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Re[4]: BM第7章 4:伝説
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□投稿者/ viper(ヴァイパー) <マックルナイト(45回)>-(2005/12/23(Fri) 23:39:14/218.119.157.149)
![](./icon/dicos.gif) | 周りには店と思しき小さな屋台、たくさんの本棚、立ち並んだ木々が作る道。エルフの村が姿を現した。驚いている一行を余所に族長は更に話を続けた。 「お前、武器持っているか?」 「え、あ、はい…」 主人公はそろそろとメタルソードを差し出して見せた。族長はそれをじいっと睨むように見た。 「それで闘うのか?」 「はい…」 「もっと強い武器があればそれに変えますし、鍛冶をして強化する事もあります」 ピピルがそれに付け加えた。
「これは駄目だ」 次の瞬間、族長はあっさりとメタルソードの評価を決定した。 「この剣、魔王に勝てない。さっさと捨てるよい」 「え、そんな…」 そんなにこの剣は弱いのだろうか。グロスの作と言えどかなりまともなものではあるし、その威力も実証済みである。 その時突然フィアロンが族長の方に向かって駆けていった。 「このこの〜」 あまりの驚きに皆一瞬固まってしまっていたが、一番最初に事を把握し我に返ったピピルがフィアロンを抑えた。 族長の周辺には近くにいたエルフ達が集まり、彼を守ろうとしている。 「グロスばかにするな〜!」 フィアロンは腕をぶんぶん振って暴れようとしている。どうやらメタルソードを酷評された事が琴線に触れたらしい。 「なかまだ〜ばかにするな〜」 「ちょっとフィアロン!静かに!」 ピピルはフィアロンを引きずり、族長から遠ざけた。
今度はディコスが族長の前に進み出た。 「ちょっといいかよ?確かに魔王相手にあの剣じゃ物足りないかも知れねえけど、だからってそれで勝てる確率がゼロって訳でもねえだろ?」 フィアロンを何とか寝かしつけたピピルも前に出た。 「そうです、闘ってみなくては勝てるかどうかなんて判りません。例えメタルソードだって…」 しかし族長は首を横に振る。 「伝説、ここに残ってる」 「伝説?」 周囲にいたエルフ達が次々にそれを話し出した。 「昔、マックルと仲間達きた」 「マックルの腕、印あった」 「勇者の印、持っていた」 「強い剣も持っていた」 「その剣で魔王追い込んだ」 「詳しくは書庫の本見るよろし」
「魔王を倒す剣…」 主人公はそっと腕の印を見つめた。
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