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No381,394,396,428,430,449,474,477,481,488,490,510 の記事


■381 / )  BM 第2章 1:地獄の皮剥師グロスと先の見えぬ洞窟(修正:3回)
□投稿者/ tickle(管理) <キング・オブ・マックル(129回)>-(2005/01/10(Mon) 19:53:37/203.136.171.98)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tyruster/0-Line/
       そしてまたまた来ました「ディコスのアジト」ことディコスの洞窟(フィンクルの里東の洞窟)。フィアロンは「またあいつらと戦うの〜〜。やだな〜〜。ケーキ食べたい」と、いつものお気楽気分。グロスがにらみつけると、みなは凍りつくような感じになった。確かに、ここからが勝負だ。これで隠し通路がなかったらTHE ENDになってしまう。必死で、ありそうなところを探す気満々のパーティだった。
       ディコスのアジトへ足を進めていると、「ちくぼう」3匹が現れた。グロスはしめたとばかりにフィアロンを持ち上げ、そのままちくぼうたちに投げつけ攻撃開始。

       グロスの「フィアロン投げ」! フィアロンがちくぼうたちに次から次へ命中する!
       ちくぼうAに10のダメージ! ちくぼうAをやっつけた!
       ちくぼうBに7のダメージ!
       ちくぼうCに5のダメージ!
       フィアロンに4の反動ダメージ!

       そのままグロス、ピピルとともに連係プレーでちくぼうたちを片付けた。
       この前戦ったときと比べて、少しは楽になったようだ。グロスのフィアロン投げは当面必殺技として重宝されるに違いない。

       そのまま放っておけばいいのに、グロスは皮剥師と化し、にやにやと薄気味悪い笑いを浮かべて、ちくぼうから何かを剥いだ・・・というより切り取ったといったほうがいいかもしれない。そのまま自分のショートソードやら何やらに鍛冶をして、にやにやしながら完成させた。
       「見ろ! これがグロス特製イガイガソードだっ!! ちくぼうのトゲトゲがうまく作用して敵に当たってくれる、万が一外してもトゲトゲが敵に当たるから命中率はバクハツだっっ!!」

       あっぜ〜〜んとしていると、さらに皮剥師はこんなものまで作っていた。「はっはっは、これはあくマックルから剥いだ皮とちくぼうのトゲトゲ、そしてお前らが寝ている間にこっそり手に入れた皮の盾から作った、グロス特製、マックル皮の盾+トゲだっ!! 完全オリジナル、誰にも真似させないぜぃ!!」

       誰が真似するか、というよりあくマックルの無残な変わり様にみな立ちすくむしかなかった。とどめには、「スケルトンソードT[MK]」。その名の通り、あくマックル(MK)の骨を使った、血と肉の匂いがぷんぷんする、気味の悪い剣だ。皮剥師によると、この匂いが敵の戦意を喪失させるんだ、という。そりゃそんな剣持ち歩いてたら嫌がられますって、というか間違ってもあんな死にかただけはしたくない・・・。

       結局、皮剥師グロスが鍛冶をした?アイテムは次の通り。とても装備したくないし、装備したら呪われそうなものばかりだ。
       ・ トゲトゲソード     
         (ショートソード+ちくぼうのトゲ)
       ・ マックル皮の盾+トゲ  
         (マックルの皮+ちくぼうのトゲ)
       ・ スケルトンソードT[MK]
         (マックルの骨で作った、血と肉の匂いがプンプンする剣)
       ・ スケルトンソードT[CO]x3
         (ちくぼうの骨で作った剣)
       ・ マックルかぶと     
         (マックルの頭がい骨の一部を利用したかぶと。名前とは裏腹にものすごく血赤色満開の兜)
       ・ マクチクコート     
         (マックルとちくぼうの皮を大胆に使ったコート。皮剥師の今までで最高の出来だそうな)
       ・ ちくトゲの首飾り x3
         (ちくぼうのトゲを使った首飾り。トゲは強さをアピールするそうな)

       残り・・・。ちくぼうとあくマックルの肉。

       よし、これで準備完了・・・とか平然としている皮剥師。もう近づくのさえ嫌になった。「嫌がる」の度を超えている。やめてくれ、皮剥師・・・。
       無理やりフィアロンにはマックルかぶとをかぶせ、ピピルにはスケルトンソードT[CO]を装備させ・・・。このパーティはまるで、死神のパーティだ。きっと。

       そのまま進んでいった(そのまま進んでいくのか・・。)ところ、周りのモンスターは嫌がるように避けていった。ある意味グロスには残念なことだったが、フィアロンは大満足だ。戦わずして先に進める。こんな楽なことはない。

       とある悪マックルは「うっ、あんな奴らに目を合わされたら殺させるじゃすまない・・・。と言うか怖ぇ・・・。」と言って逃げ、
       とあるちくぼうは「あれは死神の使いに違いない・・・。後ろの奴らはおそらく死神の使いに捕まって生死をさまようのか・・・。かわいそうに・・・。」
       とあるオークナイトは「このプンプンする匂い、マックルの血と肉の匂いだ・・・。きっとたくさんのマックルの生き血を集めてきたんだろうなぁ・・・。とてもあんなヤツにはかなわない・・・。」
       「目を合わせるな! 死ぬぞ!」
       「そうだ! 隠れろっ! 見つかったらおしまいだ!」
       「マックル族にもゾンビと死神が存在したのか・・・。ゾッ」
       「だから隠れろって! 来るぞ!」
    と完全に死神とゾンビ扱いにされる始末。味方があんな形になってしまって、さぞかし惨めだ・・・と言うか残酷。自分ももしあいつの敵になった暁にはあんなことをされると思うと、ぞっとする。敵に同情されるなんて、思いもよらなかった。

       そんなこんなでアジトについた。ピピルの言うとおりディコスはおろかその手下たちの姿もなかった。ディコスの住んでいたであろうテーブル、タンス、棚はきれいになっていた。
       「何も無いじゃねぇか、ピピル!!」とグロスが死神のような格好のまま答えた。「そんなはずは無いんですけどねぇ・・・。」とピピル。とりあえず、みんな探してみる。フィアロンは今度はアメをなめながら昼寝を始めている。ガイコツでできた兜をしたまま。
       どんなに探しても見つからない。やはりここには何もないのか? そう思っていると、ガイコツ頭のフィアロンが転寝をしているときに、タンスに激突した。

       しばらく探していると、何かの異変に気づいたのか、グロスが「ところでフィアロンはどこにいるんだ?」と騒いだ。タンスのそばで寝てるんだろうと言ったところ、「いない」と言う。おかしいと思って、妙に開いたタンスをどけてみると・・・。

       「なるほどな・・・。」
       「そういうことだったんですね・・・。」
       
       どけたタンスはどれも筒抜けになっていた。つまりフィアロンは激突したときに、その拍子でできたちょっと空いたすき間から落ちたのだ。ようやく見つけたか、とほっとしたのもつかの間、その落とし穴の底が見えない。まったくの真っ暗なようだ。
       「大丈夫なのか、アイツは・・・。」とさすがのグロスも不安になってきた。とりあえず、明かりを持って下りましょうか、というピピルの案にみな賛成して、明かりを持って洞窟の下へ下へと進んでいった。

       ・・・。

       明かりをもったまま下りると、そこにはフィアロンがいた。まだ眠ったままのようだ。
       「ほんとにのんきなやつ!」と言ってグロスが蹴飛ばすと、フィアロンはようやく目が覚めた。「あれ、ここはどこ・・・?」
    と寝ぼけているフィアロンに、「行くぞ」と引きずろうとするグロス。これはいつものことになるつつあるが・・・。
       今回は結構厄介だ。何せ先がまったく見えないのだ。とりあえず、目印と明かりをところどころにさしていこう、ということになった。ディコスはいったいどこへ向かっているんだ?

