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■121 / inTopicNo.1)  第4章 3:「マックル族のルーツ」
  
□投稿者/ ぴよきち <マックルロード(67回)>-(2004/12/06(Mon) 19:49:04/220.22.84.102)
        ラントにワープした勇者たちは「ラント東の洞窟」に入る前に、サイモンに話を聞く
       ことにしました。ひょっとしたら‘ギガデス’を無効化させるヒントを貰えるかも知れ
       ないと考えたからです。ラントの町に入り、北西部の小屋から「祠の跡」の地下道に入
       るとサイモンの居る‘部屋’に行くことができます。
        サイモンは勇者たちの姿を見付けると「やあ、すっかり元気になったようだね。」と
       暖かく声を掛けてきました。
        僧侶が「この度はお気遣いを頂きまして有難うございました。お陰で漁師の島から戻
       ってくることができました。」と、暗黒魔道に命じてディアーザに敗れた勇者たちを救
       ってくれたサイモンにお礼を言いました。他の3人も頭を下げました。
        「うん、君たちがディアーザをそのまま倒してくれていたら何も問題は無かったんだ
       けど、まあ、万が一ってことがあるからね。残念ながら、その万が一になっちゃったん
       だけど。でも、ココへ来たってことは、またディアーザを倒しに行くんだね。」とサイ
       モンが優しい口調で勇者たちに訊きました。4人は一斉に頷きました。
        「それは頼もしい・・・ 大丈夫だよ、君たちは必ずディアーザを倒せる。それは間違い
       ない。何故だか判るかな?」とサイモンが勇者たちに尋ねました。勿論、勇者たちに判
       る筈もありませんでした。
        「思い出してごらん、前回の冒険のことを・・・ 君たちがディアーザを倒すまで、ディ
       アーザは間違いなく世界で一番強い力を持っていた。だからといって世界中の人たちが
       すべてディアーザの支配下にいた訳じゃない。ディアーザのように力で世界を支配しよ
       うとしてもそれは絶対不可能なことなんだ。力による支配で動かされた人はその力が弱
       まった途端、離れて行ってしまう。では『龍の国王』は彼が君臨する国で一番強い力を
       持っているかと言うとそんなことはない。むしろ、エンシェントドラゴン族やグリーン
       ドラゴン族に比べたら力など微々たるものだろう。しかし、彼は国中の人たちから尊敬
       され、慕われている。何故だ?」というサイモンの問い掛けに僧侶が答えました。
        「‘心’で結び付いているからです・・・ か?」
        「その通りだよ。龍の国王はいつも国民のことを想い、考えている。国民が辛い目に
       遭う位ならば、真っ先に自分が犠牲になって国民を救おうと本気で思っている。その想
       いが国民に伝わっているんだよ。国民からすれば、そこまで自分たちのことを考えてく
       れる王を大事にしない訳がないよね。つまり王と国民が‘心’で強く結び付いているん
       だ。だから、王の力に関係なく皆が王に付いていくんだよ。私が何を言いたいのか解る
       かな?」と、またサイモンが勇者たちに尋ねました。僧侶は解ったようでしたが、他の
       3人はイマイチ理解できませんでした。サイモンは相変わらず笑みを絶やさずに話を続
       けました。
        「君たちも同じだよ。君たちは自分たちの為ではなく、世界中の人たちのために危険
       を顧みずディアーザに立ち向かって行こうとしている。世界中の誰もがそのことを知っ
       ている。だからこそ世界中の町に君たちを助けてくれる人たちがいるんだよ。君たちに
       その自覚が無くても、君たちは世界中の人たちと‘心’が繋がっているんだ。君たちの
       後ろには世界中の人たちが付いているんだよ。その‘心’がひとつになればディアーザ
       の力による支配など簡単に潰せるよ。」とサイモンが説明して、僧侶以外の3人もサイ
       モンの言っていることが解りました。サイモンの話を聞いて、勇者たちは自信を持ちま
       した。また、ディアーザ戦によるショックもほぼ完全に消えていました。
    
