上部漸深底帯底生魚
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台所や浴室で重宝するスポンジ、今でこそ合成モノが主流ですがかつては海綿を使った天然スポンジがよく使われていました。なのでここに紹介したのはコップを洗うモップ…違います。キッチンのイメージは捨てましょう。世界では一万種近くが知られている海綿の仲間には違いないのですが肉食系です。尋常かどうかはともかく尋常海綿綱、多骨海綿目、エダネカイメン科、シンカイハナビ属という分類になるそうです。一見、人畜無害でおとなしそうだけど漂ってきたプランクトンをキャッチして食べてしまいます。ここの二種は伊豆諸島沖で見つけられました。学名のA.natsushimaeとA.myojinensisはその時の海洋研究開発機構の調査船"なつしま"と発見場所"明神海丘"にちなんで命名されました。岩場で物静かに生えています。さて奥に控えしは深海に生息するサンゴの仲間です。花虫綱(はなむしこう)ウミトサカ目に属します。エサとなるプランクトンが少ない時はこの突き出たもじゃもじゃは引っ込めてマッシュルームのような塊りになっちゃいます。日本的に言えば大粒の梅干ですね。ときどきカニが乗っかったりトラザメの仲間がこの上に卵を産んじゃったり。いい迷惑でしょうね。 |
1.Abyssocladia natsushimae シンカイハナビ類 8p 2.Abyssocladia myojinensis シンカイハナビ類 2p 3.Anthomastus ritteri マッシュルームソフトコーラル 15p |
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