       真っ暗の洞窟。もとのタンスのところへは戻れそうにないし、先に進むより仕方ないようだ。先の見えぬ洞窟に、パーティはジワジワと感じる不安を覚えるのだった・・・。

    > ↓ これに続くストーリーを考えてください ↓
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■394 / )  Re[3]: BM 第2章 2:暗闇洞窟の奥には…
□投稿者/ レイジ <マックルナイト(44回)>-(2005/01/11(Tue) 23:05:23/219.19.72.172)
    狭く何も見えぬ中で途方にくれていた4人。
    「アメ落としちゃったよぉ。暗いのやだよぉ。戻れなくなったらどうすんのさぁ」フィアロンも不安を感じているようです。
    「う〜ん、それほど広くもないし道は一本しかないから壁を伝って先へ進みましょう。」3人は待っていたかのようにピピルの言った通り先へ進みました。

    しばらく進むと広間に出ました。
    「少し明かりがあるよぉ」
    「何か灯を灯せる物があればいいんだけど…」
    しかし辺りを探しても何も落ちていません。
    「でも変じゃないか?」
    「何がだ。」
    「誰もいないのに灯りがついているなんて…」
    主人公の言う通りです。

    奥のほうに進んでいき広間の真中辺りまでくると
    (バカッ)
    床が開き、下へ落ちていきました。
    (ドン!)
    「イテテテテ…」無事だったようですがピピルの姿が見えません。
    (パタパタ…)
    「皆無事かい?」
    「ケッ!1人だけ痛い思いもせずにのろのろ降りて着やがって!」
    「やはり誰か居たみたいだね。だとするとディコスが怪しいね。」

    先の通路は灯りが灯っていてずっと奥まで続いています。
    進んでも進んでも同じような道を歩いています。
    「進んでも無駄だよ。さっき壁に傷を付けといたんだけど同じ傷がここにもあるんだ。」
    ピピルの指差す先には「P」の文字が彫られていました。
    「多分ある程度進むと少し後ろの道に戻されちゃうんだよ。もしこの魔法を解いて進んだとしても奥には何も無いよ。」
    「じゃぁ今まで歩いてきたのはなんだったのぉ。」
    「無駄だったって事だよ!」
    「今から戻って、落ちたところを調べてみよう。」

    戻ってきたがピピルは黙っています。
    「何しろって言うんだ?!」
    「じゃぁ壁から調べてみよう。ここの壁はレンガで出来てる。レンガだったらいろいろ細工できるからね。いろんなところを押してみて。」

    「もう1周したぞ!。」
    「この床何でできてるのぉ?やわらかいよぉ。」
    「それだ!この土で床のそこを隠してスイッチを隠してたんだ!皆土を掘ってスイッチを探すんだ!」
    グロスは嫌になって「もうやってられっか!!」といって壁を蹴るとレンガにヒビが入りました。
    さらに蹴ってみるとレバーのようなものが出てきました。
    「何だコリャ?」といってグロスが引くと
    (ゴゴゴゴゴオォ)
    壁の一部が下がり、階段が現れました。

    上がってみるとさっきの広間に出ました。
    「ねぇ。」
    「やっぱり変だよ。ディコスが魔法を使えると思うかい?仲間も魔法が使えそうな奴はいなかったし…他に仲間がいるんだ。」

    主人公の勘は適中しました。
    少し進むと急に広間が明るくなりました。
    「よぉ、また会ったな。」
    そこにはディコスと手下が立っていました。
    「今回は俺たちの変わりに戦ってくれる奴がいるぜ!」
    そういうと後ろからローブを着た怪しい奴が現れました。
    「じゃぁ俺たちは先に行くぜぇ!おい、早くあけてくれよ。」
    するとローブを着た奴が奥の壁に手を伸ばすと奥の壁が開きました。
    「じゃぁな!」
    ディコス達が奥へ行くとまた閉じてしまいました。
    「戦うしかないみたいだな!」
    グロスはやる気満々です。
    「いくぞぉ!!」
    グロスの先制攻撃!

    グロスの攻撃!謎の正体に16のダメージ!
    「鍛治をしたかいがあったな!」
    主人公の攻撃!謎の正体に13のダメージ!
    スケルトンソードもなかなかです。
    謎の正体の攻撃!ピピルに3のダメージ!
    不気味な防具も役に立っています。
    「よーし!魔法を使うぞぉ!」
    初めてフィアロンが自分から魔法を使います。
    フィアロンはアイスSを唱えた!しかし失敗した。
    (やっぱりあてにならないな…)言葉にはしませんでしたが誰もがそう思いました。
    ピピルの攻撃!謎の正体に7のダメージ!
    「このままいけば余裕だぜ!」

    主人公の攻撃!謎の正体に11のダメージ!
    謎の正体はフレイムSを唱えた!
    主人公に9のダメージ!
    グロスに6のダメージ!
    ピピルに12のダメージ!

    フィアロンはミラックルコーティングのおかげでダメージを受けずにすみました。
    「あいつ魔術師だよ…気を付けた方がいい」
    ピピルがそういうと
    「そうさ私は魔術師だ!力が戻っていればサンダ−Lも使えたのだが…」
    グロスが隙を見て攻撃しようとすると4人の下に魔方陣が現れ、動けなくなりました。
    「今回は見逃してやろう。さらばだ!」
    そういって謎の魔術師がいなくなると奥の壁が再び開きました。

    4人さらに奥へ進むことにしました。
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■396 / )  Re[4]: BM 第2章 2:剥がされる皮と謎
□投稿者/ viper(ヴァイパー) <マックル(11回)>-(2005/01/12(Wed) 00:23:17/218.119.157.149)
http://viperk.fc2web.com///index.html
    4人は魔術師が開いた扉を通り、更に洞窟の奥深くへと進んだ
    先ほどまでの道には所々明かりが灯っていたが、扉の向こうは一分の光も射さない暗闇が広がっていた
    先頭を行くグロスの持つ明かりだけがみんなの顔を照らしていた
    「ちっくしょー、何処まで行きゃ良いんだよ」
    不意にグロスが振り返って後ろを見た 明かりを顔の下に持ってきていて、光の当たり方ととげとげ服とが相まってかなり怖かった
    「・・・うーん、そう言われても判らないよ(てゆか明かりをもっと高くして・・・)」
    ピピルはちょっと震えた声で答えた
    「なあ、俺達出口に着けるんだよな?」
    「着けるよ、ディコスがウェイダンを目指してここに入ったんなら僕らも後を追っていけば着けるはずだもの。ディコスが妨害工作をしてるかも知れないけど」
    確かに理屈の上では歩き続ければ外へ出られるはずだ しかしいくら歩いても先が見えない
    ここに入ってから一体どれだけの時間が経過したのだろうか こうしている間に外では一日が終わっているんじゃなかろうか

    実のところ、そんなに長い時間が経ったわけではない しかし暗闇が続くこの洞窟の中では完全に時間の感覚が狂ってしまう
    いつもは太陽の動きや気温の変化で時間を感じ取れるが、ここでは何も変化しないのだ
    何より先の見えぬ恐怖からか自然と歩く速さが遅くなっている 狭い空間に押し込められて疲れがたまっている
    とうとうフィアロンが座り込んだ
    「もう歩けない〜休むねぇ」
    そして座ったまま一歩も動こうとしなくなってしまった
    「バカ!こんな事してたらディコスの野郎に先越されちまうだろが!」
    「だってぇ、もう足が痛くて無理だよ〜」
    グロスもぺたんと座り込んだ
    「ああ畜生、自分の足がこんなに憎いと思ったのは生まれて初めてだ」
    主人公も座り込んだ ピピルも羽の動きを止めた

    主人公は自分で自分の足を揉んでマッサージを始めた 少しだけ疲れがとれたような気がした
    グロスはそれをじっと見つめている
    「・・・な、なに?」
    グロスの視線が怖くて思わず聞き返した
    「マッサージ機とかありゃ良いのによ。そう言やオヤジが良く使ってたな、こうでこぼこした板を・・」
    突然グロスが立ち上がった
    「ちょっと待ってろ!」
    そのまま一人明かりを持って来た道を逆走していった
    「うわわわ!持ってかないで!真っ暗真っ暗!」
    しばらくして遠くから悲鳴のような音が聞こえた そして小さな光がこちらに向かってくるのが見えた
    「見つけたぜ!ちくぼうだ!こいつ壁の隙間に隠れてやがったんだよ」
    グロスの手には暴れるちくぼうの姿があった ちくぼうは死神に掴まった恐怖で頭がいっぱいになっているが、グロスはそんな事知らない
    その後、グロスはいつものように鍛冶を行ったわけだが・・・あまりに凄惨な場面故、描写は控えさせていただく

