移行帯底生魚20

登場する四種はすべてスズキ目です。手前のひときわ鮮やかな二匹、ベニテグリとオトヒメヌメリはネズッポ亜科というところに分類されています。二百種前後が知られていてネズッポ科とイナカヌメリ科の二種に分けられます。。ウロコは無くて体表が粘液に覆われていることが特徴でしょうか。ネズッポ亜科の大部分を占めるネズッポ科代表がベニテグリ。底引網を意味する手繰り(てぐり)が由来と言われています。天ぷら、フライ、干物がおすすめ。地方ではアカゴチ、ヒメゴチと呼ばれています。エラにトゲがあります。一方のオトヒメヌメリは少数派閥のイナカヌメリ科。「なにさ」と言いたげな気高さ、だから学名にも乙姫と付いていますね。九州パラオ海嶺で見つかりました。体に散らばる黄色い虫食い状の斑紋が特徴です。ヒレが優雅なこの二種に対し少々地味なのがゲンゲ亜目のソコメダマウオとダイダイヘビゲンゲ。ソコメダマウオは普段北太平洋ベーリング海に棲息していて稀に北海道で見つかることがあります。背びれ前端の黒色斑がワンポイント。ダイダイヘビゲンゲはその名の通り赤橙色をしています。ゲンゲの仲間では派手な色使いなんだけどネズッポ科と一緒にしちゃうとちょっと色あせて見えちゃうかな。一九九七年に東北太平洋沖トロールで見つかりました。
1.ベニテグリ
 Foetorepus altivelis
 25p

2.オトヒメヌメリ
 Centrodraco otohime
 11p

3.ソコメダマウオ
 Bathymaster signatus
 30p

4.ダイダイヘビゲンゲ
 Lycenchelys aurantiaca
 13.6p