2007年ヨットレース

第12回 宇和島市長杯ヨットレース
うわじまパールカップ2007


祝優勝
ファーストホーム

日付:4月29日(日)
場所:愛媛県宇和島市
乗員:西村、岡崎

爽やかな風薫る4月下旬、今年もこの海域最大のヨットレース「うわじまパールカップ」の季節がやって来ました。岡山、広島、山口、福岡、大分、高知の県外艇を含む40隻以上のセイリングクルーザーが宇和島に集結し、このレースのために年明けから準備を始めてきた我々宇和島ヨットクラブ運営陣としては嬉しいかぎりです。しかも今年は好天に恵まれ、陽春の穏やかな宇和海を気持ちよ〜くセイリングできたのでありました。

今年も県内外から多くのヨットが宇和島に集まりました。

開会式にて、宇和島ヨットクラブ毛利会長のご挨拶。

 


前日までは良い風が吹いていたもののレース当日は高気圧に覆われ、天候には恵まれましたが、風がいまひとつ期待できそうにない日和になりました。
08:00からの開会式、艇長会議を終え各艇がスタート海面に集まってきますが、NWの風がそよそよ吹いていて、心配していた程ではないかなあといった感じです。ただこの後風が落ちるということは十分に考えられること。過去に何度も苦しめられています。

今年の「ホワイトホーク」は私とゲンちゃんのダブルハンド。コンビ結成依頼19年の信頼関係。陸の上では何を考えているか理解不能なゲンちゃんですが、ヨットの上では言葉はいらない。爲栗氏は6月初旬に宇和島に寄港するハワイのセイリングカヌー「ホクレア」の水先人として乗船するため、そちらにスケジュールを調整していて、今回は気持ちだけ「ホワイトホーク」に乗っていただきました。

スタート時刻少し前、反対エンドが見えないぐらいの長いスタートラインですが、有利な本部船サイドに艇が集中します。最近の私のスタート理念は「混雑は避けて空いた所からトップスピードで飛び出す。」というもの。
今回も無理は避けスタートライン付近をアビームで往復し、時間前に十分加速しライン中央部から10:00のスタートホーンと共にジャストスタートに成功。スタート信号の後もう一発ホーンが鳴ったのでリコール艇があった事を知ったが、まさかウチではないだろう?後で分かったがすぐ下隣からスタートした「ユーユノリッチ」(ジャノー41)だった。

軽風のクローズホールドで、徐々に集団を抜け出しつつリードを広げるものの、なんか走りが今ひとつおかしい?セイルを詰め過ぎていないか?船底に流物を引っ掛けていないか?いろいろ思案しているうちに、ドライブモードの宿敵「FELLIA」(J29)に上から抜かれて悪い位置に付かれたので、即タックして大良鼻へ向けた。ポートタックで無理やり「SUNSHINE V」(ブリアン32)の前を横切らせてもらったと思ったら、前方を悠々と横切る「メリー」(Y31S)がいた。今日の「メリー」は何かが違う?失礼だが異常に良く走っている。艇上には舵を持つ影武者の姿が...。またどこからか強力ヘルムスマンを乗せてきたか?昨年のフィニッシュ前の悪夢が蘇える。。。
ジワジワと前を行く「メリー」との差は詰まりつつあるような気はするのだがなかなか追いつけない。むしろ円瀬手前では少し差を広げられたような感じだった。
「メリー」が円瀬をトップで回航しスピンを揚げた。約10艇身遅れてウチが回航。野島寄りに突っ込みすぎた「FELLIA」は少し遅れた。「スターシャ」(Y30SU)もしたたかに付いてきている。

スピンアップ後「メリー」はプロパーコースで野島の南を向けた。ウチはVMGを稼ぐ走りで少し上らせぎみに、もっと南の高島を向けた。「FELLIA」はジャイブして北寄りのコースを取ったようだ。これで3者の運命が分かれた。
当たりくじを引いたのが「ホワイトホーク」で、高島手前でジャイブし、アビームに近い角度で野島南の真珠イカダにアプローチ。ランニングで艇速を稼げない「メリー」を抜き去り、さらにそのまま錐ヶ瀬に向かい差を広げる。ダブルハンドなので余裕を持ってスピンダウンし、最終レグに備える。錐ヶ瀬回航後も風が残り、ファーストフィニッシュでゴールイン。おめでとう!!
2着争いは「メリー」と「スターシャ」のようだが「メリー」が制した。ウチと「メリー」はレーティングは同じ、レーティングの低い「スターシャ」にも修正で逆転される事はない。ということは...