    「よっしゃ!」
    掛け声と共にグロスが差し出したのはちくぼうの皮を板に貼り付けたものだった
    「名付けてちくぼう足踏みマッサージ機だ!これで疲れを取れ!」
    取れ、といわれても・・・
    完成したばかりのマッサージ機にはまだ血糊がべったりとくっついている 使ったら足の裏がとんでもないことになる
    グロスは早速足を載せて具合を確かめている
    「くぅ〜・・・このとげとげが・・・気持ちいいぞ〜」
    いや、絶対気持ち悪いって


    「そう言えばあの魔術士消えちゃったけど、何処行ったんだろ」
    マッサージ機に夢中になるグロスを後目に主人公がぽつりと呟いた
    「そう言えば聴いたことありますよ、洞窟から一瞬で出られる魔法があるんだって」
    ピピルは自分で自分の足を揉みながら答えた マッサージ機の使用意欲はゼロだ
    「早く出たいなぁ・・・・」
    突然何かが倒れるどさっと言う音がした フィアロンが倒れていた
    「フィ、フィアロン!」
    主人公は慌ててフィアロンに駆け寄った
    「・・・ぐうぐう・・・・ZZZZ」
    眠っていただけだった
    「・・・・よかった」
    気が抜けた主人公は足を滑らせ、転んでしまった
    「うわっ・・・・」
    うつ伏せになって倒れ込んだ

    「あいたたたた・・・・いけない」
    主人公はおでこをさすりながら起きあがった その時、視線が地面に向かった
    「あれ?」
    主人公は更に目を凝らして地面を見た そして手で砂を払い始めた
    地面にはタイルが埋め込まれていた 何か模様のようなものが彫られていた
    「こんなのあったんだ・・・」
    今まで前の方ばかりを見て足下に気が付かなかった こんなヒントが隠れていたのに
    「行こう!この模様の謎を解けば出られるよ!」


    足の疲れを癒やした一行は更に奥へと進んだ(マッサージ機を使ったのはグロスだけ)
    不気味マッサージ機を引きずりながら進むグロスを見て、一同は先にもまして「早く外に出たい」という感情が高まったのだった・・・
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■428 / )  Re[5]: BM 第2章 4:模様の謎と洞窟の出口に
□投稿者/ レイジ <マックルナイト(59回)>-(2005/01/14(Fri) 22:53:06/219.19.72.172)
    謎を解けば出られると言ったが、模様の意味が全くわからない。
    「早く出たいよぉ暗いのは嫌だよぉ」
    「気持ち−!キクー!」
    フィアロンは弱音を吐き、グロスはかなりご機嫌で一緒に考えろと頼んでも全く反応しない。
    仕方なく主人公とピピルで考えるが、何も思いつかない。

    「‖があってその間に●があってその上に大きい☆があってその中に火の模様見たいのがあるけど…」
    この謎にはピピルもお手上げのようだ。
    「もうちょっとヒントがあれば良いのになぁ。」
    「この周りの砂を退かせばもっと見つかるかもよ。」
    主人公の言ったように退かしてみるが、
    「何も無いね…」
    「うん…」
    そして何も2人は何も言わなくなったがピピルはキョロキョロしている。
    「壁にも何も無いや…」そしてまた沈黙がしばらく続いた。

    「早く出たいよぉもう先に行こうよぉ」と言って勝手に進みだしてしまった。
    疲れていて足を引きずりながら歩いている。
    フィアロンがある程度歩くと急にピピルの視線が鋭くなった。
    フィアロンが歩いた後に床の色が違っているところがある。
    ピピルが急いでその近くまで行き、色が違っている境目にそって砂を退かし始めた。

    1周すると自分たちのいる近くだけ色が濃くなっていた。
    「この模様の意味がわかったぞ!‖がこの通路で●がこの色が濃いところ、つまり現在位置だ!そしてこの先に☆があるんだ!きっとこの火の模様は☆の真中を燃やすんだよ!」
    そういってピピルはさっさと奥へ行ってしまった。
    主人公がグロスとフィアロンに説明し、ピピルの後を追った。

    だがその奥には壁があり、☆も無かった。
    「なんだよピピル!でたらめか?!」
    「待って、何かあるはずだよ…」
    ピピルがいろいろ探し回り、壁の下の床にも模様があった。

    「☆があってその両隣には…なんだろこれ?岩?」
    他の皆も見てみると7角形の模様があった。
    「何だこれぇ?氷砂糖?」
    まだお菓子のことが頭から離れないようだ。
    その後ついに限界が来たのか、勝手に喋り始めた。
    「わぁ。お菓子がいっぱいあるぅ。チョコもあるしアメもあるよぉ。」
    「ケッ!1人で浮かれやがってよぉ!まぁいいか、俺もマッサージ機でも使ってるか。」
    と言ってまた2人で謎を解くのをやめてしまった。
    「この氷砂糖今まで食べた中で一番甘いよぉ。たべるぅ?」
    「それだ!氷だよ!目の前の壁の隣の丸いところにアイスをするんだ!」
    そう言ってフィアロンを起こし始めた。

    「あぁ!!でっかいケーキがぁ!」
    「ほらほら、この丸いところにアイスやったらまたお菓子出てくるから。」
    「出てくるのぉ??よーし!アイスS!」
    すると目の前の壁に☆の模様が浮かび上がった。
    「もう一仕事だ。この壁にフレイムやってよ。そしたらさっきよりもっといっぱいお菓子が出てくるから。」
    「そんな魔法やったこと無いよぉ。でもお菓子が出てくるならがんばるぞぉ!フレイムS!」

    すると目の前の壁が開き、階段か現れ、上からは光が刺していた。
    「出口だ!」
    4人は走って上へ上がり、外へ出た。

    するとそこは山のてっぺんに近い断崖絶壁だった。
    向こう側の山にはディコスが見えた。
    「よぉ!よくここまで来れたなぁ!でも遅かったな!ここは昔、俺の親父が使った。秘密の通路だったんだ。ウェイダンの宝を盗むために作ったらしい。さっきまで橋があったがもう落としたぜ!そこに導きの玉があるからそれで帰りな!俺からのプレゼントだ!」
    そういってディコスは山を降りていった。

    「遅かったか…導きの玉はちゃんとあったからとりあえず帰ろう…」
    そうしてフィンクルの里に戻ってきた。
    宿に行き、
    「この前ここに泊まって里を出たときから何日たった?!」
    「よぉ旅人さん!あれから2日は経ったぞ。」
    「おなかすいた…お菓子は…?」
    「ちきしょう!マッサージ機置いてきちまったぜ!どうせ宿で泊まるんだろ。俺はちょっくらちくぼうを探してくるぜ。」
    グロスは里を出て行き、フィアロンは宿の食べ物が出てくると一瞬で席に座った。
    主人公とピピルも席に着き、ご飯を食べ始めた。
    「これからどうしよっか…」
    「イカダでも作れたらなぁ」
    「そうかイカダかぁ!グロスに作ってもらおう!」
    イカダを作ってみることにし、食べ終わると2階で寝ることにした。
    グロスも戻ってきて全員が眠った。
    主人公が(またいびきと寝言で眠れないのかなぁ)と思っていると、
    ピピルがやってきて
    「これ、使いなよ。いびきや寝言にうなされてるんでしょ?」
    と言って耳栓をくれた。
    「ありがとう。これでゆっくり眠れるよ。」
    ピピルのおかげでいびきと寝言にうなされずに寝ることが出来た。
返信/引用返信 削除キー/

■430 / )  BM 第2章 5:閉ざされた町イブレム
□投稿者/ tickle(管理) <キング・オブ・マックル(141回)>-(2005/01/15(Sat) 01:40:16/203.136.171.98)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tyruster/0-Line/
       ディコスに先を阻まれ、先を越されてしまったショックはなかなか治まらなかった。「イカダ」という残り限られた道を求めて、一行は早朝から材料探しに行くことにした。
       「眠いよ〜〜。早いよ〜〜。」とうなっているフィアロン。あそこまで歩かされて、あそこまで頑張ったのに何も無く、お菓子ももらえなかったフィアロンはさすがにバタンとしていた。「もうダメ、休む・・・」と言って、勝手に宿屋へ帰ってしまった。

