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■2223  Re[7]: BM 第7章 7:聖剣と伝説のマックル
□投稿者/ tickle -(2006/03/05(Sun) 02:08:49)
    「う〜ん・・・」
    グロスができた聖剣を見てうなった。
    「何というか、何か違うんだよなぁ・・・」
    「メタルソード、ミスリル、聖水に清めの薬。
     もうやれるだけのことはやったはずなんだけど・・・」
    ピピルも悩む。村長は、
    「剣は十分。でも、何か足りない気する」
    「何が?」
    「それ知らない」
    「・・・。」

    「でも、」と村長は続けた。
    「伝説のマックル、剣に威圧感や輝きあった。この剣、それない」
    「威圧感?」
    「聖剣、見ているだけで、何かオーラ感じた。
     何かわからない、けど突き破れるような輝き、剣にあった。
     でもこの剣、それない」
    「単にきれいなだけじゃダメってことか」
    「むぅ・・・」

    しばらく、沈黙が続いた。そしてグロスが、
    「もういい。とりあえず、できることはした。これでいいだろ?
     後は、気力でどうにかすればいいさ」
    「気力って・・・」
    そのままグロスはシリークへ帰ってしまった。
    仕方なく、今日はエルフの村でまた泊まることにした。

    その夜。
    「で、どうするよ?」ディコスが切り出す。
    「どうするって・・・グロスもういないし、剣の鍛冶はできないから、
     このまま行くと」
    「それ、無茶」ソウリンがはさむ。
    「じゃ、フィアロンの気まぐれに懸けるということに・・・」
    「zzz・・・」フィアロンは熟睡している。
    「無理だろ」
    「・・・」

    そんなゆっくりとしたときの中、困ったことは起こるものらしい。

    何やらドタバタしているような音が外で聞こえた・・・ような気がした。
    「何か、外騒がしくないか・・・?」とディコスが辺りを見回す。
    皆、ものの見事に熟睡。「ものすごく平和だな・・・」とつぶやいていると、
    部屋に1匹のエルフがあわてた様子で飛び込んできた。

    「あ、わわ、わ、ハーブ、ボート、アフィフィフィ・・・」
    「もう少し落ち着いて話せよ・・・」ディコスもやけに冷静だ。
    「こ、こ、これ落ち着けるわけな、な、ない。そ、そ、そんちょ・・・」
    エルフは相当動揺しているようだった。
    「そんちょ? 村長がどうかしたのか?」
    「そ、そ、そ、村長含めて、エルフほとんど連れて行かれた・・・」
    「え・・・誰に?」
    「し、し、知らない? マ、マ、マックル狩りがこ、こ、ここまでやってきたんだ・・・」
    「マックル狩りだって!? ということは魔王の手下がそばに迫ってるのか?
     おい、おまえら起きろ! それよりおまえ大丈夫か?」
    ディコスがピピルやフィアロンたちを起こしにかかった。
    エルフは動揺して、すっかり倒れてしまっている。

    奇襲。
    こんな村にも、魔の手が迫っているとでも言うのか・・・
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