今年で12回目のパールカップ。「南風U」時代から挑戦して、「ホワイトホーク」では3年目にして悲願の初優勝です。しかもファーストホームのおまけ付き。
そもそも過激なヨットでいつもレースのトップ争いをしていた宇和島の悪乗りオヤジどもを、このパールカップで打ち負かすことを目標に爲栗氏の「つきのつるぎ」と新チームを結成したのが「ホワイトホーク」なので、今回恩返しが出来たことをたいへん嬉しく思います。来年からは二度と優勝できない名誉の特別レーティングに引き上げますので、今回主催者である我々が優勝させていただいたことお許しください。次の目標は第二の故郷ハウステンボスでの表彰台だーー!!

レース海面へ向かう別府の「セイラーズムーンU」(ジョイラック26)。
昨年3位の実力艇。

佐伯の「うみまる」(ファー36)
これでフルメイン? ちっちゃっ!!

徳山の俊足艇「スターシャ」(YAMAHA30SU改)

尾道から初出場「ブルーエンジェル」(ババリア410)

おそらく、出場艇の中で、もっとも整備の行き届いたヨットでしょう。「サンシャインV」(ブリアン32)
倉敷から毎年欠かさず来ていただき、本当に頭が下がります。

スタート約30分前。
そよそよと心地よい風が吹いています。

スタート直前。
激しいポジション争いをする艇もあれば、混雑を避けてノンビリモードの参加艇もあり。
写真手前は会長のトリマラン「はる風」

第一マークの円瀬手前。
先頭の「メリー」と後を追う「ホワイトホーク」(Y31S)


 

円瀬を回航後スピンアップ。
左「FELLIA」(J29)、右「ホワイトホーク」

ようやくリードされていた「メリー」を捕らえました。
今年も晴天の宇和海にスピンの花が咲きました。 野島の真珠イカダから錐ヶ瀬へ向かうトップ艇団。
左端が「ホワイトホーク」
やりました!! 後続を引き離してファーストホーム!! ファーストフィニッシュ後の記念写真。
今回はゲンちゃんとダブルハンド。
フィニッシュする「ピーターストーム」(タカイ32) 健闘した福岡県津屋崎からの「ユーユーノリッチ」(ジャノー41)はスタート時のリコール未解消で、ペナルティーのため順位を下げてしまいました。

(参加40艇) 
修正順位
着順
艇 名
艇 種
船籍地
艇 長
TCF
H
m
s
経過時間
ポイント
1
1
ホワイトホーク YAMAHA31S 宇和島 西村 幸治
0.750
2
00
35
7236
5427
2
3
スターシャ YAMAHA30SU改 徳山 田畑 佳美
0.740
2
07
09
7629
5646
3
2
メリー YAMAHA31S 三瓶 山口 郷三
0.750
2
06
15
7575
5682
4
5
FELLIA J29 八幡浜 二宮 惣一
0.785
2
12
16
7937
6230
5
6
ピーターストーム タカイ32 周南 近間 成美
0.785
2
13
50
8031
6304
6
8
SUNSHINEV ブリアン32 倉敷 山下 光夫
0.725
2
25
26
8727
6327
7
9
MOSA YAMAHA30S 別府 中浦 正司
0.725
2
26
08
8768
6357
8
13
DDB YAMAHA30SU 八幡浜 安富 貴彦
0.725
2
29
03
8943
6484
9
4
ブルーエンジェル ババリア410 尾道 五十川 純一
0.835
2
09
49
7789
6504
10
12
風太朗 ファースト33.7 大分細 児玉 一成
0.735
2
28
20
8919
6555

全艇成績表



アフターパーティー、表彰式の準備中。
今年のパーティー会場は「国民年金保養センターうわじま」。
立派なお風呂の施設もあり、参加していただいた選手の方にも満足いただけたと思います。

今年も豪華真珠製品をはじめ、多くの商品が揃いました。

石橋宇和島市長のご挨拶。
公務で多忙な事でしょうが、毎年このパーティーのために出席くださっています。本当にありがたいことです。

宇和島ヨットクラブ毛利会長のご挨拶。
会長としてのパールカップも今年で最後なのでしょうか?
今年も会場は人に溢れ、パーティーも盛り上がりました。

今年は「ホワイトホーク」が完全優勝。

もう二度とこのレースでは勝ちませんので皆さん勘弁してください。

2位の「スターシャ」田畑オーナー。


徳山から毎年来てくださいますが、今年もあと一歩でした。
来年こそは優勝を目指してまたいらしてください。

3位の「メリー」山口オーナー。

今年も影武者の姿が見えましたが、レース前半のクローズホールドは速かった!!

今年も豪華商品争奪大じゃんけん大会が開催されました。

プレゼンテーターの若き美女2名は宇和島ヨットクラブのT田さんM本さんのお嬢様。

「ホワイトホーク」の完全優勝を祝して記念撮影。