       グロスは早朝から元気だ。なんと、ちくぼうマッサージ機をまたしても作ってきたのだ。
       「どうだ! ちくぼうマッサージ機は。この前は暗かったから血がドッペリついてしまったが、今度はちゃんと洗ったし、ツボがうまく当たるように改良したから問題ないぞっっ!!」
       確かに前よりはすっきりしているが、でもこれがちくぼうだと思うと誰も乗ってはくれない。
       「今度はかなりいいと思うんだが・・・。」とグロス。だから乗らないって。
       するとグロス、何を思ったか、マッサージ機にある細工を始めた。怪しい、怪しい、グロス皮剥師の始まりである。

       ・・・。

       グロスの鍛冶は置いておこう。

       一方、ピピルと材料探しをしていたが、どこも伐採禁止であった。ここ「フィンクルの里」は、景観を害さないためという「カラッカ王」と「スラック爺」の勝手な取り決めによって、伐採できる木はかなり少なくなっていた。確かに、この取り決め自体は悪くないが、ウェイダンへいくやつのことも考えてくれ・・・。いったいどうやって行けというんだ・・・。
       「まぁ仕方ないですよね」とピピルが前向きに言った。「フィンクルの里周辺の森が破壊されても困るし・・・。」
       でも木は切ってはいけないという規則はやりすぎとは思うが。

       そうしているうちに、あのスラック爺がノコノコやってきた。
       「なんじゃ、無事だったのか・・・。くたばって、ウェイダンの牢屋に監禁されているのかと思ったわい」
       少しは無事でよかったとでも言ってくれればいいのに。
       「2日もいなかったから、どこにいたかと思ったぞ。ウェイダンへ行くと言っておきながら、さては孤島のビーチでワイワイ楽しんでおったのじゃろ!! ほんとに、うらやましい、のんきなやつらじゃ」
       「なわけないでしょ」と珍しくピピルが突っ込む。スラック爺は4人が絶対にどっかへ行ったに違いない、そうでなきゃ2日以上も町を離れたりはしないとかごちゃごちゃ言って、話を混乱させていた。この辺のどこにそんな場所があると言うんだ・・・。

       それでもスラックとピピルの話はやまない。
       「ビーチへ行ったじゃろ! 顔が濃いぞ!」「もともとです」
       「なぜワシを誘わなかったのじゃ! もし誘われていたら、飛んでも行くぞ!」「だから違いますって」
       「あぁ〜〜、そうやって恥ずかしがる〜〜怪しい・・・。ワシにはすべてお見通しじゃ」「何ですか、それは?」
       「お主、その色・・・。もしや結婚の誓いでもしたろ!」「色がどうしたっていうんです! 関係ないですよ!」
       「お主はほんとに正直じゃ、顔に書いてあるぞ。今日はビーチで遊んで楽しかった、とな!」「何考えてるんですか」
       「今日のことは即時実行! 早くビーチへ戻るのじゃ!」

       こんな会話が3時間近くかかっていた。フィアロンも、あまりの騒々しさにふぁ〜〜と言いながら出てきた。「何はなしてるの・・・?」とりあえず、スラック爺の自慢話、と答えておいた。

       それでようやく落ち着かせた後、
       「いい加減、指輪作ってもらえませんか?」とピピルが続けた。「ダメじゃ。言ったはずじゃろ。『30分も』かかるんじゃ、精神力も必要じゃし面倒でならん」とスラックが即答。「嫌じゃ、絶対嫌じゃ、それに町に頼まれてせっかく封鎖したのに、また開くとはまた面倒な。泳いででも行け!!」
       「それでは、イカダに使えそうな木をください」とピピルが言うと、「ダメじゃ。『フィンクルの里保護法』はお主も知っているはず。切りたいなら、どこか別の場所にするんじゃな」とこれまたスラックが反論。これではまったく話にならないので、ここで話題をちょっと変えて、ディコスが島を脱出したことについて話してみた。するとスラックは、
       「ワシの知ったことじゃない」とあっさり。「金品を盗まれているわけでもなし、ワシのものが特に盗まれていないんだから問題ない」ときっぱり。でも指輪盗まれて、壊されたじゃないかい・・・。

       ある程度もう話し終えたのかと思ったのか、「さぁ、帰るかの・・・。」と動き出した。このまま返されたらと思って止めにかかると、「なんじゃ、しつこいのう」と怒られてしまった。どうしても、とスラックを説得すると、
       「しょうがない・・・。めんどくさいが、これをやろう」と言って、一つのビンを手渡した。「これは『ワープの霊薬』といってな・・・。お主の行ったことのある場所を念ずれば、そこへ飛んでいってくれるという優れものじゃ。これでいいじゃろ」

       結局、この霊薬だけが残った。
       残ったものは特になく、材料の木も手に入らない。外に出ればいいと思うかもしれないが、何せ敵キャラがいるため木を持ちながら切りながらの戦闘はきつい。たとえ、もう弱くなりつつあるあくマックルといえども。。

       こうして困っていると、あの「皮剥師」がやってきた。
       「よし! できたぞ〜〜。」とはりきるグロス。「何ですか、それは?」とある意味聞いてはいけないような質問をピピルがすると、「これは、チクチクコウラ。オークナイトの皮とマックルの皮を何重にも重ねてコウラ状にしたものにちくぼうのトゲトゲをつけたものだ。身を守っていながら、攻撃ができる。お前にピッタリだ」といって、またしてもフィアロンに装備させた。もうフィアロンは、グロスの手下になりつつあるかもしれない。フィアロンも、何もしなくても攻撃ができるのはさすがにうれしいようだ。もとを正すと、良くないことではあるが・・・。

       「ところで、イカダの材料は手に入ったんだろうな?」とグロスが話を変えて聞いてきた。
       ピピルは「何も・・・。」と言うしかなかった。するとグロス、怒り出して、
       「なにぃ!! 何もないだと! 3時間以上もかかってるじゃねぇか! ふざけるな、この辺の木いっぺんに切り倒せばいい」と、いきなり木を倒そうと構えると、
       「待ってください。ここの木は切ってはダメなんです」とピピルが止めた。が、
       「関係ない、こっちの勝手だ」とか言って、木を倒そうとするもんだから、ピピルと一緒に止めにかかった。
       「何でダメなんだ、じゃ別の場所へ行けばいい、行くぞ!」
       「待ってください」とピピル。
       「またかよ!」と、ピピルの止めにちょっと切れ気味のグロス。「レンクルの羽は、さぞかし剥いだら金になるんだろうな・・・。」とか例の脅し文句で切りつけたグロス。またそっちのほうに走るのか?

       「これを使いましょう」とピピルがスラックにもらった霊薬を取り出した。
       グロスが例の霊薬に気づいたらしく、何じゃそりゃ?と聞いてきた。事情を話すと、「それは好都合」とグロスが言い出した。「それで行きたいところを念ずればいいんだろ。こんなところより、もっとマシなところへ行こうぜ」と言い出した。「ココには、あまりいいことがないからな、そんなとこよりさっさと行くぞ!」といって、取り上げた。

       行ける場所は4つあった。「カラッカ」「フィンクルの里」「ディコスのアジト」「謎の洞窟出口」だった。
       「一番海岸に近いのは・・・。さっきのところだな。ちくぼうマッサージ機もあることだしな」と、勝手に決めていた。さっき作ったじゃないか、と言うとあれはあれ、これはこれだ。といって聞かなかった。結局、「謎の洞窟出口」へ行ってみることに。大丈夫かなぁ・・・という不安をよそに、グロスは使いだした。
       ・・・。

       結局、元のところへ来てしまった。橋も壊されて、どうしても進めない。グロスはちゃっかりちくぼうマッサージ機を回収して、いい気分に浸っている。これからどうするの、というフィアロンの問いに、答えられるものはいなかった。
       一方グロスは「やったぜ! ちくぼうマッサージ機! この刺激がたまらねぇ〜〜」と言って完全にリラックス状態。
       そう言っていたフィアロンはもう「昼寝」タイム。どこにでも寝られるフィアロンは、どこかうらやましい。しかし今はこんなところで寝ている場合じゃない。

       それより、先に進む方法を考えるほうがはるかに先だった。
       「後ろは山、海側は断崖絶壁、とても進める状況じゃない」とピピルが不安そうに言うと、「何言ってるんだ。ここなら木は有り余るほどあるだろ。変な注文なんて、ここでは関係ないからな」とフィンクルの里にせいせいしていたグロスがマッサージ機をしながら言った。でも後先考えようよ・・・。

