【故事成語(こじせいご)】 五十歩百歩 |
【読み方】 ごじっぽ ひゃっぽ |
【意 味】 違うように見えても、実際はほとんど変わらないこと 似たりよったりであること |
【由 来】 梁(りょう)の国の恵王(けいおう)が国民のためによい政治を 行っているのに、隣の国の人口とあまり変わらず、人口が増え ないことについてその理由を孟子(もうし)にたずねた。その時に、 孟子(もうし)は、「戦場で50歩逃げた者が、100歩逃げた者を 臆病者(おくびょうもの)といって笑ったとしたらどうですか。」と 言った。恵王(けいおう)は、どちらも逃げたことには変わりない と答えた。すると、孟子(もうし)は、「王の言う国民のためのよい 政治も隣の国とあまり変わりがないということです。」で答えたこ とから、この語ができた。 (孟子) |
【備 考】 孟子(もうし)(紀元前372〜紀元前289) 「性善説(せいぜんせつ)を唱え、人はみな善(ぜん)へ向かう ものと説明した。武力で人を支配しようとする政治を批判し、人 への思いやりをもった王道政治(おうどうせいじ)を主張した。 もし、王が民衆の支持を受けなくなった時には、支持されている 王に変わるべきであるという「易姓革命(えきせいかくめい)を 唱えた。50才のころ、弟子をつれて諸国を歩いてまわったが、 この孟子(もうし)の理想は受け入れられなかった。 |