早速、船頭に話しかけると「4人なら40Gだ。」と言うので、勇者は40Gを払い、
久し振りに船に乗ることになりました。
「何や、値引きも効かんのかいな・・・」とモンクがブツブツ言っている間に、船は‘オ
スヤコディの洞窟’がある島へ到着しました。「たったこれっぽっちの距離で40Gも
払わされるんかいな・・・ ボッタクリやで。」まだ不満のようです。
いつまでも40Gに拘っている訳にも行きませんので、勇者は3人を引き連れてパー
ティーとしては初めてのダンジョンになる洞窟へ入って行きました。
洞窟に入り、先ず目に入ったのは荒れ果てた壁や汚れきった床でした。「まさか、こ
こまで酷いとは・・・ 欲というものはこれほど心を荒ませるのですね。」僧侶が眉を顰め
ながら言いました。確かに、整然とレンガが並んでいた壁はあちこちが剥がされ、まる
で誰かが磨いているんじゃないかとさえ思えた床は、正体のよく判らない液体が無数に
飛び散ってこびり付き、その姿は以前とはあまりにかけ離れていました。
早速、モンスターが出て来たようです。『ルッキー』と『首なし棍棒』が2匹ずつで
した。ルッキーの皿回しで戦士が目を廻しましたが、勿論、バトルはあっと言う間に終
わりました。戦士は決めゼリフを言い損ないました。
勇者は洞窟の中を進みながらディコスの姿を探していました。かと言って別段「会い
たい」と思っていた訳ではなく、「あいつがいたら宝も近くにあるんだろうな」と思っ
ていただけでした。
「おや? 採掘ポイントがありまっせ・・・」モンクの言葉に皆が一斉にモンクと同じ方
向を見ました。洞窟が荒らされたお陰で、以前は隠されていた自然の壁が現れ、そこに
採掘ポイントが現れたのです。早速、近付いて僧侶(鍛冶師)が採掘しました。しかし、
残念ながら何も掘れませんでした。
「何や、冷やかしかいな・・・ ボッタクられるは、冷やかしに会うは、全くおもろない
トコやで、ココは・・・」 モンクの機嫌がまた少し悪くなりました。
さて、特段迷うことも無く、洞窟に入って最初の階段を下りました。地下1階へ移動
です。そこは下の図のようになっていました。左の奥に宝箱があり、その向こうに、ま
た下り階段がありました。
僧侶が要領を掴んだようです。「なるほど・・・ ジャンプ(L)を使って、先ずは★ま
で進み、水を流す列を決めたら次に☆を踏んで水を流し、宝箱までジャンプ(L)を使
って進んで行く・・・ こういうことですね。」
「相変わらず僧侶殿は、こういう頭を使う場所では頼りになりまする。」決めゼリフ
を言い損ねてからずっと黙っていた戦士が、久し振りに口を開きました。
どうやら真剣に進み方を考えていたのは僧侶だけで、あとの3人はすっかり僧侶に任
せっきりで、それぞれ別のことを考えていました。
「ディコスはココにも居ないのか・・・ この洞窟はどこまで続いているんだろう」
「拙者の敏捷度がもう少し高ければ、つまらぬ技で惑わされる前にこの‘妖刀’村正
で叩き切ってくれたものを・・・ まだ修行が足らぬということか、無念でござる」
「40G言うたら、普通デリナダからカラまでの運賃ちゃうか・・・ あの船頭、商売敵
がおらんことをええことに好き勝手しよるわ、ホンマ腹立つ・・・ それに何や、記念すべ
き‘オスヤコディの洞窟’第1号の採掘やぞ、ミスリル鉱くらい出したらんかい・・・」
「はい、判りましたよ。私の言う通りに進んで下さい。」どうやら僧侶が解いたよう
です。「1箇所だけちょっと苦しみましたけどね。」
ともあれ、ジャンプ(L)が使えるのは勇者だけですから、勇者は慎重に僧侶の言う
通りに進みました。「はい、ではコチラを向いてジャンプ」「今度はそちらを向いて○
歩進んで・・・ あっ!」 勇者が思いっきり方向を間違えてしまい、4人は落とし穴に落
ちてしまいました。落ちた先の部屋に魔方陣が描いてあり、その中央に立つとスタート
地点に強制ワープで戻されました。やり直しです。
実はこの後、4人は5回落とし穴に落ちたのですが、4回は勇者が歩数を間違え、も
う1回はやはり勇者が右と左を間違えたからでした。さすがに最初から数えて7回もス
タート地点に立つと、勇者は少し悲しくなりました。
悪戦苦闘の末、7回目の挑戦で勇者たちは宝箱の前に来ることが出来ました。勇者は
‘オスヤコディの鍵’を手に入れてその先の階段を下りました。
ABCDEFGH
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| ○○○○○○ ○ ○ |
|宝 ○○ ○ ○ ■○■| ○ → 池
| ○ ○ ○○○○○○■○ ○|
|○○■炎○ ○○ ○ ○○ ○ | ■ → 落とし穴
|○○ 炎 ■○ ○■○○■○ |
| ○ ○ ○○○ ■ ○ ○| 炎 → 炎
|○○ ○○○ ○ ○○○○○○ |
| ○○■○ ■○ ○○ ■ ○○| ★ → 列を選ぶ(踏む毎にA→Hへ1列ずつ移動する)
| ■炎 ○ ☆ ■○ |
|○○○ ○○○○ ○○○○○■ | ☆ → 選んだ列に水を流す(その列はすべて池になる)
| ○○炎○ ○○ ■○○ ○ |
| ○○ ○○ ○ ○■ ○○○| 勇 → スタート地点
| 炎 ■ ○○ ○ ○■○ ○|
|○○○○ ○ ○ ○○ ○○ ○| 宝 → 宝箱
| ○■○○ ○■ ○ ★○|
|_○○○__○○勇○_○○___| 何もない所は普通に通れます
↑
ヒント:1.炎はジャンプで飛び越せません。池は跳び越せます。
2.落とし穴の隣に立ち、落とし穴の方を向くと落とし穴に落ちてしまいます。
3.池の隣に立ち、池のほうを向くことはできます。
つづく