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■1093  Re[1]: BM 第6章 1:静寂な草原
□投稿者/ tickle(管理) -(2005/08/23(Tue) 14:42:46)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tyruster/0-Line/
      ディコスとしばらく合流することになり、鍛冶の町シリークを目指すことになった。
      戦闘もディコスが加わって楽になり、フィアロンもまたゆったりぶりを発揮しだした。

      「つ〜か〜れた〜 お昼にしよう」とフィアロン。しかし、今は朝だ。
      「この前出発したばかりだろ! もう少し、歩け。」とグロスはフィアロンを蹴飛ばした。
      「だって、おなかすいた・・・(バタッ)」
      倒れてしまった。無理もない。暗黒魔道戦で力を使いきり、MP切れギリギリだったのにもかかわらず、グロスが勝手にウェイダンを飛び出してしまったからだ。
    戦闘は楽になったもののフィアロンはかなりの重傷だった。
      「休む場所がないんだから、シリークまでガマンだ」とドカドカとグロスが進んでいく。
      フィアロンはピピルに乗せてもらって進む始末。「こんな感じで敵にぶつかったらまずいな・・・」とディコスがあたりを見回した。
      「敵、見当たりませんね」とピピル。運よく、敵のいる気配はない。
      不思議なほどしーんとしている草原に違和感を感じつつ、
    とはいえせっかく敵がいないので木の陰で休み、フィアロンの回復を待つことにした。

      「グロスとディコスは念のため外を見張ってて」とピピル。もうフィアロンの世話は慣れてきたような感じだ。
    グロスはピピルが命令ばかりすることにムッとしたが、ここは黙ったまま座った。

    ・・・
    20分後。

      フィアロンは熟睡していた。揺さぶっても、起きそうにない。
      「ダメだ。起きない」とディコス。
      「いっそのことこいつの皮を剥いで売りに出せばいいんだ」とわけのわからないことを言い出すグロス。
      「まぁ、敵でてこないし、しばらくゆっくりしていれば」とピピル。「でも何で出てこないんだろう・・・?」

      辺りは草原が広がり、それだけだった。向かってくるような気配も何もない。
      不気味なほどの静けさがパーティを襲った。
      「何か、確かに変だな。毒ガスの塊でもどっかに埋まってたりして」とグロスが冗談めいたように言った。
      「ど、毒ガス・・・」とピピル。「冗談ですよね?」
      しかし、ディコスは下を向いて、「本当に毒ガスかもしれないよ」
      「えぇぇ!?」
      「シリークの近くにある鉱山が最近ひどく荒らされたようだぞ。もしかしたら、それが原因で毒ガスが出てきて、この辺のザコ敵に利いているのかもしれない」
      「それじゃ、シリークの住民は・・・」
      「行ってみよう」

      何か不吉な感じを抱きつつ、急ぐように動き出した。
      「え? もう行くの? 待ってよ〜」とフィアロン。
      どうもゆっくりもしてられそうにないかもしれない。
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