天体望遠鏡のしくみ

●はじめに

 望遠鏡は、レンズ遊びから偶然発見されたもので、何らかの要望があって発明されたものではありません。レンズを2組用意して適切に離してやれば望遠鏡ができあがります。
 しかし、どのような仕組みのものであるかを確認してみましょう。


2014/01/01
●用意するもの



レンズ(焦点距離250mm)をはめたティッシュ箱
すりガラスを模して、半透明のコンビニ袋を入れたカード立て



箱の反対側はフタを切って穴をあけておきます。



 フタを切った側からレンズを見たところ。


2014/01/01
●風景を写す



 ここにすりガラスを当てて、適切な位置になるように調整すると、風景が逆さに投影されます。

 なぜ投影されるかと言うと、レンズの外にある物体から放たれて拡散していく光の一部がレンズに入り、それが屈折してスクリーン上の1点に集まるからです。


 レンズを中心とした点対称で外の景色が投影されるため、逆さに投影されるのです。

 この原理でスクリーンに画用紙を置いて風景を写生する装置が「カメラ・オブスキュラ」で、現代のカメラの原点です。実際、この装置をより丈夫に作ってシャッター機構を付けて、スクリーンの所に乾板を置くと、立派にカメラになります。


2014/01/01
●投影されたものを拡大する



 スクリーンに投影された像は小さいのですが、精密に描写されているのでルーペで拡大すると大きく見る事ができます。


 ただし、スクリーン面を直接観察すると、砂目の荒さによるザラツキが目立ちます。


2014/01/01
●スクリーンを取り去る



 画像ではイマイチ違いがハッキリしませんが(100円ショップのルーペなので…)、スクリーンを取り去ると、ずっとクリアに明るく見ることができます。
 これがケプラー式望遠鏡の原理です。

 使うレンズを専用に設計して、よりクリアに見えるようにしてあるのが天体望遠鏡ですが、基本原理はこれと変わりません。


2014/01/01

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