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■71 / inTopicNo.1)  第3章 4:「暗黒魔道の・・・」
  
□投稿者/ ぴよきち <一般人(46回)>-(2004/11/16(Tue) 00:22:30/220.22.84.102)
    第3章 4:「暗黒魔道の・・・」
    
        勇者たちは動かなくなった暗黒魔道を暫く見下ろしていました。
        「モンスターというのも、考えてみれば可哀想な存在ですね。ディアーザに魔界から
       無理やり連れてこられて、利用されるだけされたら最後は見捨てられる・・・」僧侶が憐れ
       みに満ちた目で暗黒魔道を凝視しながら呟きました。
        「僧侶殿の言う通りでござる・・・ こ奴はモンスターながらもどこか憎めない奴でござ
       ったな。」戦士が静かに言いました。
    
        「こら! 何しとんじゃ! ええ加減、目ぇ覚まさんかい!」モンクが暗黒魔道に向
       かって吠えました。すると、暗黒魔道の身体がぴくっと動いて、上体を起こしたかと思
       うと周りをきょろきょろしながら「ココは? えっ、地獄なの? えっ、まさか天国?
       うそっ? ラッキー! ありゃ、何か違うね・・・ うん?」やがて自分を睨んでいるモン
       クを発見し「うわっ! あなた様は・・・ えっ? と言うことは・・・ 俺、生きてるの?
       やったー! でも、何で?」暗黒魔道は最早モンスターとしての殺気など微塵もなく、
       目をぱちぱちしながら尋ねてきました。
        「勇者はんが唱えたんは‘ヒールL’や。よう見てみぃ、身体のキズが消えとるやろ。」
       モンクの言葉に暗黒魔道は自分の身体をしげしげと眺め「わー、本当だ。ありがとう。
       ん? でも何で?」暗黒魔道はまるで子供のように訊き返しました。
        「それは、あなたが誰一人として傷付けていなかったからですよ。」と僧侶が助けた
       理由を教えました。暗黒魔道はそれを聞いて「そんな、傷付けるだなんてできる訳ない
       でしょう。当たり前じゃないですか。キズを付けられると痛いんですよ。それに下手す
       ると死んじゃうんですよ。そんな恐ろしいこと・・・」
        勇者たちはぽかーんとして目の前の牢に囚われているモンスターをまじまじと見まし
       た。あの極悪非道だった『暗黒司祭』と外見はほぼ変わらないこの魔物は、どうも今ま
       で出会ってきた無数のモンスターとは違うタイプのようです。
    
