中深層遊泳魚20 |
二百三十種以上にも分類されるハダカイワシ科ですが種類を区別するのには体の横に並んだ発光器の配列が大いに役に立っています。隣り合う発光器の位置関係がほんのちょっと違うだけで別種となるので同定する研究者の方も大変です。もちろん彼らは意味もなく豆電球を並べているわけではなく仲間を見分ける信号に使ったり下からの敵の目をあざむくシルエット隠し(カウンターシェイディング)として使っていると考えられています。またススキハダカはオスが尾びれ根元の背中側に、メスはお腹側に発光腺があるなど性別を見分ける目印にもなります。そしてどこの世界にも天邪鬼(あまのじゃく)がいてただ一種、発光器を持たない種類(チヒロクロハダカ)がいます。ここには紹介していませんが持たないことで他と区別する、これはこれで巧妙な知恵と言わざるを得ません。和名の○○ハダカは剥がれやすいウロコから、英語名のランタンフィッシュ(lantern fish)はランプを持つ魚から名付けられました。ただしアラハダカは櫛鱗(しつりん)というウロコの持ち主なので(普通は円鱗)比較的剥がれにくい種類もいてややこしいです。 |
1.ナガハダカ Symbolophorus californiensis 11p 2.ゴコウハダカ Ceratoscopelus warmingii 7.5p 3.ススキハダカ Myctophum nitidulum 7.5p 4.アラハダカ Myctophum asperum 7p 5.カガミイワシ Lampadena luminosa 15p |
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