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2004年04月01日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day01

 さよなら三月、また来て四月。
 ……すんません昨日からずっとこのフレーズしか頭になかったんですごめんなさいごめんなさい。

 やっとやっとやぁぁぁっと読み終わりました。篠田真由美『アベラシオン』(講談社) [bk1amazon]感想はこちらから。勢いで並行して読んでいたものも終わらせてますが、それはまた明日以降に触れます。

 誰が何と言おうと映画サービスデー。そして待望の銀座シネマポイントカード第二回スタートの日である。行かずにおくべきか。
 ……と勇んで駆けつけたのに、お目当ての作品を鑑賞する前に別の劇場で前売り券を買っても出してくれる様子がない。不審を覚えて訊ねてみると「中止になりました」……あう。たぶん調整がうまく行かなかったとか諸般事情があるのだろうが、残念。
 気を取り直して映画鑑賞。『アベラシオン』でもちょこっとだけ名前が出ていたので、16世紀の半分近くを幽閉されて過ごした伝説の“狂女”をモデルにした歴史映画女王フアナ』(角川大映・配給)[※本日付で角川映画に社名変更]をチョイス。感想は後日、この辺に。背景は兎も角、フアナの人間像が現代的なので、いい意味で歴史映画になりきってない作品でした。

 昨日はここしばらく覚えがなかったくらいに大量のウイルスメールが届きました。いやもう、サイトにも記載してるし掲示板でも公表することがあるし、これだけ長年使っていると諦めもつくんだが、問題は職場に届くほうだ。
 そう、何故か職場の、データのやり取りにのみ使っているはずのアドレスにも届く。ホームページを開いているわけでもないし、書き込みでオープンにするわけでもない。確実に、取引先のアドレス帳にしか、私の職場のメールアドレスは明記されていないはずなのだ。そして、ダミーに使用されているアドレスは、ほとんどが取引先のもの。
 十中八九、関係者が感染している。でも、どーしたらいいのやら。

 本日のお買い物
1,和月伸宏『武装練金(2)』(少年ジャンプコミックス/集英社) [bk1amazon]
2,『ティアーズ・オブ・ザ・サン コレクターズ・エディション』(Sony Pictures) [amazon]
3,『フォーン・ブース』(20世紀フォックスホームエンターテイメント) [amazon]
4,『マトリックス・レボリューションズ [特別版]』(Warner Home Video/2〜4、DVD Video) [amazon]

 1はおいといて、毎度ながらのDVD発売ラッシュ、今月はひとまず三枚購入。うち唯一未鑑賞なのは2。個人的に高く買っている『トレーニング・デイ』のアントン・フークワ監督、それにだんだんいい役者になっているブルース・ウィリスに、4では完璧にお飾りだったが実は本格派のモニカ・ベルッチ、という布陣なのだから、出来はさておき観ておきたかったのにどーいうわけか見逃してしまいました。故に、DVDで買うのは私にとって必然。
 3は注目株の若手コリン・ファレルが実力を遺憾なく発揮した、一種の密室サスペンス。こちらは劇場で観た時の手応えが非常に良かったので、手許に置いておく意味で購入。当時の感想はこちら。4は……まあ、揃えるつもりだったし。問題は色々とあるが、色々な意味で楽しませてくれた作品なので。劇場鑑賞時の感想はこの辺

 嘘など吐いている余裕もなくなってしまった。


2004年04月02日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day02

 うかつにおめでとうございますも言えやしねえ。

 昨晩鑑賞した女王フアナ』(角川映画・配給)の感想を脱稿。「若き日のフェリペ、17歳にしちゃおっさんくさい風貌だったような」からどうぞ。……余計なお世話?
 更に、きのう『アベラシオン』と相前後して読み終わっていたスザンナ・ムーア/川副智子[訳]『イン・ザ・カット』(ハヤカワ文庫NV/早川書房) [bk1amazon]の感想も脱稿。こちらからどうぞ。ところで本書の帯には「二人の直木賞作家/小池真理子氏、江國香織氏/ともに激賞する映画の原作」とあるのですが、お二人が「激賞」したのは「映画」でしょうか「原作」でしょうか。ずーっと不思議でなりません。
 更に更に、加藤 一『「弩」怖い話 〜螺旋怪談〜』(竹書房文庫/竹書房) [bk1amazon]も読了。感想はこちらから。……はあふう。

