中深層遊泳魚28

煮つけが最高です。光を当てると瞳が黄金色に輝いて見えることから金目鯛と呼ばれています。タイ科の真鯛とは全く別種です。ナンヨウキンメはキンメダイより体の高さが高いのが特徴でシーラカンスのエサにもなっています。キンメダイ科は世界で約九種が知られており、普段は深みの岩礁域にいて夜になると上層の方に上がってきます。異形な深海魚を見てきた後に出会うとなぜかほっとしますね。同じく赤い色ではありますが逆に極めて小さい眼の持ち主がイレズミクジラウオです。世界中の深海に棲息する約三十五種のクジラウオ科の一員でウロコも腹びれもないぶよぶよした柔らかい体が特徴です。大きくはないんだけど体型がクジラに似ているのでクジラウオと付けられています。「赤は目立つのに」は人間界の常識であって深海へは赤い光の波長はほとんど届かないので真っ黒に見える、というか敵からは見えないのです。なお「イレズミ」の由来ですが歯に黒っぽい点があり入れ墨したようにみえることから名付けられたそうです。
1.イレズミクジラウオ
 Cetomimus compunctus
 12p

2.キンメダイ
 Beryx splendens
 50p

3.ナンヨウキンメ
 Beryx decadactylus
 30p