        「『君たちは必ずディアーザを倒せる』と言った理由はもうひとつある。それは私た
       ちマックル族のルーツに係わる話になる。マックル族は元々‘精霊’だったんだよ。」
       とサイモンが言いました。
        「えっ!」と4人は一様に驚きました。精霊と言えば‘サラマンダー’や‘フェニク
       ス’といった精霊使いが呼び出す精霊獣のことだと思っていたからです。
        「もちろん、マックル族がいつ頃この星に誕生したのかなんて、私にだって分からな
       い。でも、マックルが精霊だったという話自体は本当のことだよ。私たちは元々身体を
       持たない‘意思’のような存在だった。マックルは草原に生える緑の草、ロックルは岩、
       と言うよりも熱く燃える溶岩、その溶岩が冷えて固まった鉱石がミラックル、そして、
       鉱石の中の純金がゴールデンマックル、フィンクルは湖水、レンクルは森林の木々、キ
       ャックルは風、ナークルはなんと毒沼、この話をスラック翁にすると今でもイヤな顔を
       するけどね。最後にマックルエルフが花、つまり、形の無い‘意思’がこれらと結び付
       いて、私たちマックル族の元となる精霊たちが誕生したんだ。ナークルが毒の沼に影響
       を受けなかったり、ロックルやミラックルの身体が頑丈で、高い防御力を持っていたり
       するところに、それぞれの進化の名残りが残っているとも言われている。どうだ、君た
       ちは初めて聞いただろう。」というサイモンの話を、勇者たちはぽか〜んと口を開けて
       聞いていました。
        「ちょっと前置きが長かったかな・・・ では、なぜ、それがディアーザ戦と関係あるか、
       それを話そう。ま、結論から言えば私たちマックルは『この星の意志』によって生まれ
       た存在だ、ということだよ。ディアーザは他の世界から来た招かざる侵入者であって、
       この星にとっては邪魔者でしかない。いつかは『この星の意志』によって消される運命
       にある。この星で生きていく以上『この星の意志』に逆らって生きていくことは、何人
       (なんびと)であっても決して許されないことなんだよ。つまり、君たちはディアーザ
       という邪魔者を消すために『この星の意志』によって選ばれた存在なんだ。だから、君
       たちが勝つに決まっているんだよ。自信を持って進んで行きなさい。」とサイモンは勇
       者たちを励ますように言いました。
        「へぇー、ワイら最後は勝つんやねぇー。楽しみやわ。」とモンクが単純に喜んでい
       る時、僧侶が危うく忘れそうになった‘目的’を思い出してサイモンに訊きました。
        「ディアーザの‘ギガデス’を無効化させる方法をご存知ありませんか。」という単
       刀直入な質問に、サイモンも単刀直入に答えました。
        「知ってるよ・・・ でも、今はまだ‘その時’が来ていない。もう少し時が経たないと
       ‘ギガデス’を無効化させることはできない。君たちは他にもやらなければならないこ
       とがあるだろう。それらを済ませてから、もう一度ココに来なさい。‘その時’が来て
       いたらちゃんと教えてあげるよ。」
        「分かりました。とにかく目算が立っただけで大満足です。色々と教えて頂いてあり
       がとうございました。」と僧侶がお礼を言い、他の3人も頭を下げて、一行は「トロン
       東の洞窟」へと向かうことにしました。
    
        洞窟へ入った勇者たちは‘採掘ポイント’を探しながら、洞窟内を移動していました。
       白く点滅している採掘ポイントを見つけるたびに採掘をしてみたのですが、出てくるの
       は‘石ころ’や‘銅鉱’果ては、何も掘れなかったりと、中々、目的のブツを手に入れ
       ることはできませんでした。「本当にあるのかなあ」と皆が思い始めた頃、以前開けた
       池の前の岩の扉を通って、入った通路にあった採掘ポイントを採掘してみると・・・ ‘ダ
       イアモンドの原石’が出てきました。
        目的のブツをを手に入れた以上、もはやこの洞窟に用はないので早速‘リターン’で
       洞窟を出た勇者たちは、次の目的地「オスヤコディの洞窟」へ行く為にデリナダへワー
       プしました。
    
                                          つづく

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