 本日のお買い物
1,青山剛昌『名探偵コナン(45)』(少年サンデーコミックス/小学館) [bk1amazon]
2,浜崎達也・依澄れい『.hack//黄金の腕輪伝説(3)』(kadokawa Comics A/角川書店) [bk1amazon]
3,藤崎慎吾『ストーンエイジKIDS 2035年の山賊』(カッパ・ノベルス/光文社) [bk1amazon]

 2は1年振りの新刊にして最終巻。書き下ろし漫画も収録して、従来より厚めになってます。3は2002年に発表した『ストーンエイジCOP』の続編という位置づけの新作。

 早くも扇風機解禁。しょうがないじゃないか西陽が溜まって溜まって暑いんだよっ。


2004年04月03日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day03

 相変わらず漫画がおっつきません。ようやく『武装練金(2)』。ちなみにp148、「看護士」もちょっと違う。正しくは「看護師」。

 ベニチオ・デル・トロ主演のチェ・ゲバラ伝記映画『Che』(井上尚登さん原作だったり……しないよね)、監督がテレンス・マリックからふたたびスティーヴン・ソダーバーグに。ええいどっちでもいいから早く撮れい。

 週末恒例の映画鑑賞は、本日初日の二本のどちらを取るかかなりギリギリまで悩んだが、「今日は血腥いのはいーや」と思い、スペインに留学したフランス学生の悲喜こもごもを描くスパニッシュ・アパートメント』(20世紀フォックス・配給)を鑑賞。感想は、「わこうどの馬鹿さ加減は万国共通。」からどうぞ。

 本日のお買い物
1,赤城 毅『贋作遊戯』(カッパ・ノベルス/光文社) [bk1amazon]
 昨日一緒に買うつもりが、何故かこれだけ注文している最中、という返事だったので見送ったのだが、近所の本屋で探してみたところ――簡単に発見。やはり二年ほど前に発売された『紳士遊戯』の続編。

ほんとにあった怖い話』は今回、完全に心霊写真特集でした。一時間に49枚、更に二本の新作ドラマを入れたらそらギュウギュウにもなりましょうや。一枚、木原さんと思しき人が写っていたように見えたのは気のせいか。
 そのまま『犬神家の一族』に雪崩れ込む……かと思ったら、まず『誰も知らない金田一耕助』と冠したエピソードが始まった。誰も知らない、というのは大袈裟(原作を何冊か読んでいれば解る話)だが、ドラマや映画版のみを観ていた人が彼のバックボーンを知る機会はあまりなかったと思われ、これはこれで意義のあるパートだったのでは。この在米当時の事件が横溝正史の手によって描かれていたかは記憶にないのだが、事件がきっかけでのちのパトロンとなる久保銀蔵と出会い探偵への道が開ける、というアウトラインはちゃんとなぞっているので問題なし。出来るならもうちょっと事件部分を丁寧に描いて欲しかったけど。作りがアンビリバボーの再現VTRレベルでした。ちなみに私が覚えている範囲では、復員直後に『車井戸はなぜ軋る』があって、そのあとに『獄門島』という順番だったはずなのですが……ドラマではそれをすっ飛ばして犬神家入り。まあ、映画版があるだけにいちばん記憶に残っている事件なので、仕方ないか。
 そして漸く『犬神家の一族』本編。……おお、これはなかなか。ここ数年に観た金田一ものではいちばんいい出来ではないか。少々ナルシスト気味だが稲垣吾郎の金田一耕助は全体的にオリジナルのイメージに迫っているし、その図々しさとか間抜けなところを大袈裟にコミカルに描いているのも、本来の浮世離れしたキャラクターをよく捉えていると感じた。
 お話そのものもまた(原作を読んだのが昔過ぎて正確な記憶は残っていないのだが)原作に忠実、少なくとも映画版に対する敬意が窺えて破綻がない。若手では有数の“映画俳優”である西島秀俊に『さよなら、、クロ』の教頭役が印象深い塩見三省などなど、特別ドラマだけあって贅沢な脇役陣も良し。勘所である三田佳子がちょっと力みすぎ、という気はしたが、あのくらいの外連味があったほうが雰囲気が出ていいだろう。
 場面ごとに色調を細かくいじったり、無意味なカットを挿入したり、とテレビ向けの限られた技術で映画に近いイメージを構築しようとしているのも好印象。ところどころ脚本に無神経なものを感じたが、全体的には良作の部類でしょう。このレベルが持続できるなら、個人的には指示します、稲垣版金田一。

