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■78 / inTopicNo.1)  第3章 7:「港町の厳戒態勢」
  
□投稿者/ ぴよきち <付き人(50回)>-(2004/11/18(Thu) 01:35:00/220.22.84.102)
        勇者がその一輪だけ黒い花びらを咲かせている花を調べると、予想通り閃光が走り、
       おどろおどろしい姿をした『マンモスプラント』が現れました。出現したのは予想通り
       でしたが、予想外だったのは、マンモスプラントが思った以上に強敵だったことでした。
       「力無い者ドンドン草取れない。」は、まんざら大袈裟でもなかったようです。
        とは言っても、4人は全員‘神秘の鎧’を装備していましたので、多少のダメージを
       受けたとしても、ターン毎にキズはすっかり消えてしまいます。マンモスプラントが吐
       く‘毒液’を浴びたところで、僧侶が‘リポイズン’を覚えていますし、‘花粉’攻撃
       で目が見えなくなっても、勇者や僧侶が‘サニティ’で直してしまいます。何より平均
       レベル59のパーティーです。強敵ではあっても「危険」な相手ではありませんでした。
        少々手こずったものの、勇者たちの前にマンモスプラントは倒れ、姿を消した跡には
       黒い花ではなく宝箱がありました。勇者は‘ドンドン草’を手に入れました。
        ‘スクスク草’と‘ドンドン草’を手に入れた勇者たちは、早速、エルフ族の村に戻
       り、薬屋で‘森の秘薬’を作って貰いました。
        「あとはコイツを村長に渡せばええんやな。」とモンクが言った通り、村長のところ
       へ行き‘森の秘薬’を村長に差し出しました。
        「おお、これ森の秘薬。木スクスク育つ。木ドンドン増える。お前たちこれ持ってい
       くよい。」と言って、村長は‘森林伐採許可証’を勇者たちに渡しました。
        目的を果たした勇者たちは、エルフ族の村を出て、一路ランガートへと向かいました。
       途中、折角手に入れたので、勇者が‘森林伐採許可証’を見てみると、そこには「この
       許可証持ってる者、木切るよい。 村長」とだけ書いてありました。
    
        勇者たちは再びランガートを訪れ、ランガート王に‘森林伐採許可証’を渡しました。
       「おお、持って来おったな。いや、よくやった。礼を言うぞ。これで橋の建設が始めら
       れる。早速、国を挙げて建設に取り掛かろう。お前たちも‘南の洞窟’へ行けるように
       なるじゃろう。じゃが、全ての橋を完成させるとなるとそう簡単にはいかぬ。工期も結
       構長くなる筈じゃ。お前たちも、ただ、ぼーっと待っていても仕方あるまい。丁度良い、
       実は船のオーバーホールが終了してのう、『トロン』に係留してあるから使うと良い。
       番兵には連絡をしておこう。」
        どうやら‘ランガート南の洞窟’へ行けるようになるのはまだ先のようです。その代
       わりと言っては何ですが、勇者たちは再びランガート王に船を借りることができました。
        「そうじゃな・・・ そう言えばカラッカ王とウェイダン王がこぼしておったな。今、お
       互いの国で行き来ができんようになっとるらしい。折角じゃから両国王の憂いを取り除
       いてはくれぬか。お前たちが問題を解決する頃には橋もすべて完成しとるじゃろう。」
        「わかりました。何とかやってみましょう。船をお借りします。ありがとうございま
       した。」僧侶が王様にお礼を言って、勇者たちはランガート城を出ました。
        「やっと、船が手に入ったでござるな。これで色々と手を打ってきたディアーザも、
       おいそれと邪魔は出来ますまいて。」戦士がほくそえみながら言いました。
        「ともかくトロンへ行って船に乗りましょう。これでカラッカへも行けますね。」僧
       侶が勇者に言いました。「カラッカか・・・」勇者は故郷カラッカのことを思い出しました。
       勇者の生まれた場所であり、自分の家がある町です。「弟は元気にしているだろうか」
       思えばディアーザを倒し、カラッカ王になることを固辞し、ラントの町へ行ってから随
       分と帰っていないことに気が付きました。「王様は元気かな」勇者の持つマックルブレ
       ードも、元はカラッカ王から授かった‘王の剣’でした。
        「折角やから、船でいけるトコは行ってみぃへんか。『職業の神殿』とか・・・ 実はワ
       イ、副職を変えたいねん。」モンクがずっと思っていたことを口にしました。「せやか
       ら、コイン王のトコにも行って欲しいねん。」副職を付けるには‘副職の秘訣’が必要
       で、「マックルコイン王の島」でコイン王と話をした時、集めた‘マックルコイン’が
       12枚以上あれば‘副職の秘訣’が1つ手に入ります。
        パーティーの行動においては決定権を持つ僧侶が「そうですね。先にカラッカとフィ
       ンクルの里へ寄ってワープの行き先を増やしてから、モンクさんの副職を変えに行きま
       しょう。」と言ったので、勇者たちは、先ずトロンで船に乗り、北上してカラッカとフ
       ィンクルの里へ行った後、コイン王の島へ行ってから職業の神殿に行くことになりまし
       た。ランガートの北の橋をまた渡り、勇者たちは今度は北ではなく東へと進みました。
        トロンへと向かう途中では『竜戦士』『レノゴースト』『グラスワーム』『ファイヤ
       バード』が出現しました。が、勿論、勇者たちは何事もなかったようにトロンへと進ん
       で行きました。トロンへ行く途中、北の方に「トロン北の洞窟」の入り口が見えました。
       僧侶が珍しく「折角ですから入ってみましょうか。どの道トロンへ行くことに変わりは
       ないですから・・・」と言って、一行は進路を北へ変えました。
        洞窟の入り口に入った勇者たちは、結局、入ったばかりの‘入り口’から出て来まし
       た。入り口を入ってすぐ、東へと向かう短い通路があり、通路の先には下り階段があり
       ましたが・・・ その手前に見たことのない「黒い扉」があったのです。勇者は道具袋を
       開けて‘オスヤコディの鍵’と‘白い鍵’を持っていることを確認してから扉に体当た
       りをしたのですが、「黒い扉」はビクともしませんでした。「一体、誰がこんな扉を創
       ったんだろう・・・」勇者は新たな障害に少し気が重くなりました。
        「やれやれ、ま、先にトロンへ行けということでござろう。そう先走らずとも、あせ
       らず修行を積めば良いのでござる。」戦士が落ち着いて諭すように言いました。お陰で
       勇者は少し気が楽になりました。気を取り直して、勇者たちは洞窟入り口から南下し、
       東へと進むと港町トロンが見えてきました。トロンの町が目前に迫ってきた時、一行の
       足がピタリと止まりました。
    
