【文学作品(書物)】

    
新古今和歌集 (しんこきんわかしゅう)

【成立時期】
   
 鎌倉時代 (1205年)

【作者・編者など】
   
藤原定家らが撰者(せんじゃ)
      他に源道具(みなもとのみちとも)、藤原有家(ふじわらのありいえ)、
      藤原家隆(ふじわらのいえたか)、藤原雅経(ふじわらのまさつね)、
      寂蓮(じゃくれん)、後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)

【種別・ジャンル】
    
歌 集

【内 容】
   ● 現実の体験ではなく、頭の中で作り上げた世界を詠んだ和歌が多い
     和歌集
   ● 政治的に無力になった貴族が、現実に背を向け、和歌を通じて、ひた
     すら美しい世界を追求している。
   ● 歌の多くは情調的で美しいが、力強さに欠けている。

【特 長など】
   ● 後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)に命令による勅撰和歌集
      (ちょくせんわかしゅう)。20巻。
      約2000首の短歌が収められている

   
 
あまりに技巧的(ぎこうてき)で実感の伴わない歌風である。
   ● 歌の心は、
「幽玄(ゆうげん)・有心(うしん)」
        幽玄(ゆうげん)…神秘的(しんぴてき)で奥深いこと
        有心(うしん)…しみじみしていて風雅(ふうが)なこと

   ※ 勅撰和歌集(ちょくせんわかしゅう)…天皇の命令で作られた和歌集のこと

【備 考】
   ● 源頼朝(みなもとのよりとも)が鎌倉幕府(かまくらばくふ)を
     作り、政治の実権(じっけん)は貴族から武士にうつった。そのため、貴族
     は実権のないの現実から目をそむけるため、新古今和歌集はこのような
     歌風になったと考えられる。

   ● 1221年の承久の乱(じょうきゅうのらん)で鎌倉幕府(かまくらぶくふ)に
     敗れた後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)は隠岐島(おきのしま)に流されるが、
     その後も新古今和歌集の編集を続けた。



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