひょくとかいっちきち、たまがった(連絡もせずに不意に帰ってきて驚いた)
※緒方、入道さん
ひよりぐせ <名>日和癖[意]暑さ寒さや気圧の変化に伴って感じる腰や膝などの関節痛や頭痛といった体の異状。また、気圧の変化で音が遠くに聞こえるように感じる違和感。
※竹田出身・水瀬さん、緒方・入道さん
ひよる <動・五>[意]木材などに癖がついて曲がること。
〔未〕ひよらん [意]曲がらない。
〔仮〕ひよら [意]。曲がれば。
※緒方出身・HIROさん。
ひらくち <名>平口?[意]方言。[例]岡藩のひらくち(岡藩の方言)。
ひる <動・五>[古]放(ひ)る、痢る。[意]大小便をする。<類>まる。
〔未〕ひらん [意]大小便をしない。
〔仮〕ひら [意]大小便をすれば。
【邦訳日葡辞書】「ヒル」屁をひる。
ひるめしわき <名>[意]昼休み。
※緒方・みっこさ
ひるんひなか <句>昼ん日中。[意]日中。真昼間。[例]ひるんひなかかり、さきゅうのみよる(真昼間から酒を飲んでいる)。
※清川・久洋さん
ひろぐる <動・中三>[意]広げる。大分独特の変形下二段の中三段活用である。
〔未〕ひろげん [意]広げない。
〔未〕ひろぎゅう [意]広げよう。
〔仮〕ひろぐら [意]広げれば。
〔命〕ひろぎい、ひろげよ [意]広げろ。
ひろげさがす <動・五>[意]そこらじゅう足の踏み場もないほど散らかす。辺り一面に物を広げる。
〔未〕ひろげさがさん [意]散らかさない。
〔用〕ひろげさげえた [意]散らかした。
〔仮〕ひろげさがさ [意]散らかせば。
※清川・久洋さん
ひろつく <動・五>[意]空腹のあまり落ち着かない様子。
〔未〕ひろつかん [意]空腹でうろうろしない。
〔仮〕ひろつか [意]空腹でうろうろすれば。
ひろひろする <句>[意]ひもじがる。空腹に耐えかねて食べ物を探し回る。[例]今おかず作りよるき、ひろひろしなんな(今おかずを作っているから、うろうろしないで)。
ひろむる <動・中三>[意]広める。広く知らせる。命令形は「ひろみい」となるので、大分独特の変形下二段活用「中三段活用」である。
〔未〕ひろめん [意]広めない。
〔未〕ひろみゅう [意]広めよう。
〔仮〕ひろむら [意]広めれば。
ひろめ <名>[意]広い場所。[例]ひょくと、ひろめにでた(急に広い場所に出た)。
※清川・邦友さん
ひわるる <動・中三>[意]干割れる。激しく乾燥してひび割れること。命令形は「ひわりい」となるので、大分独特の変形下二段活用「中三段活用」である。
〔未〕ひわれん [意]干割れない。
〔未〕ひわりゅう [意]干割れよう。
〔仮〕ひわるら [意]干割れれば。
【邦訳日葡辞書】「ヒワルル」日光に当たって物がひび割れする。
ひをつくる <句>[意]明かりを点ける。電気の時代の現代もお年寄りは使っている。[例]よい、くろうなったき、ひをつけちくりい(おい、暗くなったから明かりを点けてくれ)。
※清川・郷思さん
ひんがいちにち <連語>[意]一日中。
ひんかち <名>[意]スズメ目ヒタキ科に属する野鳥、鶲(ひたき)。
ひんき <名>[意]動物の発情期のこと。
※清川・康晴さん
ぴんこぴんこ <副>[意]主に、生まれて間もない牛や馬の子が長い四肢を持て余すように跳ねる様。
※緒方出身・前田芳男さん
びんちゃく <名>[意]頬。[例]先生にびんちゃくぅ張られた(先生に頬を平手打ちされた)。
ひんにぎる <動>[意]強く握る。強くつかむ。ひっつかむ。[例]よう、ひんにぎるんど(よくつかんでおくんだぞ)。
〔未〕ひんにぎらん [意]ひっつかまない。
〔仮〕ひんにぎら [意]ひっつかめば。
※清川・久洋さん
ひんのむ <動・五>ひん飲む[意]丸呑みする。[例]やわたろうが、たまぐぅ、ひんのんだ(青大将が卵を丸呑みした)。
〔未〕ひんのまん [意]丸のみしない。
〔用〕ひんぬうだ [意]丸のみした。
〔仮〕ひんのま [意]丸のみすれば。
ひんまがる <動・五>[意]激しく曲がる。
〔未〕ひんまがらん [意]激しく曲がらない。
〔仮〕ひんまがら [意]激しく曲がれば。
ひんまぐる <動・中三>[意]勢いよく曲げる。強く曲げる。[例]ひんまぐるしかねえで(強く曲げるしかないよ)。
〔未〕ひんまげん [意]強く曲げない。
〔仮〕ひんまぐら [意]強く曲げれば。
※清川・久洋さん
ひんむく <動・五>[意]果物の皮などを力を込めてむくこと。[例]ほうちょういねえき、ひんむくしかねえ(包丁がないから、力を込めて剥くしかない)。
〔未〕ひんむかん [意]強く剥かない。
〔仮〕ひんむか [意]強く剥けば。
※清川・久洋さん