        トロンの町の北にある島、かつて「魔王の島」と呼ばれた島、魔王ディアーザのイン
       ビンシブルの前に勇者たちが敗れ去った島、その昔、ミラックルの集落があったと言わ
       れる島、その島に黒い巨大な城が聳え立っていたのです。勇者が‘国王の紋章’を取り
       出してその城の方に向けてみると、城からは相当な距離があるにも拘らず‘国王の紋章’
       は光を放ち、コンパスは紛れもなく城の方を指しました。
        「他人の身体に乗り移ろうとしては、私たちから逃げ回っていたディアーザが、ああ
       も堂々と存在を露にするとは・・・ 何があったのでしょう。少なくとも‘黒い扉’の犯人
       はハッキリしましたね。」僧侶が、新たに出現した「魔王城」から視線を外さないまま
       言いました。勇者が‘国王の紋章’をしまって、一行はトロンの町に入りました。ワー
       プの行き先が1つ増えて9箇所になりました。
    
        トロンではすでに厳戒態勢が取られていました。町の北端には武装した兵がずらりと
       並び、「魔王の島」へと行く海底通路への入り口にも2人の兵が立っていました。
        勇者たちは船に乗る前に海底通路へ入ってみることにしました。海底通路の入り口に
       は見慣れた紫色の扉がありましたが、体当たりで難なく開きました。階段を下り、以前
       と同じように通路を北へ進んだ勇者たちでしたが、前回の冒険の時に開けた筈の岩の壁
       が閉ざされており、スイッチも以前と同じく壁の向こう側にあったので、勇者たちは引
       き返せざるを得ませんでした。唯一、以前と違っていたことは、スイッチの北側にも岩
       の壁があったことでした。
        「やはり、あの『黒い扉』を開けて、洞窟を抜け、岩の壁を開ける・・・ この方法でし
       か魔王城へは行けなさそうでござるな。」と言う戦士に僧侶も同調しました。「恐らく
       そうでしょうね。ここで皆さんに提案したいのですが、今、私たちがやるべきことが沢
       山あります。『4つの宝玉を入手する』『船に乗りカラッカとフィンクルの里へ行く』
       『カラッカとウェイダンを行き来できるようにする』『黒い扉を開けられる鍵を探す』
       他にもモンクさんの副職を変えるという用件もあります。今からやるべきことの順番を
       決めようと思いますが、少し時間を下さい。できればこのトロンで一泊して身体も休め
       たいと思いますが、宜しいでしょうか。」
        僧侶の提案に皆が賛同してくれたので、一行はトロンで一泊することにしました。
    
                                          つづく

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