| そしてまたまた来ました「ディコスのアジト」ことディコスの洞窟(フィンクルの里東の洞窟)。フィアロンは「またあいつらと戦うの〜〜。やだな〜〜。ケーキ食べたい」と、いつものお気楽気分。グロスがにらみつけると、みなは凍りつくような感じになった。確かに、ここからが勝負だ。これで隠し通路がなかったらTHE ENDになってしまう。必死で、ありそうなところを探す気満々のパーティだった。 ディコスのアジトへ足を進めていると、「ちくぼう」3匹が現れた。グロスはしめたとばかりにフィアロンを持ち上げ、そのままちくぼうたちに投げつけ攻撃開始。
グロスの「フィアロン投げ」! フィアロンがちくぼうたちに次から次へ命中する! ちくぼうAに10のダメージ! ちくぼうAをやっつけた! ちくぼうBに7のダメージ! ちくぼうCに5のダメージ! フィアロンに4の反動ダメージ!
そのままグロス、ピピルとともに連係プレーでちくぼうたちを片付けた。 この前戦ったときと比べて、少しは楽になったようだ。グロスのフィアロン投げは当面必殺技として重宝されるに違いない。
そのまま放っておけばいいのに、グロスは皮剥師と化し、にやにやと薄気味悪い笑いを浮かべて、ちくぼうから何かを剥いだ・・・というより切り取ったといったほうがいいかもしれない。そのまま自分のショートソードやら何やらに鍛冶をして、にやにやしながら完成させた。 「見ろ! これがグロス特製イガイガソードだっ!! ちくぼうのトゲトゲがうまく作用して敵に当たってくれる、万が一外してもトゲトゲが敵に当たるから命中率はバクハツだっっ!!」
あっぜ〜〜んとしていると、さらに皮剥師はこんなものまで作っていた。「はっはっは、これはあくマックルから剥いだ皮とちくぼうのトゲトゲ、そしてお前らが寝ている間にこっそり手に入れた皮の盾から作った、グロス特製、マックル皮の盾+トゲだっ!! 完全オリジナル、誰にも真似させないぜぃ!!」
誰が真似するか、というよりあくマックルの無残な変わり様にみな立ちすくむしかなかった。とどめには、「スケルトンソードT[MK]」。その名の通り、あくマックル(MK)の骨を使った、血と肉の匂いがぷんぷんする、気味の悪い剣だ。皮剥師によると、この匂いが敵の戦意を喪失させるんだ、という。そりゃそんな剣持ち歩いてたら嫌がられますって、というか間違ってもあんな死にかただけはしたくない・・・。
結局、皮剥師グロスが鍛冶をした?アイテムは次の通り。とても装備したくないし、装備したら呪われそうなものばかりだ。 ・ トゲトゲソード (ショートソード+ちくぼうのトゲ) ・ マックル皮の盾+トゲ (マックルの皮+ちくぼうのトゲ) ・ スケルトンソードT[MK] (マックルの骨で作った、血と肉の匂いがプンプンする剣) ・ スケルトンソードT[CO]x3 (ちくぼうの骨で作った剣) ・ マックルかぶと (マックルの頭がい骨の一部を利用したかぶと。名前とは裏腹にものすごく血赤色満開の兜) ・ マクチクコート (マックルとちくぼうの皮を大胆に使ったコート。皮剥師の今までで最高の出来だそうな) ・ ちくトゲの首飾り x3 (ちくぼうのトゲを使った首飾り。トゲは強さをアピールするそうな)
残り・・・。ちくぼうとあくマックルの肉。
よし、これで準備完了・・・とか平然としている皮剥師。もう近づくのさえ嫌になった。「嫌がる」の度を超えている。やめてくれ、皮剥師・・・。 無理やりフィアロンにはマックルかぶとをかぶせ、ピピルにはスケルトンソードT[CO]を装備させ・・・。このパーティはまるで、死神のパーティだ。きっと。
そのまま進んでいった(そのまま進んでいくのか・・。)ところ、周りのモンスターは嫌がるように避けていった。ある意味グロスには残念なことだったが、フィアロンは大満足だ。戦わずして先に進める。こんな楽なことはない。
とある悪マックルは「うっ、あんな奴らに目を合わされたら殺させるじゃすまない・・・。と言うか怖ぇ・・・。」と言って逃げ、 とあるちくぼうは「あれは死神の使いに違いない・・・。後ろの奴らはおそらく死神の使いに捕まって生死をさまようのか・・・。かわいそうに・・・。」 とあるオークナイトは「このプンプンする匂い、マックルの血と肉の匂いだ・・・。きっとたくさんのマックルの生き血を集めてきたんだろうなぁ・・・。とてもあんなヤツにはかなわない・・・。」 「目を合わせるな! 死ぬぞ!」 「そうだ! 隠れろっ! 見つかったらおしまいだ!」 「マックル族にもゾンビと死神が存在したのか・・・。ゾッ」 「だから隠れろって! 来るぞ!」 と完全に死神とゾンビ扱いにされる始末。味方があんな形になってしまって、さぞかし惨めだ・・・と言うか残酷。自分ももしあいつの敵になった暁にはあんなことをされると思うと、ぞっとする。敵に同情されるなんて、思いもよらなかった。
そんなこんなでアジトについた。ピピルの言うとおりディコスはおろかその手下たちの姿もなかった。ディコスの住んでいたであろうテーブル、タンス、棚はきれいになっていた。 「何も無いじゃねぇか、ピピル!!」とグロスが死神のような格好のまま答えた。「そんなはずは無いんですけどねぇ・・・。」とピピル。とりあえず、みんな探してみる。フィアロンは今度はアメをなめながら昼寝を始めている。ガイコツでできた兜をしたまま。 どんなに探しても見つからない。やはりここには何もないのか? そう思っていると、ガイコツ頭のフィアロンが転寝をしているときに、タンスに激突した。
しばらく探していると、何かの異変に気づいたのか、グロスが「ところでフィアロンはどこにいるんだ?」と騒いだ。タンスのそばで寝てるんだろうと言ったところ、「いない」と言う。おかしいと思って、妙に開いたタンスをどけてみると・・・。
「なるほどな・・・。」 「そういうことだったんですね・・・。」 どけたタンスはどれも筒抜けになっていた。つまりフィアロンは激突したときに、その拍子でできたちょっと空いたすき間から落ちたのだ。ようやく見つけたか、とほっとしたのもつかの間、その落とし穴の底が見えない。まったくの真っ暗なようだ。 「大丈夫なのか、アイツは・・・。」とさすがのグロスも不安になってきた。とりあえず、明かりを持って下りましょうか、というピピルの案にみな賛成して、明かりを持って洞窟の下へ下へと進んでいった。
・・・。
明かりをもったまま下りると、そこにはフィアロンがいた。まだ眠ったままのようだ。 「ほんとにのんきなやつ!」と言ってグロスが蹴飛ばすと、フィアロンはようやく目が覚めた。「あれ、ここはどこ・・・?」 と寝ぼけているフィアロンに、「行くぞ」と引きずろうとするグロス。これはいつものことになるつつあるが・・・。 今回は結構厄介だ。何せ先がまったく見えないのだ。とりあえず、目印と明かりをところどころにさしていこう、ということになった。ディコスはいったいどこへ向かっているんだ?
真っ暗の洞窟。もとのタンスのところへは戻れそうにないし、先に進むより仕方ないようだ。先の見えぬ洞窟に、パーティはジワジワと感じる不安を覚えるのだった・・・。
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