中深層遊泳魚
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暗黒の宇宙に浮かぶ星雲のようにも見えます。ホヤの仲間ですが食用にしているホヤのイメージは捨ててください。オタマボヤもヒカリボヤも中深層を漂い、意外や脊索(せきさく)動物門という脊椎(せきつい)動物と同じグループに属しています。オタマボヤはその名のとおりオタマジャクシのような姿をしていてゼラチン状のハウスという家の中に棲んでいます。一見ただのモヤモヤですがちゃんとフィルターなんかを備えていて尾っぽを波立たせることで海中から有機物を引き込み、こし取っています。目詰まりするんでしょうか、ときどき作り直して引越しするそうです。家主のいなくなったハウスも無駄なく他の生物のエサになっています。近年わかったところではあのウナギの仔魚(Leptocephalus)の栄養源になっているとのこと、謎だらけのウナギですが産卵場所も段々わかってきました。ニホンウナギ(Anguilla japonica)はグアム島北西に沈んでいる三千〜四千M級の三つの海山辺りで生まれ、黒潮に乗って成長したシラスウナギが日本沿岸などにたどり着くそうです。淡水の川を遡って成熟し再び生まれ故郷の海に戻っていく…何とも壮大な一生ですね。さてもう一匹、ちくわが妖しく光っています。ヒカリボヤは円筒形をしていて一方はふさがっています。こちらは個虫(こちゅう)というちっちゃな個体が集まってこんな形を作っています。普段は外から海水を取り込んで筒の中から排出しています。一センチに満たない一匹一匹でも集まると大変でナガヒカリボヤという種類は数メートルにもなってしばしばダイバーたちを驚かせたりします。 |
1.Oikopleura dioica オタマボヤ 0.5p 2.Pyrosoma atlanticum ヒカリボヤ 10p |
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三つの海山 |