       場所も場所なので、橋沿いを歩いていると、フィアロンが「う〜〜ん、甘い匂い・・・。これはもしやケーキ!!」と騒ぎ出して勝手に先へ行ってしまった。仕方ないヤツだな、とグロスが愚痴をこぼしつつマッサージ機を片付けフィアロンの後を追うと、なんとそこには、まったく知らない光景が広がっていた。

       町。しかし、その光景は、町と言うより小都市とでも言えるようなところだった。
       町の規模は決して広くない。周りは山、海側は断崖絶壁だった。
       すると、マックル族には違いないが、見たこともないような薄黄緑色のマックルがいた。
       「旅人かい? そうだとしたら実に200年ぶりだなぁ。にしてもすごい格好してるね、君たち」と話す分には、普通のマックルとそんなに変わらなかった。が、200年とは、ずいぶんと間が空いている。格好は、あまりにひどい格好だったから、どうかと思ったが、問題はないらしい。よかった、よかった。(これでなんのツッコミもないやつも相当珍しいと思うのだが)

       事情を話し、ここについて聞いてみると、「ここはイブレムの町さ。狭いけど、地下や上にどんどん張り巡らされていて、今ではちょっとした港町になってるんだ。とはいっても、交流なんてないけどね」ということだった。
       話を良く聞いてみれば、ここは200年前までは、カラッカの隣にあった町だったのだという。ところが、そのときの大地震と大量の土砂によって囲まれてしまい、他のマックルたちとの交流が途絶えてしまったらしい。町の住民は、外に出ようと思えば今では出られる状況ではあるが、もう長く時間が経ってしまったし、ここの暮らしのほうが安全ということもあって、離れようとはしなかった。まさに、「閉ざされた町」というわけだ。
       「ここを案内してやろうか」とさっきの薄黄緑色のマックルが視線を向けた。「慣れてないやつにとっては、かなり迷うだろうからな・・・。」そう言って、ブラブラと散策することにした。

       そこには、本当に見たことのないマックルたちがいた。さっきの薄黄緑色のマックルのほか、クリーム色のフィンクルのようなやつがいたり、薄い紫色のキャックルがいたり・・・。
       「何か不思議なところだな。ちょっとフワついていて、フィアロンには絶好の場所だろうな」とグロス。確かに、少しフワついているような感じは受けるが。ところで、フィアロンはどうしてるんだろうか。「敵が出てこねぇから、心配はいらねぇよ。どうせまたケーキでもほおばってんだろ」とグロスは跳ね返した。出発するときに、行くのが嫌だとは言わないだろうか・・・。それだけが心配だ。

       そのときフィアロンはと言うと・・・。ケーキの匂いのした家に勝手に上がりこんでいた。
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■449 / )  Re[7]: BM 第2章 6:迷路の町イブレム
□投稿者/ レイジ <マックルロード(66回)>-(2005/01/20(Thu) 22:55:09/219.19.72.172)
    薄黄緑色のマックルに「この町にミラックルが来なかったかい?仲間なんだけど。」と尋ねると、
    「あぁ。ものすごいスピードであっちの方に行ったよ。着いてきなよ。」
    そう言われて着いていったのはいいが、まるで迷路だった。分かれ道ばかりで覚えられたもんじゃない。

    しばらく歩いてやっとフィアロンに会えた。
    「あっ、みんなどうしたの?そんなに疲れて。」
    と言いながらケーキをほおばっている。遠慮という言葉を知らないのだろか。
    「でもすごいね。迷わずにここまで来るなんて。」
    「ケーキの匂いがしたんだよぉ。」
    フィアロンの嗅覚が戦闘に役に立ったらいいと皆が思ったが、そんなことがあるわけが無い。
    フィアロンの嗅覚もすごいがこの町の人の記憶力も負けたもんじゃない。
    (フィアロンをここに置いていって、この町の人を連れて行ったほうがよっぽど良いんじゃないか)と皆が言いたそうな顔をしていた。

    やらなきゃいけない事を思い出し、主人公が薄黄緑色のマックルに
    「ウェイダンに行きたいんだけどいい方法はないかい?イカダを作ろうとは思っているんだけど木が無くて…」
    「この辺の木はイカダには向かないよ。水をよく吸うんだ。」
    「そっか…」
    「でも行く方法はあるよ。秘密の抜け道があるんだ。案内しようか?」
    (フィアロン以外の)皆は固まった。
    (これ以上こいつらに任せて良いのか。)
    (また迷路のような道を通らされるんじゃないか。)
    (二度とカラッカ大陸には戻って来れないんじゃないか。)
    不安そうに「この町みたいな道じゃないよね?…」
    「普通だよ。ただの一本道だから。」
    3人がほっとすると、
    「でも真っ暗で何も見えないよ。それから歩いて3日だからね。後、その抜け道に行くのに丸1日かかるよ。」
    聞けば誰でも驚くが当然のことのように言われたのにはもっと驚いた。
    フィアロンも聞いていたらしく動きが止まった。
    「もう行くっきゃねぇだろ。ウェイダンにも行かなきゃいけねぇんだから。」
    グロスが珍しく真面目なことを言っている。

    「もう疲れたよ。宿に泊まろう。」主人公がフィアロンのようなことを言っていた。
    主人公だけでなく、グロスもピピルも魂が抜けたような顔をしている。
    「宿はあっちだよ。」
    薄黄緑色のマックルが遠くの方を指差している。
    「おい!…そういえばお前の名前を聞いてなかったな。」
    「僕はガビルだよ。さあさあ着いてきなよ。」
    グロスはもっと近くに無いのかと言おうとをと思ったが、声を出す気力も無かった。
    フィアロンだけが元気がよく、ガビルの隣に並んで歩いている。
    「早くしなよぉ。」

    グロスが文句もいわずに黙ったまま何とか宿についた。
    「君たちそうとう疲れてるみたいだから宿代は払わなくていいよ。」
    お前この宿の主人だったのか。とも聞かず、本当に死神のように2階に上がった。
    ベットに入ると数秒で寝てしまった。
    フィアロンだけは珍しく寝ないで町を探検していた。

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■474 / )  Re[8]: BM 第2章 6:イブレム周辺のトンネル (修正1回)
□投稿者/ レイジ <マックルロード(71回)>-(2005/01/26(Wed) 23:08:29/219.19.72.172)
    いよいよ例のトンネルに行くことにした。
    「じゃぁ着いてきてねぇ」
    とは言っても洞窟まで行くのに丸一日かかるのに食料も何も持たずに言っているのには驚いた。
    仕方なく町に戻って食料を調達した。しばらく歩いて夜になり、野宿することにした。
    フィアロンはキャンプ気分で少し興奮していた。

    翌日ガビルについていくといかにも怪しい地面があった。
    「ここがトンネルだよ。1人じゃ開けられないから皆も手伝って。」
    皆は何も言わずに手伝った。フィアロンは持ち上げているふりをしている。

    枦を降りていくと、中は真っ暗だった。
    「また真っ暗だぁ。もっとケーキ食べればよかったぁ。」
    「ケーキを食べると真っ暗でも平気なのか?!」とグロスが怒鳴った。やっといつものグロスに戻ったようだ。
    グロスの声がトンネルの中にこだました。
    「やっぱりかなりの距離があるみたいだね。」
    ピピルも頭の切れるピピルに戻ったようだ。
    会話もなく歩きつづけていると、
    「ねぇ本当に抜けられるのぉ?疲れたよぉ。」
    「……。」
    「ねぇ〜。」
    「………。」
    「ねぇ聞いてるのぉ??」
    「うるせぇ黙ってろ!!!抜けられなかったらこんなとこ歩いてねえよ!!!静かにしてろ!!」
    (そういうグロスが静かにしろよ…。)と声に出しそうになったがまたうるさくなりそうなので黙っていた。
    「でもよぉ、何かねぇのか?近道とかトロッコとかよぉ。」
    「トロッコならあるよ。」
    「テメェーそんなもんがあんならとっとと出しやがれバカやろぉ!!!!!!」
    ピピルですら怒鳴りそうになったんだからグロスがキレるのは無理もない。

