重要人名Part1
<アクスライン.V>
◆アメリカの心理学者
◆遊戯療法の開拓者として知られ、効果的な治療のために非指示的遊戯療法を提唱するなど、情緒障害児の治療に大きく貢献した。
⇒非指示的遊戯療法
◆子どもに自然に備わる成長する力を原動力にする。援助者は、子どもが変わっていくのを助ける存在
◆C.ロジャースの来談者中心療法を子どもに発展させていった。)
<アダムス>
◆アメリカの社会事業家。1910『ハルハウスの20年』
◆トインビーホールの影響を受け、世界最大規模のセツルメントハウスとなったハルハウスをシカゴに設立した。
◆婦人参政権や平和運動においても活躍し、1931年にノーベル平和賞を受賞した。
<アプティカー>
◆アメリカの社会福祉研究者。『ケースワークとカウンセリング』(1955年)
◆機能主義の立場に立ちつつ診断主義の理論を積極的に取り入れ、ケースワークに内在する力動性の概念によって、ケースワークとカウンセリングの関係につい
て比較分析した。
<アドルノ>
◆ドイツの哲学者、社会学者。1950『権威主義的パーソナリティ』※バークレイ・グループと共著。
◆権威主義に対して適合的かつ同調的で、安定した自我が欠落した人々のパーソナリティを、ドイツ中産階級に典型的に見出し、このパーソナリティ構造を権威
主義的パーソナリティと定義づけた。
<浅賀ふさ>
◆日本福祉大学の創設者の一人。『ケースワークの要点』
◆東京の聖路加国際病院に社会事業部を設け、医療ソーシャルワークの草分け的存在となった。
<有賀 喜左衛門>
◆農村社会学者。1943『日本家族制度と小作制度』
◆わが国の家制度、小作制度、親方子方などに見られる身分階層的・主従上下関係の構造の実証的研究を通じて、同族団研究を展開した。
<イリイチ>
◆オーストリア生まれのメキシコの社会理論家。1976『脱病院化社会』
◆近代医療は、病気が医療によって作り出されるという医原病を創出し、結果的に人間の健康を損なうと痛烈に批判した。
<石井十次>
◆1887年に岡山孤児院を創設し、児童を保護・養育する施設として発展させた。
◆その後、無制限収容主義・小舎制の採用、里親委託の導入など、先駆的な児童養護実践活動を行った。
<石井亮一>
◆1892年、わが国最初の知的障害児施設である滝乃川学園を創設し、分類収容と専門的研究の先駆者となった。
◆臨床心理学、労作教育、宗教教育を応用した科学的処遇の実践を追及した。
<糸賀一雄>
◆『福祉の思想』(1968年)
◆1946年、知的障害児施設である近江学園を創設し、その後も重症心身障害児施設「びわこ学園」などをつくり、先駆的療育の実践と研究を行った。
◆「この子らを世の光に」という理念は、障害者福祉における基本的人間観の確立に寄与した。
<井上友一>
◆内務省官僚、のちの東京府知事。1912『救済制度要義』
◆救済事業の精神は、救貧より防貧、さらに教化が重要であると考え、感化救済事業や地方改良運動などを推進した。
<磯村英一>
◆世界都市規模の大都市の現状・構想の実証的研究を手がけるとともに、同和と人権・差別問題への関心を通じて、人間コミュニティと重層する都市の社会理論
をワールド・パースペクティヴで提示した。
<ヴント>
◆ドイツの実験心理学者。
◆1879年にライプチヒ大学にて,世界最初の心理学実験室を開設した。
◆意識の中身を研究対象とし,意識を感覚や感情などの心的要素に分け,明らかにすることを目的とした構成主義心理学の立場をとった。
<ウェーバー>
◆『宗教社会学論集』(1920年)『経済と社会』(1922年)
◆ドイツの代表的社会学者。個人の社会的行為の意味を理解することによって,大きな歴史的社会変化を説明しようとする理解社会学を提唱した。
◆近代西欧の資本主義社会の解明を主たる目標の1つとし,その研究対象は幅広く,経済,政治,宗教から音楽にまで及んでいる。
<ウォルピ.J>
◆行動療法の一つである系統的脱感作法の考案者。
⇒行動療法
