社会学問題
問題51 「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」による,我が国の2000(平成12)年から2025(平成37)年までの世帯動向の推計に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 一般世帯の総数は,一貫して増加を続ける。
B 一般世帯の平均世帯人員は,一貫して増加を続ける。
C 一般世帯の総数に占める「単独世帯」の割合は,一貫して増加を続ける。
D 一般世帯の総数に占める「夫婦と子から成る世帯」の割合は,一貫して増加を続ける。
(注)「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」とは,国立社会保障・人口問題研究所の「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」2003(平成15)年10
月推計)のことである。
1 ○ × × ○
2 ○ × × ×
3 × ○ ○ ×
4 × ○ × ○
5 × × ○ ×
問題52 我が国の就業構造に関する次の記述を古いものから年代順に並べた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 産業構造の変化により第2次産業の就業人口が第1次産業の就業人口を初めて上回った。
B 就業者の従業上の地位を自営業主,家族従業者,及び,雇用者に3分類している「労働力調査」において,男性就業人口に占める雇用者の割合が50%を超えた。
C 「就業構造基本調査」において,女性雇用者に占める非正規就業者の割合,すなわち,パートやアルバイトといった正社員でない雇用者の割合が50%を超えた。
D 共働き世帯(夫婦ともに非農林業雇用者)の数が片働き世帯(夫が非農林業雇用者で妻が非就業者)の数を初めて上回った。
1 A→B→C→D
2 B→A→D→C
3 B→C→D→A
4 C→B→A→D
5 D→A→B→C
問題53 我が国の若年者の就業状況に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A ニートという言葉の由来は,イギリス政府が作成した報告書にあるが,我が国でも通学も就労も職業訓練も行っていない者の通称として使われている。
B 「労働経済白書」(平成17年度)では,昭和57年以降,フリーターを15〜24 歳層に限定して,その数を算出している。
C 若年失業者等の増加傾向を転換させる目的で,平成15年に「若者自立・挑戦プラン」が策定された。
D ここ10年間,15〜19 歳層及び20〜24歳層の若年者の完全失業率は高くなったとはいえ,55〜59歳層よりは低い。
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ × ○ ×
3 ○ × × ○
4 × ○ ○ ×
5 × ○ × ○
問題54 社会調査に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 全数調査では標本誤差は生じないが,測定誤差を避けることは困難である。
B 無作為抽出による標本調査を行う場合,調査対象リストは必要ない。
C 標本調査を通じて,母集団の諸特性を推測することはできない。
D 我が国の国勢調査は,統計法の定めるところにより,全数調査を基本とする。
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ×
3 ○ × × ○
4 × ○ ○ ○
5 × × × ○
問題55 次の文章の空欄A,B,C に該当する語句の組み合わせとして,適切なものを一つ選びなさい。
1972年の「人間環境宣言」文中に,「人は,尊厳と【A】を保つに足る環境で,自由,平等及び十分な生活水準を亭受する基本的な権利を有するとともに,現在及び将来の世代のため環境を保護し改善する厳粛な責任を負う」とある。この「人間環境宣言」が出されたストックホルムでの国連会議では,先進国が開発による環境汚染や自然破壊を問題にする一方で,発展途上国は未開発・【B】の方が重要課題であると主張した。その後,1982年のナイロビ会議で環境に対する脅威は浪費的な消費のほか【B】によっても増大するという議論の共通の土俵が形づくられ,1987年の国連総会では,環境と開発の関係について「将来世代のニーズを損なうことなく現在の世代のニーズを満たすこと」という【C】の概念が打ち出された。
1 福祉―貧困―持続可能な開発
2 福祉―生産―世代間のユニバーサルデザイン
3 健康―貧困―持続可能な開発
4 健康―貧困―世代間のユニバーサルデザイン
5 健康―生産―持続可能な開発