    ガビルが灯りをつけ床を調べ始めた。
    「ランプも持ってんじゃん…。」
    「あったあった。皆ここに入って。」
    穴に入ると今まで進んでいた方向と反対に進み始めた。
    「ねぇ、こっちは反対方向だよ。」
    「トロッコがあるとこは通り過ぎちゃったんだよぉ。アハハ。」
    (アハハじゃねえよ。)とピピルがまた突っ込みそうになった。

    しばらく歩くとトロッコがあった。
    「あぁ〜しばらく使ってないから木が腐ってるよぉ。」
    とガビルが言ったとたん皆はグロスを見た。
    (頼んだぞ鍛治師)という顔をしている。
    「わかったよ。やればいいんだろやれば!材料はどこだ?!」
    「あっ…。」
    当然こんな所に木も鉄もあるわけがないハズが、
    「鉄ならあるよ。木もあるんだけどもう腐ってるだろうね。予備に置いてあるんだよ。え〜とこの辺の壁だったかな?」
    と言って壁を押すと中には腐った木と鉄があった。
    4人を睨みながら渋々作業を創めた。

    トロッコの修復が終わり5人はトロッコに乗った。
    「これなら1日くらいで着くかな?」
    「楽だねぇ〜これでゆっくりお菓子が食べれるよぉ。」
    風で寒い以外は特に問題はなかった。

    「眠くなってきたな、もう夜かな?」
    何時かわからないがとりあえず寝ることにした。

    ガンッという音と共に5人は吹っ飛び壁にぶつかった。
    「イテテ…。どうやら奥に着いたみたいだね。」
    上の床を押し上げ上に上がった。
    「枦は?」
    「えっとね…思いっきり蹴ると出てくるはずなんだけど。」
    と言ったとたんにグロスが何度も蹴り始めた。
    「オラオラ!!出てこいよ!」
    壁の土が崩れ、枦が出てきた。
    「ぬわぁ!!」
    下にいたグロスが落ちてきた土に埋もれてしまった。
    「ちきしょう!!こんなとこ、とっとと出てやる!」
    そう言ってグロスは先に枦を上がっていってしまった。
    「そういえば寝てる途中だったんだよね…。フィアロンも寝てるし僕たちも寝よっか。」
    そう言ってトンネルの中で寝ることにした。
    (いびきがないのはいいけど床が固いや…)
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■477 / )  Re[9]: BM 第2章 7:フィアロンの記憶
□投稿者/ viper(ヴァイパー) <マックル(12回)>-(2005/01/27(Thu) 21:29:20/218.119.156.136)
    グロスがいなくなり、他の3人も眠り始めた頃・・・
    一足早く眠り始めたフィアロンは夢を見ていた それは昨日町を散策した時の出来事だった

    他の3人が休んでいた時、フィアロンはケーキの匂いをかぎつけて街へ飛び出した
    「ケーキケーキ。ショートにシフォンにチーズに生クリーム」
    訳の判らない歌を歌いながらフィアロンは匂いの方向へ向かった そしてある一軒の家へと辿り着いた
    「おじゃましますぅ」
    一応挨拶をしたが中から返事はなかった それもその筈、家には誰もいなかったのだ
    「あったあった」
    フィアロンは勝手に台所に入り勝手に戸棚を開け、そこに入っていたショートケーキを取り出した
    「いっただっきまーす」
    そして勝手に食べ始めた

    フィアロンが生クリームの柔らかい甘さと苺の甘酸っぱさとのハーモニー 生地のふわふわ感にうっとりしているその時
    突然家の扉が開いた
    「・・・誰だお前は」
    家主と思われるその人物は口の周りをクリームで汚している侵入者に問いかけた
    「んー おいしい」
    しかしフィアロンは無視した
    「お前は・・・・」
    「ねえねえ紅茶はないの?」
    家主は口を閉じた そしてフィアロンを無視して家の奥へと入っていった

    すっかりケーキを食べ終えたフィアロンはしばらくの間椅子に座ったままじっとしていた
    そして突然立ち上がった
    「・・・お皿洗わなきゃ」
    不法侵入したり無断でケーキを食べたりとおよそ自分の事しか考えない行動をしていたフィアロンが突然気を利かせ始めた
    そして皿を流しに持っていって綺麗に洗い始めた 綺麗に拭いた後、それを先ほどの棚にの中へ戻そうとした
    その時フィアロンは戸棚の中に何かを見つけた 茶色い革の袋だった
    それを手に取ってみるとずっしりと重く、じゃらじゃらという音を立てた
    「・・さっきの人ナークルみたいだったな、浮いていたし。でも色が変だな、桜色だったし」
    そして暫くじっと袋を見つめた後、突然家の奥へと飛び込んだ

    「まてー!」
    家主は突然転がり込んできた変なミラックルに驚いた
    「判ったぞ!お前は洞窟でディコスと一緒にいた魔術師だな!」
    「な、なに!?」
    この家の家主・・もとい魔術師の額に汗が浮かんだ
    フィアロンの目はいつもの眠たそうな半開きではなく、しっかりと見開いていた
    「洞窟で会った時はローブを着ていたけど、ローブの裾の揺れ具合からして宙に浮いていたのは明らか つまりナークル・フィンクル・レンクルだと考えられる」
    そしてピピルばりの推理力を発揮させた

    一体フィアロンに何が起きたのか すべてはあのケーキが原因である
    ケーキから摂取した糖分は血液を通じてフィアロンの脳へ送られた 脳はエネルギー源のブドウ糖によって働く
    フィアロンの脳は糖分によって一時的に活性化し、眠気も吹き飛んでフル回転し始めたのだ
    元々フィアロンは優秀な魔術師の家系に生まれ、幼い頃からエリート教育を受けてきた
    しかしあまりにハードな教育故、のんびりした性格のフィアロンはそれについていけず居眠りばかりするようになっていった
    そしてのんびりさに拍車がかかり、今のような常にぼーっとしているという生活習慣が身に付いたのだった
    マックル訓練所に入ってからは家から出られたという開放感で更にぼーっとするようになっていった
    訓練所ではキッチリした食事管理がなされていて、甘い物の摂取量も制限されていた
    それがフィアロンの脳をますます鈍らせていたのだ
    しかし今、フィアロンの脳は久々の糖分を得て活発な活動を始めた

    「更にローブから羽が突き出ていなかった事からナークルと特定される」
    「一体何の事ですか?確かに私はナークルですが、あなたが見たその魔術師と私が同一人物だという根拠が何処にあります?」
    フィアロンは先ほど棚から持ってきた袋を見せつけた
    「これにはお金が入っていますね、それも相当たくさん。これはもしかしてディコスから報酬として受け取ったのではないですか?」
    「それは元々私の物です」
    「この袋に入っている硬貨は最近出回った新しいデザインの物です。200年間誰も訪れた事のないこの町にそんな物があるなんて可笑しいです」
    「何!?」
    イブレムの町は200年前に周囲との交流が途絶えてから新しいものが入ってこなくなった
    この街では当時流通していた硬貨がそのまま使われている
    今外の世界で使われている硬貨は50年ほど前に新しいデザインに直されたものだ
    「あなたは洞窟からでる時に「リターン」の魔法を使った・・・この魔法は入ってきた入り口へしか戻れないと聞きます。もしフィンクルの里側から入ってきたのなら僕たちが来るであろうこの町にわざわざ戻ってきたりしない筈」
    フィアロンは魔術師に迫っていく
    「しかしあなたはここに留まった。ここに自宅があるからと言うよりは、ここから他の場所へ行けなかったからではないですか?」
    魔術師は黙って聴いていた 汗が頬を伝っていった
    「魔術師ならワープの魔法を使えば何処へでも行ける、自分が行った事のある場所なら。しかしこの街から出た事のないあなたはここに戻るしかなかった」
    「さっさとこの家からで出て行け!不法侵入で訴えるぞ!」
    「あなたは一体何を考え・・・」
    その時フィアロンのまぶたが下がり、いつものような眠たい目になった

