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■128 / inTopicNo.1)  第4章 6:「精霊獣の魂はここに・・・ 」
  
□投稿者/ ぴよきち <マックルロード(71回)>-(2004/12/08(Wed) 15:53:41/220.22.84.102)
        マックルロードからマックルマスターへと称号の変わった勇者はワープを唱え、先ず
       シリークへ行くことにしました。‘マスターズブレード’を受け取ってから、ラントで
       仲間と合流しようと考えたからです。
        シリークに着いた勇者は新しい称号を無事に得ることができた報告も兼ねて、村長の
       許へと向かいました。村長に話し掛けると、村長は勇者の額の星を見て、「おおっ、遂
       にやりおったか、いや、血は争えぬのう・・・ 最初にお前さんを見た時はまだまだヒヨっ
       子じゃったが、どうしてどうして立派な勇者に育ったものじゃ。あ、いや、こりゃマッ
       クルマスターに対して失礼じゃったかの・・・ 」と目を細めて勇者に話しました。勇者は
       照れくさそうにもじもじしていました。
        「ほれ、お前さんから預かっとった剣じゃ、ちゃんと仕上がっておるぞ。」と言って、
       勇者に‘マスターズブレード’を差し出しました。‘マックルブレード’に4つのエン
       シェントジュエルの原石で鍛冶を施したその新しい剣は、荘厳な雰囲気を醸し出したま
       ま勇者の手に渡りました。早速、勇者が装備してみると、シリーク村長渾身の作品とも
       言えるその剣の攻撃力は180という他の追随を許さない破壊力を持っていました。
        勇者は村長にぺこりと頭を下げて、村長に見送られながらシリークを後にし、ワープ
       でラントに飛びました。
    
        ラントのマックル訓練所で仲間と合流した勇者は、とりあえず借りていた武具を僧侶
       に返し、皆の了解を取ってココで一泊させて貰うことにしました。一休みして宿屋を出
       た勇者を他の3人はまじまじと眺め、モンクは「なるほど・・・ 星の色が変わったんやね
       え。」と言い、僧侶は「あれ、勇者さんの魔法の消費MPが半分になっていますよ。」
       と言いました。勇者が確かめてみると‘リフレッシュ’の消費MPが25‘ブレードL’
       が13‘ジャンプL’が10となっていました。他の魔法も一律半分(端数切り上げ)
       となっていました。どうやらこれはマックルマスターの能力のようです。「うーむ、勇
       者殿の剣は、また一段と素晴しい一振りとなったようでござるな。一度使ってみたいも
       のでござるが、勇者殿しか使えぬのでござるか・・・ 残念でござる。」と戦士は勇者より
       ‘マスターズブレード’のほうが気になっているようでした。
        勇者たちは‘8体の精霊獣の魂’が宿ったモノを入手するため、そのまま北西部の小
       屋へ行き、地下道を通ってサイモンの許へと向かいました。勇者の考えではその‘8体
       の精霊獣の魂’が宿ったモノはこのラントにある筈です。確認の意味でも「サイモンと
       話をしなければな・・・ 」と思っていました。サイモンはいつもの所にいました。
        勇者が話し掛けると「おや、ちょうど良かった。君たちが探している‘ギガデス’を
       無効化させるアイテムができ上がったようだよ。勇者君の準備も整っているようだし、
       いよいよだね。」とサイモンは勇者たちに「最後の決戦」が近付いていることを示唆し
       ました。「でき上がったアイテムというのはココにはないよ。地下道を出て、花職人に
       話し掛けてごらん・・・ ‘それ’を渡してくれる筈だから。」と勇者たちに教えると、サ
       イモンは「それじゃ、私はちょっと失礼する・・・ 」と言って、すぅーっと勇者たちの目
       の前から消えました。
        勇者たちは通ってきた地下道を引き返してラントに戻り、早速、花職人に話し掛けて
       みました。花職人は勇者たちを見て「大変お待たせしました。やっと、あなたたちにお
       渡しできるような状態に育ってくれました。」と言って、花畑に咲く無数の‘祝福の花’
       の中から一輪の花を摘んで、勇者に渡しました。よく見ると白一色の花びらだった筈の
       ‘祝福の花’が、決して派手ではなくそれぞれの色もほんのりと薄い色ではありました
       が、間違いなく白・赤・青・水色・緑・黄色・橙・紫の8色の花びらを纏っていました。
        「その花は‘祝福の花’が育ってできた‘喝采の花’です。ここまで育てるのは本当
       に大変でしたが、私も花職人としてこの‘喝采の花’を育てることができたのは本当に
       幸せなことです。これも‘祝福の花’を持って来てくれたあなたのお陰です。有難うご
       ざいました。」と花職人は勇者にお礼を言いました。勇者のほうこそお礼を言いたい気
       持ちでした。レオンと共に「ラント東の洞窟」を出てから、今の今までずっとこの花を
       育ててきたこういう人がいるからこそ、自分たちは魔王ディアーザと戦うことができる
       のですから。この人が居なかったら‘ギガデス’を破ることは永遠に不可能だったので
       す。勇者たちは花職人にぺこりと頭を下げて、いざディアーザとの再戦の前に、それぞ
       れの装備と持っていくアイテムを確認しました。
    
