境界型人格障害(Borderline Personality Disorder)


ブログに掲載した内容と同一となっております。
 


 「境界」(ボーダーライン)という名前が付いたのは、初期のころ「神経症」と「精神病」の境界領域の症状を指して境界例と呼んでいたからである。 そして今では、「境界性人格障害」として一つの臨床単位となっている。
現代社会に於いて最も厄介な精神病のひとつであり、文明病としてますます注目されるBPD。現代精神医学のもっとも困難な相手であり、サジを投げるケースも多い。
 症状は非常に多彩。普段は一見何の問題もないように見える人から、アダルト・チルドレン的症状の人や、自殺のほのめかし・リストカットを繰り返すケース、幻覚や妄想を伴いまるで分裂病と思われるような激しいものまである。全体的には、「心の不安定さ」や「急激に変化しやすい感情」「多重人格的傾向」などが特徴。すぐに他人のせいにする・周囲に巻き添えを食らわすといった異常な性格の歪み。 単純な精神分裂病ではなく、うつ病でも神経症でもない。一見普通の人であるが、徹底的に自己本位で、相手の感情を考えずに「平気でウソをつく」。
 社会的地位を得ている人もいるが、全く病識はなく、相手を傷つける行為を平気で行える。人口の約2パーセントが境界例と言われている。単純計算で、日本には約250万人が境界例の問題を抱えていることになる。電車に乗っていれば、一両に何人かは存在していることにもなる。知的水準・職業・家柄・収入などに関係なく存在。公務員・エリートサラリーマン・学者・医者・教職者・軍人、どの分野にも、仕事の内容・水準に関わらず存在。それらの人々は、家族の健康や仕事を心配する一般人であったり、夫・妻のうつ病や、息子・娘の引きこもりを心配したり、孫の知的発育を気にかける親であったりする。しかしながら、その大きな原因が本人にある場合も多いということには、気付こうとしないのである。


<境界例の診断基準>
●行動化(自殺のほのめかし・破壊行為・暴力・自殺未遂など)があったかどうか。
●自分の異常を他人の責任にしていないか。
●怒りをコントロールできるか。
●一人でじっと家に居ても平気か。
●怒りを感じやすいか。
●話の内容がポンポン飛ばないか。
●カメレオン的に感情が不安定でないか。
●自分がない、自分が何をしたいのかわからない。
●思考が未熟で「幼児的」ではないか。
●見捨てられ恐怖が強くないか。




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