    「くっ・・ばれたからには仕方がない。そう、私がお前達を邪魔した魔術師だ」
    フィアロンは糖分を使い果たし、脳の働きは再び鈍り始めていた
    「あのディコスという奴が突然私の家にやってきた時は驚いた。だが金の入った袋を持ってきた時はもっと吃驚したさ。そしてお前達を邪魔すればこれをそっくりくれるとも・・・」
    フィアロンは魔術師の声を聴いていた しかし鼓膜で振動を感知し、電気信号に替え、それを脳内で処理するという作業に恐ろしいほどの時間がかかっていた
    「これだけの金があれば外の世界に行って治療を受けさせてあげられる・・あのディコスとやらは信用できないが、どうしても金が必要だった・・」
    突然魔術師はフィアロンに向かった杖をかざした
    「サンダーS!」
    雷がフィアロンを襲った ミラックルコーティングのお陰でダメージは受けなかったが、その衝撃で家の外へと吹っ飛ばされた
    「わー!」
    「待っていろ!お前達をウェイダンに行かせはしない!もう一回妨害してやる、そしたらまたあいつから報酬を貰えるからな!」
    フィアロンの脳は先ほど働いた反動で今まで以上に活動が低下していた そして眠ろうとしていた
    薄れていく意識の中で魔術師の最後の言葉を聞いていた


    「フィアロン、起きてよ」
    ピピルがフィアロンを揺り起こした
    「もう疲れは取れたよね?僕らもぐっすり寝たし、そろそろ出ようよ」
    フィアロンは眠たい目をこすった そして辺りを見回した
    「・・アレ、グロス?」
    「ああ、グロスは僕らを置いて先に行っちゃったよ」
    フィアロンはろれつが回らないまま訴えた
    「駄目・・・早く行かないとぉ・・魔術師ぃ・・邪魔してくゆ・・」
    「え?何?」
    「グロス危ない・・・」

    パーティに迫り来る危機 しかしそれを知るのはフィアロンただ一人(糖分切れ)
    そして先に行っていたグロスは・・・・
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■481 / )  Re[10]: BM 第2章 8:魔術師の正体
□投稿者/ レイジ <マックルロード(73回)>-(2005/01/28(Fri) 21:01:19/219.19.72.172)
    グロスが枦を上りきって一息ついていると突然後ろから声がした。
    「フレイムS!」
    「うわぁ!」
    グロスは火に囲まれてしまった。
    「誰だ貴様は!?」
    「それはひどいねぇ、さっきまで一緒にいたのに…。」
    「なに言ってんだ?!」
    「僕だよ、ガビルだよ。」
    「はぁ?」
    「あのミラックルは優秀な魔術師の家に生まれたみたいで、糖分等を摂取すると頭がよくなるみたいだね。危うく正体がばれるところだったけど、魔法で何とか記憶を替えてやったよ。後で消す予定だけどね…。」
    「記憶を替える?そんなことが出来るわけねぇだろ!」
    「それが出来るんだよ…。」
    「なに言ってんだ…。」
    グロスがだんだん不安を感じ始めた。
    「君に教えてあげよう。」
    ついにグロスは返事をしなくなった。
    戻って他の3人に知らせようとしたが、火があって通ることが出来ない。

    「僕達の種族は魔法が得意な種族だった。昔はね…150年程前に戦争が起こったんだ。
    イブレムは知ってる人がほとんどいないから大丈夫だと思っていた。
    ところがある日、大勢のマックル達が攻めてきた。得意の魔法で一度は世界の頂点に立った。
    平和に暮らしていたときに、他の町のマックルのほとんどがやって来た。
    魔法を使おうとしたが使えなかった。町の周りに角界を張り、使えなくしていた。
    今度は何人かの魔術師が出てきて町の人たちを全員一ヶ所に集めた。
    すると魔術師たちが何かの魔法を唱え始めた。魔法を封印したんだよ。
    おかげで今もろくな魔法がつかえないのさ。最も、魔法を使えるのは僕だけだけどね…。
    僕達の種族しか使えない魔法だってあったさ、それが使えれば君たちもあの盗賊たちも今ごろ…。」

    「お前とディコス達は仲間じゃねぇのか?」
    「そもそも僕達の存在は秘密だったんだよ。200年ぶりに客が来たなんていうのも嘘さ。戦争のときに存在が知れてしまったんだよ。」
    話している間にグロスの周りの火が弱まっていた。
    (今ならいける)そう思って引き返すと急に動けなくなった。

    「君にはちょっと喋りすぎたね。このことを知ったまま帰れるとでも思っているのかい?」
    「さっきのことは無かった事にしてやるよ。ウェイダンに行かせないようにしようと思ったけど君たちにはやってもらいたいことがあるから…。さて、記憶を消すことにするかな…」
    するとグロスは気を失ってそこに倒れてしまった。
    「さっき言ったことを消しただけだから心配しなくていいよ。」

    翌朝

    「なんだぁまだ朝じゃないのぉ?」
    何事もなかったかのようにフィアロンが喋っている。
    「トンネルの中だから暗いだけだよ。行くよ。」
    他の2人もそうだった。

    枦を上るとグロスが倒れていた。
    「こんなところで寝て…起きて!」
    「うぉ!なんだぁ朝かよ。」
    「早くウェイダンに行こう!」

    そう言って4人(ガビルはイブレムに帰っていた)はウェイダンに行くことにした。
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■488 / )  BM 第2章 10:グロスの傷跡
□投稿者/ tickle(管理) <ブレイブ・マックルロード(155回)>-(2005/01/30(Sun) 16:03:04/203.136.171.98)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tyruster/0-Line/
       主人公たちはトンネルの中から出発しようとしていた。
       明かりが少しついているのがまだよかった。最近のトンネル続きで、足腰が結構きていた。グロスがとっさの判断でちくぼうのマッサージ機をマッサージチェアに改良してくれた。最初はみなかなり嫌がっていたが(当たり前)、グロスの強い勧めで座らされた。
       実は、かなり気持ち良いチェアだった。意外なほどに。グロスの魔術にかかっているような気がしてちょっと怖いところもあるが。フィアロンはもうすっかり気持ちよくなり、お昼寝モードに突入してしまった。
       「もう仕方ないヤツだな・・・。」とグロス。疲れていて反抗する気にもならないようだ。「早くとっとと脱出したいんだがな・・・。」
       「ゆっくり考えましょうよ。無理だと思ったらイブレムに戻ればいいでしょうし。ここでジタバタしていても、何の解決にもなりませんから。」ピピルもくつろいでいた。
       トンネルの周りはほとんど暗かったが一本道のようだった。まぁ、後数日もすればつくだろ・・・。そんな雰囲気が周りに漂っていた。

       しかしながら、グロスが何かの異変に気づいたのか、急に立ち上がった。
       「何があったんですか?」
    とピピルが不安そうにグロスを見上げた。
       「ガビルはどこだ?」
       「え〜と・・・。帰りましたよ」
       「何で帰しちまうんだ、道案内役だったはずだぞ。勝手に帰られちゃ、何にもならねぇじゃねぇか。」
       「そういえば・・・。」
    と、逆にピピルが切り返した。
       「そういえば、なんだ?」
       「グロスさん私が起きたとき向こうで寝てましたよね。なにかあったんですか?」
    急に周りが静まり返った。フィアロンも薄目を開けていた。

       「・・・。忘れた」

       「・・・。わ、忘れたんですか?」
    ピピルも気にかかる。
       「何かあったような気がするんだが・・・。あまり良く覚えてないな。」
    グロスはとぼけたような様子もなかったが、ピピルは何かに気づいていた。
       「グロスさん、あなた何か隠してますね!? 体見れば分かりますよ。傷がついてるじゃないですか。」
       「何も隠しちゃぁ、いねぇよ・・・。それにこんな傷、どおってことねぇって、あ、イ、イタタタ・・・」
    グロスが座り込んでしまった。他のメンバーもグロスの異変に気づいたらしく、集まってきた。
    急な攻撃の要の傷に、先が真っ暗のメンバー。ほんとに、大丈夫なのか?
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■490 / )  Re[12]: BM 第2章 11:トンネルの出口へ
□投稿者/ レイジ <マックルロード(77回)>-(2005/01/31(Mon) 22:16:03/219.19.72.172)
    「何を隠してるの?」
    「もういいだろ!そんなことよりここを出ることを考えろ!」
    「確かに…。」
    グロスの言う通りである。すると
    「お〜い。」
    灯りと共にガビルが戻ってきた。
    「思い出したんだよぉ。」
    「何を?」
    「60年くらい前に土砂崩れがあって出口が埋まっちゃったんだよぉ。それでまた掘ったんだよ。前は枦を上ったら出口があたんだけど…。」
    (なんで60年前と勘違いするんだよ。)と思ったがあの町の人は仕方ないと思い、言わなかった。
    「さぁ行こう!」
    早速進むことにした。