問題56 男女共同参画に関する次の記述のうち,適切でないものを一つ選びなさい。
1 女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約,いわゆる「女子差別撤廃条約」は,国連総会が採択した後,我が国も署名・批准した。
2 「性と生殖に関する健康と権利」と訳される「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」の概念は,1994年にカイロで開催された国際人口・開発会議で打ち出されたもので,女性の人権の一つとして認識されている。
3 女性の稼働所得割合や国会議員に占める女性比率等を用いて算出される「ジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)」とは,女性が積極的に経済・政治活動に参加し,意思決定に参加できるかどうかを測るものである。
4 男女共同参画社会基本法における「積極的改善措置」とは,当該法に定める活動に参画する機会の男女間の格差を改善するため,必要な範囲内において,男女のいずれか一方に対し,当該機会を積極的に提供することをいう。
5 我が国では現在,市町村は「男女共同参画基本計画」の策定を義務づけられている一方,都道府県はその策定が努力義務にとどまっている。
問題57 都市社会学における主要学説に関する記述のうち,適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。
A バージェス(Burgess,E..)の「同心円地帯理論」によれば,シカゴにやってきた移民は成功し裕福になればなるほど,同心円の内側に入っていく傾向があるとみなされた。
B パーク(Park,R.)が著した『ミドルタウン』は,イギリスの小都市で実施した調査をまとめたものであり,コミュニティ内の階層分化を明らかにした。
C 磯村英一は,近代社会の都市生活について,「生活の場と職場の分離」を前提とし,そのどちらでもない匿名的で非拘束的な場として盛り場などの「第三の空間」概念を提示した。
D 鈴木栄太郎は,「結節機関」の存在を都市と農村とを区別する標識とし,その集中を都市性の増大,すなわち都市化として規定した。
1 AB
2 AC
3 BC
4 BD
5 CD
問題58 次の記述のうち,デュルケム(Durkheim,E..)の提起した考えはどれか。適切なものを一つ選びなさい。
1 科学や技術のような物質文化に比べて非物質的な文化はそれほど急速に変化しないので,その間に遅滞の問題が生じる。
2 同じ業績を上げているにもかかわらず,準拠集団の人々と比べて,自己の社会的な評価が低い場合,相対的な不満・剥奪が生じる。
3 犯罪行動は,パーソナルな集団における他者との相互作用を通して犯罪文化に接触することにより学習される。
4 経済発展により人々の欲望は肥大化していくが,これを抑制する社会的規制力は次第に弱まり,不満や幻滅が強まる。
5 都市化により家族や親族,近隣などのきずなが弱まり,パーソナリティの統合性が失われて,孤独感や不安が生み出される。
問題59 「厚生労働白書」(平成16年版)による自殺動向に関する次の記述のうち,適切でないものを一つ選びなさい。
1 自殺者数は,平成10年に初めて3万人を超え,それ以降平成14 年までほぼ横ばいで推移している。
2 昭和25年以来の自殺者数を男女別に見ると,一貫して男性が女性を上回っている。
3 平成14年までの30年間における女性の自殺死亡率(人口10万対)を見ると,若干の変動はあるもののほぼ横ばい傾向で推移している。
4 遺書ありの自殺者について自殺原因・動機別に見ると,平成14年において,男女とも40歳以上60歳未満層は「経済・生活問題」,60歳以上層は「健康問題」の割合が最も高い。
5 70歳未満の男性の年齢階級別自殺死亡率(人口10万対)の推移を見ると,バブル崩壊を経て最近では,50〜59歳層が最も高い割合を示している。
問題60 町内会・自治会についての説明に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 地方自治法により,地域住民の加入が義務づけられている行政補完組織である。
B 平成3年の地方自治法の改正により,法人格をもつことが初めて可能になった。
C 町内会長・自治会長は,都道府県知事の承認のもと市町村長から委嘱される。
D 慣例として,加入は個人単位を基本としており,同一世帯からの複数加入が可能である。
1 ○ ○ × ○
2 ○ × ○ ○
3 ○ × × ○
4 × ○ ○ ×
5 × ○ × ×
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