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■965  Re[10]: BM 第4章 10:幻の壁と幻の道
□投稿者/ レイジ -(2005/08/12(Fri) 13:27:11)
    歩き出してからしばらく経った。
    「戻ってきちゃったね…。幻の壁に特徴とかは無いんですか?」
    「う〜ん…。そういえば幻の壁をわかりにくくするために幻の道もあるらしい…。
    それから暗くて見えにくいところにあるそうだ。」
    「もっと早く言えよ…。」
    グロスが小声で愚痴をこぼすと、
    「ん?何か言ったかね?」
    「別に何でもねえよ…。地獄耳だなこのジジィ…。
    気を取り直して進み始めた。

    しかしやっぱり見つからない。
    そのまままた1周してしまった。
    「おいジジィ…じゃなくて爺さん。本当にそんな壁とか道があるのか?」
    「何だお前さん、この知識豊富な老いぼれを疑うのか?まったく最近の若者は…。」
    2人が話している間に4人はまた奥へ進んでいた。
    慌てて追いかけると4人が壁に手を当てながら歩いている。
    2人は右、もう2人は左の壁に手を当てていた。
    「こうすれば絶対に見つかるよ。」
    とは言ったものの…。

    「また見つからなかったね…。他に何か手掛かりは無いのですか?」
    「まったく最近の若者は…。自分達で努力することを知らんのかね。
    仕方がない、長年の知識を結集して編み出した魔法を使ってやるか。」
    そういうと5人はしーんとした。
    「はあぁぁ!フラッシュ!」
    すると辺りがパーッと明るくなった。
    「編み出した魔法って…これ?」
    「何か文句あるか?」
    どんな凄い魔法かと期待していた5人は一気に力が抜けてしまった。
    「でもこれなら少しは見つけやすくなるね。」
    するとピピルと主人公と老人はは、張り切って奥へ歩いていった。
    残りの3人はそこに座り込んで休んでしまった。
    「そのうちついてくるよ。」

    そうしてしばらく歩くと暗くなっている道があった。
    「お爺さん、あの魔法はどのくらい遠くまで効果があるの?」
    「おかしいなぁ。そのフロアは全て明くるなるはずなんだが…。」
    すると突然ピピルが辺りの壁や床を叩きだした。
    「突然どうしたの!?」
    「あの暗くなってるのが幻の道なんだよ。だからこの辺に幻の壁があるはずなんだ。」
    そうして辺りを叩き終わると今度は武器を天井に投げた。
    するとなんと壁を通り抜けてまた落ちてきた。
    「ここだ!お〜い、みんなこっちに来て〜。
    見つかったよ〜。


    「なんだよジジィ…爺さん。かべじゃなくて天井じゃねぇか。」
    「うるさいわい。壁も天井も似たようなもんだろ。まったく最近の若者は…。」
    ピピルと老人以外は飛べないのでピピル1人で残りの4人を上にあげることになった。
    「そうだ、そうだ。若者はやっぱりそうでないとな。」
    皆を運び終わったピピルはその場で床にへばり付いてしまった。
    「仕方ねぇ奴だな。」
    そういうとグロスがピピルを負ぶった。
    「やっぱり若者だの〜。」
    そうして6人は奥へとと進んでいった。
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