 流れでそのまま新番組『グータン』なるものを観る。心理分析を主題にしたバラエティらしいのだが……その信憑性よりも、あちこちのモチーフがもろ映画の影響を受けていることに反応してしまう私。プロローグの作りは『アメリ』だし、分析のためのVTRで篠原涼子が登場する場面は完全に『キル・ビル』の引用。ほかのBGMも全般に映画的で、製作者に同類の匂いを嗅ぎ取ってしまって、なんか楽しい。分析そのものは……場当たり的、という印象しか受けないんですけど。はじめから受けを狙ってるような。VTR開始十分くらいで倦んできたので、更新作業を行いつつ消そうかどうか思案してました。
 とか何とか言っているうちに話が終わりましたが……観るのは今回限りかも知れず。イタイのは分析しているほうも一緒。これ、ゲストがよほど解っている人でないかぎり、面白くなりません。


2004年04月04日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day04

 昨日の復員直後の金田一耕助の足取り、どうやら記憶違いがあったようですが、敢えて訂正しません。というか、正しく書き直したらネタバレになりますわ確かに。とある本で発表順ではなく金田一の行動順に収録する、ということをやっていたのが鮮烈に記憶に残っていて(のわりに作品名をおぼえ間違えていたが)、それで言及したんですが……ま、間違ってたことだけ但し書きしておきます。

 本当ならクリスティーを読むつもりだったのですが、どうしてもどうしても我慢できなくて順番を変えてしまいました。カーター・ディクスン/森 英俊[訳]『殺人者と恐喝者』(Vintage Mystery Series/原書房) [bk1amazon]読了。感想はこちらから

 由良三郎氏逝去。専門である科学知識をもとにしたミステリを多く著していた方ですが、それ以前に高木彬光描く神津恭介のモデルとも言われていました。ご冥福をお祈りします。


2004年04月05日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day05

 先送りしたお詫びに、一気に読み終えてしまいました。アガサ・クリスティー/加島祥造[訳]『ひらいたトランプ』(クリスティー文庫早川書房) [bk1amazon]読了。感想はこちらから。ほんとにもう、なんて平均値の高い作家だ。

 本日、銀座・シネマポイントカード中止の正式な連絡が、葉書で届きました。裏の事情は幾らでも想像できるから、中止自体はもう仕方ないと思っているんですが……せめて、開始予定日より前に届くようにして欲しかったにゃ。

 本日のお買い物
1,『藤子・F・不二雄☆ワンダーランド ぼくドラえもん 04 2004.4.20
2,山田貴敏『Dr.コトー診療所(13)』(ヤングサンデーコミックス/1と2、小学館) [bk1amazon]
3,樋野まつり『めるぷり メルヘン・プリンス(3)』 [bk1amazon]
4,筑波さくら『目隠しの国(9)』(3と4、花とゆめコミックス/白泉社) [bk1amazon]
5,城平 京・水野英多『小説スパイラル〜推理の絆〜4 幸福の終わり、終わりの幸福』(COMIC NOVELS/SQUARE ENIX) [bk1amazon]
6,山田風太郎『白波五人帖 いだてん百里 【山田風太郎妖異小説コレクション】』(徳間文庫/徳間書店) [bk1amazon]

 2はまた古志木島にとんでもねーことが起きているらしい最新刊。まだコトーが着任してそんなに経ってないだろうに、何回このレベルの危機に見舞われたんだろう……。3はおいといて、4は遂に完結。ちょっと引き延ばしすぎた嫌いはありますが、全般に無理がなく誠意のある筋運びだったので好感が持てました。
 5もいちおう完結、ということになってます。それより漫画版をどうするんだ。6は歌舞伎の名作を風太郎流に料理した『白波五人帖』と山の民をメインに描いた活劇『いだてん百里』のふたつの連作短篇を収録。

 ほかに見る番組がないのでツッコミながら『TVのチカラ』特番を眺めてました。「遺体現場」とか「荼毘に付されぬまま、お骨はいまだ自宅に置かれています」とか、明らかに工作の形跡があるってVTRで何回も言ってるのに「事故ではないと思います」とか改めて言い出す出演者とか、本筋以外のところが雑で、ある意味面白い。スタジオのタレント勢はともかく、中継やVTRの原稿ぐらいまともにチェックしろぉ。

 劇場ごとの招待券が入手しづらくなったので、最近確実に観たい、という作品についてはなるべく前売り鑑賞券を確保しておくことにしています。単館ものだと通常料金を払うのと大差がなかったりしますが、それでもこれだけ本数が積み重なれば多少は節約になる。
 が、そうしてあれこれ買い漁っているうちに、前売りを持っているという事実に束縛される場合もあります。……ほかでもない、今月がどうやらそのパターンに陥りつつある。今週か来週、平日に梯子するかも……