        勇者:‘マスターズブレード’‘神秘の鎧’‘精霊の盾’‘ナイトヘルム’‘お守り’
        戦士:‘村雨’‘神秘の鎧’‘聖なる盾’‘ナイトヘルム’‘パワーリング’
        モンク:‘天使のツメ’‘神秘の鎧’‘聖なる盾’‘シルバーヘルム’‘魔法のくつ’
        僧侶:‘祝福の剣’‘神秘の鎧’‘聖なる盾’‘ナイトヘルム’‘奇跡の指輪’
    
        僧侶の‘祝福の剣’が実際は‘祝福の剣+5[炎氷雷]’であるように、それぞれの
       武具に僧侶(鍛冶師)の手で鍛冶が施され、+属性や追加攻撃属性が付いていました。
        武具の他に‘悪霊喰らいの壺’‘喝采の花’‘伝説の鍵’‘国王の紋章’‘マックル
       人形’‘魔晶石’‘神秘の薬’を持って行くことにしました。それ以外の不要と思われ
       る‘魔法のピッケル’‘白い鍵’‘副職の秘訣’‘マックルコイン’といったアイテム
       はウェイダンの預かり所に預けることにしました。また、モンスターとのバトルの時、
       気付かない内に勇者の道具袋に入っていた‘クリストンの核’‘解毒剤’‘痺れ取り薬’
       は道具屋で売ることにしました。そうです、ずっと内緒にしていた勇者の副職はシーフ
       だったのです。
        勇者たちがアイテムの確認をしている時、勇者たちの姿を見付けたレオンが駆け寄っ
       て来ました。「よおっ、元気だったか。うおっ、何か変わったな・・・ あ、額の星が変わ
       ってんじゃねえか。てぇことは、お前、マックルマスターになったのか・・・ すげえな。
       うん? ということは、いよいよ決戦だな・・・ 俺もこの町をずっと守ってたんだけど、
       次から次にモンスター共が現れやがってキリがねえや。早いトコ、あのクソ野郎を倒し
       てくれよ。」とレオンは興奮気味に言いました。よほどモンスター退治に辟易している
       ようでした。「任しとき、今度こそギタギタにしたるから・・・ 」とモンクが答えました。
        勇者たちはレオンに別れを告げ、ウェイダンにワープし、預かり所と道具屋に寄った
       後、そのままトロンにワープしました。
    
        相変わらず厳戒態勢が解かれていないトロンの町の中に入り、門番の立つ「魔王城の
       島へと続く地下道」の入り口に立った勇者たちは、改めて今から始まる「最後の決戦」
       のために気合いを入れ直し、ゆっくりと地下道へ下りて行きました。
        地下道を進む勇者たちは‘気負い’も‘力み’もなく、ただ段々と心を戦闘モードに
       切り替えて行きました。やがて地下道から魔王城の島に出た勇者たちは、そのまま威風
       堂々と真っ正面から魔王城へ入って行きました。
    
                                          つづく

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