    「ところで後どれくらい距離があるんだい?」
    ピピルが尋ねてもガビルは何も言わなかった。
    「聞いてる?」
    また何も言わない。
    「ねぇねぇ」と言いながら突いてみた。
    するとそのまま倒れてしまった。
    「何なんだこいつは?」
    「う〜ん。あれ?さっき出口に着いたのに。」
    「もしかして寝てたの?」
    「そうみたい。」
    (フィアロンでもそんな器用な事は出来ないよ…)やっぱりイブレムの町の人は一味違うようだ。

    「トロッコねぇのか?他でもいいから。」
    グロスがまた同じような質問をした。
    「あるにはあるんだけど…」
    「あるなら出せよ。」
    「ちょっと危険…。」
    「危険だからなんだってんだ!早く出せよ。」
    グロスに危険だの怖いだの言っても全く無駄であった。
    仕方なく了解した。

    少し歩くとガビルが壁を押し始めた。
    すると扉のように開き、奥には大砲のような物があった。
    「これを使うんだ。」
    「ほ〜う。じゃぁ入るからとっとと飛ばしてくれ。」
    導火線に火をつけ皆は耳をふさいだ。
    「ドカーン!」
    グロスが砲弾のように噴出した。
    「飛んでいったらどこに着くの?」
    「出口の下の枦にぶつかる…」
    「イッテェ!!!」
    遠くからグロスの声がした。
    「グロスがあんなに痛がってるのに大丈夫なの?」
    そういうとガビルが何かを取り出した。
    「これをかぶって。」
    クッションのような物を渡された。
    「次いくよぉ〜。」
    と言いフィアロンとピピルを飛ばした。
    「飛んでいった先にある枦を上れば出られるから。それから君を飛ばしたら僕は帰るから皆に伝えといてね。」
    「わかった。」
    そう言い、主人公も飛ばされた。

    グロスに見つかるとまずいと思い皆はクッションを隠した。
    枦を上がると出口が見えた。
    出口からは太陽の光が、そして外には、
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■510 / )  BM 第2章 12:フィアロンのワナ? 次の町への遠い道のり
□投稿者/ tickle(管理) <ブレイブ・マックルロード(165回)>-(2005/02/14(Mon) 00:46:05/203.136.171.99)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tyruster/0-Line/
    「ん、んん・・・?」
    外は明るかった。どうやら昼のようだ。時間の感覚がずれていたから、何事もやりにくいことが続いたが、ようやくそれから解放されそうだ。
      「ここ、本当に対岸なんだろうな・・・。」と、飛ばされてケガを負ったグロスがフラフラしながらやってきた。みな、冷や汗でグロスを見ていた。グロスだけ怪我しているのはかなり気マズイ状況だった。ジロッとグロスが見たときはギクッとなったがそこまで突っ込まれなかった。

      とりあえず、周りの風景が見たことがないという点では良かったが、果たしてこれがウェイダンへ続く道なのかが不安になっていた。「とりあえず、宿、宿・・・。」というフィアロンに、みなも続いた。
      しばらく歩いていると、見慣れないモンスターに遭遇した。久々のモンスターの出現。とはいっても、ディコスの洞窟から始まったときに比べると、覇気が消えつつあるのは明らかだったが・・・。

      「オニオンファイター」「ベビーマウス」「マジックマウス」の3匹があらわれた。
      敵のオニオンファイターの攻撃! クリティカルヒット!! ピピルに23のダメージ!
      「速い・・・。」ピピルは少しビビッていた。「これまでの敵とは一味違うぞ・・・。」
      そういう間にさらにモンスターたちの反撃は続く。
      敵のベビーマウスは「アイスS」を唱えた! グロスに6のダメージ!
      敵のマジックマウスは「アイスW」を唱えた!
       主人公に5のダメージ!
       グロスに5のダメージ!
       ピピルに7のダメージ!
       フィアロンには効かなかった!
      「ま・・魔法を唱えてくるのか・・・。」とグロスも引き気味。とっさに突っ込んで反撃するも、与えられるダメージはグロスでさえ5〜6だった。全然歯が立たない。
      「おまえ、反撃しろ!」とグロスが叫んだ。だいたいこういう場合、呼ばれるのはもちろんフィアロン。フィアロンはじーっと見ていて、ほとんど動いていない様子だったが・・・。
      「え〜と・・・。アイズS!!」
      フィアロンはアイズSを唱えた。何も起こらなかった・・・。

      「何やってるんだ!!」とグロス。「こうなったら・・・。」と、フィアロンをギロリ。フィアロンを軽くひょいと持ち上げ、モンスターたちに投げつけようとした。が、ちょうどそのとき・・・。
      「・・・?」
      何かがやってくる。しかも、とてつもないスピードで。
      「あれは何だ?」と言おうとしたときには、その何かはビュンとモンスターをなぎ倒し、あっという間に戦闘に勝利した。

      ・・・。なんじゃ、ありゃ?

      「なんかよく分からなかったけど、まぁいいか。よし、向こうに見える町へ進むぞ!」グロスは勝手にとっとと歩いていた。
      あの物体はなんだったんだろう。まるで、モンスターを狙って来ているみたいだったが・・・。その何かはすでに消えていて、跡形もなかった。

      歩いては敵に遭遇し、かなりの重傷を負いつつ何とかピピルの回復で難を乗り越え、もう少しで町に着く・・・と思ったのだが。

      「・・・にしても、何て遠回りな町なんだ。ブツブツ・・。」
      といらだつグロス
      「確かに、町が見えているのになかなか入り口が見えませんね・・・。」
      と少々バテ気味のピピル
      それもそのはず、町の真ん中になぜかとてつもなくでかいだけの堀があるため、かなり回り道をしないといけなかった。歩いては敵が出現、ギリギリの戦いが続いた。

      「ふあぁぁ、おなかすいた。アメちょうだい。」
    と遠足気分のフィアロン
      「なもんあるかっ!!」
    とさらにヒートアップグロス
      「町が見えてから5時間、考えられない・・・。」
    とさらにバテ気味のピピル
      「ん・・・。あそこが入り口じゃない?」
    とフィアロン。よく見てみると・・・。
      明らかに、町への橋がかかっているのはこちらではなく、反対側だった。

      「???」
      「!?!?!?」
      「!!!!!!」

      「来た方向逆じゃ〜〜〜何やってるんだ、こりゃ〜〜」
      といかれるピピル。「もう嫌だ。帰りたい・・・。」
      
      どこへ帰れと。
      「ちぇっ、回り道かよ・・・。にしてもフィアロン、おまえ気づいているなら早く言えよ!」
      とオーバーヒート気味のグロス。
      しかし遠足気分のフィアロンはとても楽しそうだった。
      そんなこと知らん、のような顔つきでゆったりとして歩いていた。魔法を使う敵が出てきたから、さてはのんびりしているな。こいつ。

      「わ・・・私もおなかすいた・・・。アメちょうだい」
    とピピル。おまえもかい。

      でも・・・あの道を後戻りするのか・・・。めんどくさっ。
      しかも、敵がわんさかと・・・。

      ドカドカドカ・・・。

      そしてやっぱり、
      「あ、MP切れた」
    とあっさり言うピピル。「マジかよ!!」と仰天のグロス。もうフィアロン以外MPが残っているやつはいなかった。
      ピンチ。

      「こうなったら最後の手段! 逃げまくるぞ!!」
    と逃げ出したグロス。言われる前にそうしてるって。
      幸い、フィアロンが「エスケープ」と言う逃げ専用の魔法を(ある意味奇跡的に)覚えていたので、周り囲まれず逃げ切ることに成功した。こういうときだけはちゃっかりフィアロンって魔法覚えてるんだよなぁ・・・。

      こうして丸一日が過ぎた。足はガクガクだったが、ようやく・・・。
      寝床につける・・・!と思って宿へ向かった。それにしても、この町はほんとにウェイダンなのか? そう考える余裕すらなく、すぐに寝床へつく一行だった。

    第2章 終わり
    TO BE CONTINUED...
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