        「あなたは何処から来たのですか?」僧侶が率直な質問をしました。
        「勿論、魔界からです。」暗黒魔道も率直に答えました。「あ、魔界って悪い奴しか
       居ないって思っているでしょう。違いますよ。もちろん悪い奴も沢山居るけど、殆どの
       人は普通に生活している良い人ばっかりですよ。実は私、ディアーザに付いて来いって
       言われたんです。『我は、マックルの世界に巣食う悪い奴を倒して、マックル星をもっ
       と住み良い世界にする。その為に協力して欲しい』って言ってたから・・・ でも私なんて
       何の役にも立たないからって最初は断ったんだけど、王様にしてくれるって言うし、危
       ない時はいつでも助けに来てやるって言うから・・・」
        「今、あなたは『傷付けるだなんてできる訳ない』と言いましたが、あの隠し部屋で
       私たちとバトルになった時、もし、攻撃の機会が回ってきたらどうするつもりだったの
       ですか。」僧侶が尋問を始めました。
        「勿論‘身を守って’ましたよ。他人を攻撃するなんてしたくないし・・・ でも、防御
       力は強いから戦闘になっても殆ど負けません。大体、諦めて去って行きます。でも、あ
       なたたちの攻撃力は凄まじかったですね。あっ、と思ったときはもう意識が無かったで
       すもん。」暗黒魔道は半分感心したように答えました。
        「では、前に訊いたことをもう一度訊きます。どうして盗みなんてやったんですか?」
        「関所を封鎖させるには何か悪いことをして、隠れているのが一番いいと思ったから
       です。でも、ひとを傷付けることはできないから、じゃあどうしようかと考えて盗賊の
       真似をすることにしたんです。でも、お金や食料を盗んだら、盗まれた人が困るから、
       できるだけ盗られても困らないものを盗みました。欠けた壺とか、ひびが入った皿とか
       そういう奴を・・・ 全部、あの隠し部屋に置いてありますよ。」
        「しかし、預かり所にあった、私たちのGやアイテムも盗みましたね。」
        「はい、ディアーザに言われて・・・ あれはこの世界の悪者が預けているヤツだから、
       全部盗んで堀に捨てろって・・・ ああ、何てコトを・・・ ご免なさい。」
        「謝らなくてもいいんですよ。あなたは騙されていただけですから。もう少し教えて
       下さい。あなたは結構盗みを働いたにも拘わらず、誰もあなたの姿を見付けることはで
       きませんでした。よほど盗みの腕は高度なものを持っているようですが・・・」
        「それはまあ、私も一応、魔界の住民ですから、他人に化ける位のことはできます。」
        「最後に・・・ さっき私たちがこの地下牢に入って来た時、随分と憎まれ口を叩いて
       いましたが、それは何故ですか?」僧侶はちょっと意地悪な質問をしました。
        「あなたたちのことを‘この世界の悪者’だと思っていましたから・・・ ウェイダン王
       までうまいこと騙して、平和の為に戦うディアーザ様を倒しに来た奴らだと・・・ でも、
       あなたたちが私を消すフリをした時、ディアーザは助けに来なかった。逆に、預かり所
       のことを話した時、あなたたちは許してくれた。さっきは助かりたい一心で『ディアー
       ザに騙された』って言いましたが、本当に私はディアーザに騙されていたんですね。あ
       いつは『とにかくウェイダンの王が関所を封鎖するように、何か細工をしてくれ。そう
       すれば、我を付け狙う悪い奴らを足止めできる。』と私に言いました。ああ、いつもこ
       うだ。どうして私はすぐに騙されるんだろう・・・」暗黒魔道はひどく落胆した様子でした。
        「そんな気ぃ落とさんといてや・・・ さっきは怖がらして悪かったな。話聞いたら、あ
       んたメチャメチャ良い人やんか。あんた何も悪うないで。騙す奴のほうが悪いんやから。
       それよりあんた、これからどないするつもりやねん。ワイら、今聞いた話を王様にさせ
       て貰うからな、恐らく何日かしたら釈放されるやろ、そのあとの話や。」さっきまでと
       は一変して、モンクが心配そうに言いました。
        「そうですね。どうしましょう。私にはこの世界と魔界を移動する力はありませんし、
       どこか、私が働ける場所はないでしょうか?」不安そうに暗黒魔道が言いました。
        「それもウェイダン王に話しておきましょう。私たちはディアーザを倒すために、次
       の場所へ行きます。また、どこかでお目に掛かるかも知りませんね。それではさような
       ら。」僧侶が暗黒魔道にお別れの挨拶をして、勇者たちは再びウェイダン王のいる謁見
       の間へと向かいました。
    