2004年04月06日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day06

 三日連続の読了報告。江戸川乱歩『江戸川乱歩全集第10巻 大暗室』(光文社文庫/光文社) [bk1amazon]読了。感想はこちらから。なにせ表題作は半年ちょっとぐらい前に読んだばっかりで、実質『怪人二十面相』だけ読んだようなものです。

 本日のお買い物
1,霧舎 巧『霧舎巧傑作短編集』 [bk1amazon]
2,矢野龍王『極限推理コロシアム』(すべて、講談社ノベルス/講談社) [bk1(ISBN)amazon]

 蘇部健一さんのは、入荷が遅れているのだそうです。避けた訳じゃないの。
 1は『本格推理』などに掲載された短編を集めたもの。あのシリーズのこっぱずかしい凝りまくったタイトルに飽きたのか、解り易いタイトルです。2は『メフィスト』に一部だけ先行掲載されたりいきなりドラマ化が決まったり何かと派手なデビュー作。


2004年04月07日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day07

 慌てない慌てない一休み一休み。……読書の話。いやね、このまま勢いに乗って『パンチとジュディ』まで読み終わらせるところだったので。実際のところ、一日一冊片づけてもまだ購入している冊数のほうが多いのだから、焦ってもいいんだけど。

 そろそろ服装に困りつつあります。もうトレーナーは不要だが、しかし上着はバイクに乗ることを考えてまだ厚めのもの。だがしかし、足を止めると途端に暑くなる。バイク通勤と同じつもりで電車に乗ったりすると汗が噴き出してくる。毎度この時期には「もうちょっといい上着がないものか」と思うのだが、同時に「いまから探しても見つかる頃には上着が要らなくなってるんだろうなー」という気分になってくるので、けっきょくそのままずるずると。

 本日のお買い物
1,蘇部健一『届かぬ想い』(講談社ノベルス/講談社) [bk1amazon]
2,上遠野浩平『機械仕掛けの蛇奇使い』(電撃文庫/メディアワークス) [bk1amazon]
3,犬上すくね『ういうい・Days(1)』(BAMBOO COMICS/竹書房) [bk1amazon]

 昨日見つからなかった1はジャンル不明記、粗筋を読んでもいまいちどういう方向性なのか解りにくい、謎の長篇。青い鳥文庫と同じく羽住都氏を装画に招いているあたり、なにか騙されてるんじゃないかという気分にさせられますが、わたしの被害妄想でしょうか。久々の2は、たぶんノンシリーズの新刊。カバー裏折り返しの著者の言葉によれば、以前別ヴァージョンで発表したとあるのですが、いったい何のことを指しているのやら。
 3は4コマ漫画誌に連載されている作品。タイトルから漠然と想像できるとおり、なんともむずがゆくなるくらい初心な高校生カップルの話。


2004年04月08日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day08

 季節の変わり目は風邪を引きやすい、のは昨日も書いた事情に一因がある。薬を飲んだら今度は眠くなる。ゆえに早めに床に就いたら、その分だけ早く目が醒める。余ってしまった時間はいきおい読書に費やされる――
 カーター・ディクスン/白須清美[訳]『パンチとジュディ』(ハヤカワ文庫HM/早川書房) [bk1amazon]読了。感想はこちらから。ああ我ながらなんて解り易い行動原理。
 そして出勤してみれば、久々にみっちりと仕事のある一日。そういうときもまた逆に読書が捗る。さすがに日中で一冊読み終えるほどの余裕はなかったが、佳境に差し掛かってしまったのでこのあと片づけます。

 本日のお買い物
1,横溝正史・原作/JET・漫画『真珠郎 名探偵・由利麟太郎』 (あすかコミックスDX/角川書店) [bk1amazon]
2,宇仁田ゆみ『トリバコハウス(1)』(Feel Comics/祥伝社) [bk1amazon]
3,フィリップ・K・ディック/山形浩生[訳]『暗闇のスキャナー』(創元推理文庫/東京創元社) [bk1amazon]
4,加納朋子『ささら さや』(幻冬舎文庫/幻冬舎) [bk1amazon]
5,山田風太郎『かげろう忍法帖 山田風太郎忍法帖短篇全集I』(ちくま文庫/筑摩書房) [bk1amazon]

