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■1788  Re[16]:BM 第6章 16:フィアロンの秘密 +etc.
□投稿者/ tickle(管理) -(2005/10/20(Thu) 16:18:16)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tyruster/0-Line/
       <1> フィアロンの秘密

       今晩はやけにいびきがすごかった。鉱山へ行って、余計なモンスターと戦い、ひどく疲れていたのだ。よほど疲れていたのか、気がつくともう昼になっていた。

       「おはよう〜」
       「やっと目が覚めたのか?」
    誰かがぶつぶつ言っている・・・と思ったら、ピピルとディコスだった。
    フィアロンは当然のごとくぐっすり、グロスは?

       ・・・ ・・・。

       「グロスなら、村長のところへ行くって言ってたかな」とディコス。
    「たぶん、鍛冶でも教わっているんじゃないか? アイツらしくないけど」
       確かに鍛冶は自己流だ。しごかれて逆ギレもありうるかもしれない。
       とりあえず行ってみたら、というピピルの声もあって、昨日のお礼も兼ねて村長のところへ行くことにした。

       しかし、いない。
       話によると、鉱山の毒ガスが消えたのでかつての鍛冶場が使えるようになったようで、そこに行ったらしいのこと。
       宿屋に戻る方向に進んでいくと、フィアロンが
       「あれ・・・? まだいるの? ならもっと食べていかなくちゃ」
    と、食料ため込みの準備を始めていた。
       「まだ食べるつもり〜?」とピピル。「うん!」と妙に目が輝いているフィアロン。
       「だって昨日どれだけ食べたのさ? 普通に自分の体重の5倍は食べてたよ・・・」
       「だから、食べるんだよ、もっと」
       「???」

       「自分が飲み込むだけ飲み込んでおいて、必要なときに食料を口から出せば、食料は安心でしょ?」

       一瞬、冷や汗が出た。
       「いや、安心とかそういう前に・・・」「汚いだろ」
    ディコスも割り込む。
       「だって、この前もそうしたし」
       「えぇぇ!?」「うぇぇぇ」
       フィアロンが一旦口に残っていたものを吐き出して食べさせていたとでも言うのか。
    3人は、一気に顔色を悪くした。

       「ん、でも半分は口に入れずに取っておいたけど・・・」
    そんな問題ではない。
       「いや・・・何? モンスターの皮を剥いだ装備を着せて、おまけに嘔吐物を食べさせるとは・・・間違ってる」
       「そ・・・それじゃ、昨日の食料の一部もため込んでいるわけ?」
    ピピルもおそるおそる聞いてみた。
       「それはもう消化しちゃった。だから、食料を・・・」
       「もういい」
    ディコスが止めた。「とりあえず、鍛冶場へ行くぞ」
    顔色が悪いまま向かっていった・・・。

    ------------------------------------------------------------------

       <2> グロスの決意

       鍛冶場へ行くと、ただならぬ雰囲気が漂っていた。
       一匹のロックルと、村長らしき影が見える。あのロックルは・・・?

       「グロスみたいなんだけど、グロスに見えないな」とディコス。
    確かに、あんなに真剣に鍛冶に向かっている姿を見たことがあっただろうか。
    近づきにくい状況に、逆にロックルが気づいたらしく、
       「ん? あ、なんだ、おまえらか」
    やっぱりグロスだった。

       「あ、いやまぁ、鍛冶を本格的に教えてくれるっていうから、やっているところだ」
    何か慌しそうにも見えた。
       「見た目以上に実力があるし、どうせならここで頑張ってみたらどうだ、と話を持ちかけたんだよ」
    村長は久々の大物にうれしそうだった。
       「ん・・・でもそれじゃこっちのほうはどうなるの?」
    ピピルがグロスに聞いた。
       「今はこっちでしばらくやりたい・・・のが本心。
    せっかくここまで来たんだし、面倒見てくれるって言うし、まぁ迷惑かけるけどたまには、ってことで」
    いつも迷惑かけてると思うんですけど。

       「まぁあれだ、ずっとここにいるつもりはないし、実力が上がってきたら追うことにするから」
       ちょっと暗い状況の中、ディコスは
       「いいんじゃないか? やっと鍛冶に精を出すって言ってるんだ。
    何をされるかわからん自己流よりはマシさ」
       「最後の一文が気にくわねぇが、まぁそういうことだ、悪い」
    初めて謝ったような気がした。

       ピピルも悩んではいたが、最終的にはOKを出し、
    一旦グロスと別れてエルフの村へ向かうことにした。
       「まぁ、最初から行く気なかったし、しょうがないね。それにあれはグロスの本職だし」
    ピピルには、どこかしら寂しさも見えた。

       村長にお礼を、グロスに(一旦)別れを告げ、パーティはエルフの村へ進みだした。
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