        謁見の間へと向かう道すがら、モンクが言いました。「なあ僧侶はん、何で暗黒魔道
       に話を聞こうと思うたんでっか? ワイは、てっきり、すぐにランガートに行くもんや
       と思うてたんやけどな。」
        「盗賊の目的が知りたかったのです。ディアーザと関係があるのかないのか・・・ それ
       に、最初、あの暗黒魔道を見た時、モンスターにしてはあまりにも殺気がありませんで
       した。ですから彼のことが気に掛かったということもあります。それで皆さんにはひと
       芝居打って貰ったのですが、まさか、ああも正直に喋ってくれるとは、私も思いません
       でした。」僧侶が‘皆に声を掛けて地下牢へ向かった理由’を説明しました。
        「しかし、可哀想な御仁であったな。それにしてもディアーザという奴は、同じ魔界
       の住民まで騙して利用し、挙句の果てに簡単に見捨てるとは、誠に信じ難いほどの悪党
       でござるな。」戦士はディアーザのやることなすことを聞く度に、ディアーザへの憎悪
       が強まるのを感じていました。
        ウェイダン王の前にやって来た勇者は、地下牢でのことを王様に説明しました。
        それを聞いた王は「うーむ、そうであったか。結局はディアーザの仕業であったとい
       うことじゃな。なるほど、隠し部屋にあった盗品と、今、お前たちから聞いた話は確か
       に一致しとる。よくわかった、暗黒魔道の処遇についてはわしに任せてくれんかの。決
       して悪いようにはせぬつもりじゃ。お前たちは早くランガートへ向かうと良い。関所も
       とっくに開放しておるぞ。」
        
        勇者たちはウェイダン王に一礼し、謁見の間を後にして城を出ました。ウェイダンの
       町は以前の活気ある姿に戻っていました。勇者は不要になった‘心眼ゴーグル’と冒険
       の途中で拾った数枚のマックルコインを新装された預かり所に預け、ウェイダンの町を
       出ました。これから、一路ランガートへと向かう勇者ですが、途中、北側に見えた「海
       底トンネル」の南側入り口を見て「あれっ」と思いました。
    
                                          つづく
    
    
    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    
     「ジャンプのパズル」の正解
        __________
      |  ○ ○    | パズルの右半分です。
      | 1 2○ ■○■|
      |○○○○○■○ ○| 1→2→3・・・12→13の順に進んで★まで進みます。
      |○ ○3○○8○9|
      |○ ○■○○■○ | ポイントは 5 → 6 → 7 の所です。
      |○ ■4○ 57 ○| 5 から8へは直接行けませんので、6に飛んで 7 へと
      |○ ○○○○○○10| 戻れば 57 の場所で北(上)を向くことができます。
      |○ ○○ ■6○○|
      | ○ ☆  ■○ | 水を流す列は E です。
      |○ ○○○○○■ |
      |○ ■○○ ○1211|
      |○ ○■  ○○○|
      |○ ○ ○■○ ○|
      |○ ○○ ○○13○|
      |○ ○■ ○ ★○|
      |○勇○_○○___|
        ↑

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■72 / inTopicNo.2)  Re[1]: パズル−遅くなりましたが・・。
□投稿者/ tickle(管理) <一般人(23回)>-(2004/11/16(Tue) 01:23:58/203.136.171.98)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tyruster/index.html
    パズルについて。今回も楽しかったです。
    答えを出されてしまったので、別のルートを探してみました。

    スイッチを押す順番にとらわれないのであれば、
    (つまり☆→★の順に行くようにすれば)マップ4分割のうち右上のところは
    ほとんど通らずに行くことができます。
    ☆→★→☆の順に進むのもありなのでしょうか?
    (とはいえ、ゲーム上ではスイッチはジャンプで飛び越えられるので、
     飛び越えれば問題はないのですが・・。)

    補足です。上はスイッチまでの話です。
引用返信/返信 削除キー/
■73 / inTopicNo.3)  Re[2]: パズル−遅くなりましたが・・。
□投稿者/ ぴよきち <一般人(47回)>-(2004/11/16(Tue) 01:39:44/220.22.84.102)
     うぉーーーーっ! と、とんでもない見落としを・・・

     という訳で、今更ですが‘問題’の方を修正しました。

     ああ、もう台無しですね・・・ 皆さんどうぞ笑ってやって下さい。

     とりあえず、ストーリーは続きますので、これに懲りずにご愛顧を・・・
引用返信/返信 削除キー/



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