 1は原作の雰囲気を再現しているという意味では最良の漫画版金田一耕助シリーズの担当者であるJET氏が、同じ横溝作品ではちょっとマイナーになってしまった由利麟太郎シリーズに挑戦したもの。でもそれならむしろ『蝶々殺人事件』を……って難しいか、あのトリックは。2はなおも連載継続中らしい最新作。年上の彼の庇護を離れた女の子の話。
 ディックは先日ここでちょこっと触れたとおり、映画化の予定があるので、予習のために購入。4は幽霊となった夫が謎を解く連作ミステリ。例によって親本が未読のままどこかに埋まってるんですが、安田ママさんによる解説と書き下ろしのカバーイラストに惹かれて。5は企画が途切れない山田風太郎作品より、忍法帖短篇のみを網羅するシリーズの第一巻。なんかだいたい手許にありそうなのですが、それでも各巻一篇は単行本初収録の作品があるらしいので、けっきょく買ってしまいました。いいのもう。


2004年04月09日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day09

 西村京太郎『華麗なる誘拐 左文字進探偵事務所 [新版]』(徳間文庫/徳間書店) [bk1amazon]読了、感想はこちらから。噂に違わぬ傑作。更に勢いに乗って、早見裕司『精霊海流』(ソノラマ文庫/朝日ソノラマ) [bk1amazon]も読了、感想はこちらから。……うーん、このシリーズは大好きなのですが、今回は正直、色々な点でいまいち。川原由美子氏からバトンタッチした挿絵は悪くなかったのに……細かいことは感想のほうを参照のこと。
 何にしても、今年はさすがに「読んだ本より観た映画のほうが多い」という事態にならずに済みそうです――が、この辺で勢いがぷっつりと途切れたらまだ解らないか。

 本日のお買い物
1,小路幸也『高く遠く空へ歌ううた pulp-town fiction』(講談社) [bk1amazon]
2,辻 真先『仮題・中学殺人事件』(創元推理文庫/東京創元社) [bk1amazon]
3,いしいひさいち『ヒラリー・クイーン 大統領への道』 [bk1(ISBN)amazon]
4,アレクサンドラ・マリーニナ/佐々洋子[訳]『死とほんのすこしの愛 モスクワ市警殺人課分析官アナスタシア・シリーズ(3)』 [bk1(ISBN)amazon]
5,井上雅彦・監修『異形コレクション 黒い遊園地』 [bk1(ISBN)amazon]
6,江戸川乱歩『江戸川乱歩全集第16巻 透明怪人』(3〜6、光文社文庫/光文社) [bk1(ISBN)amazon]
7,栗本 薫『グイン・サーガ94 永遠への飛翔』(ハヤカワ文庫JA/早川書房) [bk1amazon]
8,梅川和実『ガウガウわー太(9)』(BUNCH COMICS/新潮社) [bk1amazon]

 1は昨年メフィスト賞を受賞してデビューした著者の、デビュー作に続くシリーズ第二作。前作はファンタジーの印象でしたが、帯を見ると今回はミステリに傾斜したのでしょうか? 2は著者伝説の小説デビュー作。ミステリを志す者なら一回はやってみたいあのネタを使った作品です。……そういやわたし、このシリーズの続編二作ぐらいとこれを一冊に纏めた『合本・青春殺人事件』を持っていたな。
 3は単行本化を心待ちにしていた、ファーストレディにして旦那を完璧に飼い慣らす女ヒラリー・クイーンの活躍を描いたシリーズ。無論モデルはあの人たち。『コミカル・ミステリー・ツアー』などと同様にミステリネタを絡めつつ、現実のあの人たちを彷彿とさせる大騒ぎが展開するのです。
 4はロシア発のミステリシリーズ第三作。好調に巻を重ねているということは、けっこう売れてるんでしょうか。5は朱川湊人氏ら三人が初登場の最新刊。やはり初登場の佐藤嗣麻子という方、名前を知らないな〜と思ったら、先日の稲垣版金田一耕助のシナリオを手がけた人物でした。6は少年探偵団もの長篇を表題作含め三作と、乱歩が参加したリレー小説の序章二本を収録。
 7はさておき、8は久々に委員長が表紙の最新刊。なかのほうでもかなり露出が高そうです。次の巻はふたたび別の人たちが繰り広げる愛の嵐に存在が霞みそうなので、ここでめいっぱい堪能しておきましょう。ところで来月末、この著者のイラスト集が刊行されるらしい。さすがにそれは買わないかなー、などと思っていたところ……特典に目がくらみつつあります<馬鹿

