下部漸深底帯底生魚08

ギンザメ目はゾウギンザメ科、ギンザメ科、テングギンザメ科の三科からなります。「サメ」と付いていて軟骨魚類には違いないのですが専門的には全頭類(サメ、エイは板鰓類…ばんさいるい)に分類され大昔(四億年前、シルル紀とかデボン紀といわれているあたり)に栄え次第に勢力が衰えていったグループだそうです。第一背びれは高く、毒のあるトゲを持っていて寝かせたり起たせたりが自在です。エラ孔が一つというのも特徴でしょう、胸びれの前に切れ目だけ開いています。アズマギンザメを見てください、額の上の突起はダテや酔狂で付けているのではありません。これはフロンタルクラスパー(前額交尾器)といってギンザメのオス特有の器官で先っちょはギザギザしています。これをメスの胸びれにくっつけて泳ぎながら本物の交接器(クラスパー)で交尾をします。不思議な習性ですね。ムラサキギンザメはその名の通り紫がかった暗色をしています。
1.アズマギンザメ
 Harriotta raleighana
 80p

2.ムラサキギンザメ
 Hydrolagus purpurescens
 80p