 久々に『ムーランルージュ!』を鑑賞してみる。非常に好きな映画で、観ると非常にテンションが上がるのですが、あとの始末に困るので時々だけにしてます。で久々に観て気づいた……ユアン・マクレガーが『Your Song』を歌い上げるシーンの背景にある月の人までちゃんと明記されてる。そんなところまで拾ってるから長いんだな、このクレジット。

 このニュースに大ウケしてしまいました。ウー監督のことです、必ずやあの回転ジャンプも忠実に再現してくれることでしょう。


2004年04月10日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040401~.htm#Day10

 最近は観たいものはなるべく初日に訪れる癖がつきました。本日鑑賞したのは、コーエン兄弟の最新作ディボース・ショウ』(UIP Japan・配給)、感想は「実はジョージ・クルーニーってコントが好きなんじゃ……」からどうぞ。ゲスト出演だったけど『ウェルカム・トゥ・コリンウッド』も途中からまるっきりコントだったし。
 劇場は有楽町マリオンの日劇PLEX1。……そう聞いた瞬間に違和感を覚えた。コーエン兄弟といえばインディペンデント中心の活動で評価を得ており、過去に日本で公開された作品もたいていはミニシアターで、全国公開でもかかるのはそうした独立系の小屋であることが殆どだった。確かにこの作品はメジャーレーベルでの制作であり、制作費も出演者もそうとう豪華なのだけど、たぶん内容はいつものコーエン兄弟だろうし……などと思いつつ足を運べば案の定、客はそれなりに入っているが初日としては寂しい埋まり具合。ミニシアター系列の作品をチェックしている人なら、コーエン兄弟の新作というだけできちんと上映時期を把握してやって来ているだろうから、恐らく普段通りのミニシアターであれば充分に埋まったのだろうけれど。宣伝不足の印象もあったので、この様子ではGW前に撤退してしまうんだろうなー。勿体ない。面白いのに。
 そのあとはヤマギワソフトのWポイントサービスデーにかこつけて色々と予約する(政宗さんのオフに参加しなかったのはこのためだったりして)ために秋葉原へ。その前に今日あたり発売の漫画を確保しておこうと書店に立ち寄ってみると、matsuoさんとばったり遭遇した。『イニシエーション・ラブ』が見つからないと仰言るので場所を教えてあげて売り上げに貢献してみたり、高速と線路をくぐって更に細い階段を上り下りして予約にお付き合いしていただいたあと、お別れして帰宅。

 本日のお買い物
1,北村 薫『朝霧』 [bk1amazon]
2,ジョン・ディクスン・カー/田中西二郎[訳]『帽子収集狂事件』(1と2、創元推理文庫/東京創元社) [bk1amazon]
3,渡辺祥智『その向こうの向こう側(01) [初回限定版]』(BLADE COMICS/Mag GARDEN) [bk1amazon]※商品ページは通常版
4,結城心一『ももえサイズ[完全版] Aパーツ』 [bk1amazon]
5, 同 『 同 Bパーツ』(4と5、DNAコミックス/スタジオDNA) [bk1amazon]

 1はサイン会があるという三省堂有楽町店にて予約購入。気づいたその日のうちに電話で予約したのに整理券の配布は購入順だったようで、既に100番台でした。2は、ただストックを増やしただけ。乱歩のベスト10にも挙がったことがある作品ですが、他での評価は揺らぎがちで、却って気になっていた一冊。
 3は著者のMag GARDEN初単行本。花とゆめコミックスで読んでいた作品がけっこうお気に入りだったので新作にも手を出してみました。限定版は若干デザインの異なるカバーと、卓上ミニ画集つき。4と5はシュベール出版で発表されていたマニアックなネタ満載のギャグ漫画復刻版。掲載誌の休刊によって棚晒しにされていたものですが、新シリーズは電撃大王で連載されているのになぜか復刻版はスタジオDNA。中身同様訳が解りません。

 朝松健氏のサイトがアドレスを変更されたとのことなので、linkを修正。これ、送信フォーム経由で教えていただいたのですが、どういうわけかアンチスパムソフトに引っかかったようで、本来あるべき記述が削られた状態で届いたために最初意味が分かりませんでした。署名は確認できたので、朝松氏ご本人という可能性があるのですが、確信が持てない……いずれにしても、ありがとうございました。

 ……と、アップロードしたあとで、linkページmatsuoさんのアドレスが未だに直っていなかったことに気づいて、慌てて訂正。


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