◆神経症的行動=学習されたものであるから、有効な学習解除の方法によって除去できる、とする
◆ハルの条件づけ理論をモデルにして考案された。
⇒系統的脱感作法
◆神経症的な不安―反応習慣を段階的な方法で克服していく治療法として,恐怖症の治療法として、ウォルピが開発。不登校の治療etc に用いられる。
◆臨床的に広くよく、神経的不安をコントロールするのに有効であることが証明されてきており、適用範囲の広さと有効性から、行動療法における代表的な技法
とされている。
<ウイリアムズ>
◆イギリスの社会事業家
◆1844年、青少年の精神的な支援や生活技術などの支援も行うYMCA(キリスト教青年会)をロンドンに創設し、青少年団体運動を推進した。
<ウエルトハイマー>
◆ドイツおよびアメリカの心理学者。
◆仮現運動(静止した画像が短い時間間隔をおいて1コマずつ写されると、像が動いているように見えること)の研究により、ゲシュタルト心理学の創設者とな
る。
◆心理現象=要素に分解できない一つのまとまりと主張し、ヴント流心理学を批判した。
<ウェクスラー>
◆アメリカの心理学者
◆ウェクスラー式知能検査法(成人用WAIS、児童用WISC、年少児用WPPSI)の考案者。
◆全体的知能指数IQだけでなく、言語性IQ、動作性IQの3つのIQで知能が測定される点が大きな特徴である。
⇒WAIS ウェクスラー成人知能検査
◆1939年ウェクスラーによって作成された知能検査法で、言語性検査と動作性検査の2つに分かれている
◆それぞれのIQおよび全検査IQが算出できる。16歳以上の成人に適用される。
<ウルフ>
◆アメリカの社会学者
◆家族の内部構造、とくに夫婦の権威構造を実証的に分析し、夫婦間の相対的権威と共有する権威の程度により、夫優位型、一致型、自律型、妻優位型の4類型
を設定した。
<ウォーナー>
◆アメリカの社会人類学者。1941〜47『ヤンキー・シティ・シリーズ』(全6巻)
◆アメリカの典型的小都市のモデルとして「ヤンキー・シティ」と名づけたマサチューセッツ州のニューべりポートで、参与観察による調査を行い、地域社会調
査を体系化するとともに、地域社会における階層構造を明らかにした。
<エビングハウス.H>
◆ドイツの心理学者。
◆記憶の研究を中心に行い、無意味綴りが初めて用いられた
◆記憶のような複雑な現象に、初めて数量的な測量を可能にした。
<エリザベスT世>
◆イギリス女王
◆国内の社会状況から貧困者や浮浪者が増大する中、1601年に貧困者層のための世界で最初の法律であるエリザベス救貧法を制定した。内容的には、貧民救
済というよりも貧民管理を行うものであった。
<エンゲル>
◆ドイツの社会統計学者。1885『ベルギー労働者家族の生活費』
◆家計に占める食費の割合による貧困線を設定し、最低生活費を産出する方式である「エンゲルの法則」を定式化した→エンゲル係数
<エプスタイン>
◆アメリカの社会福祉研究者
◆利用者が自覚・意識している具体的課題を中心に、短期的・集中的な処遇を目指す援助として発展してきた実践モデルである課題中心アプローチを提唱した。
<エリクソン>
◆ドイツおよびアメリカの精神分析学者。
◆心理・社会的発達理論の提唱者であり、自我の発達を8段階に分けた。各段階において心理社会的危機という解決すべき課題があるとし、中でも青年期におけ
る自我同一性の獲得による研究が知られる。
<オズボーン.A.F ブレインストーミング>
◆人々が自由に意見を出し合い、連想の働きを促すことで、より想像を高めていく技法
◆批判を厳禁、自由奔放に、質より量を求め、他人のアイデアとの結合・改善がルールとされる
◆地域福祉計画にあたって、広範な人々から意見を収集したり、課題や目標を明らかにするためには有効な技法。
<オグバーン>.
◆アメリカの社会学者。1922『社会変動論』
⇒文化遅滞説
◆社会変動=文化の進化、として考察し、物質文化が科学技術の発展に伴って急速に変化するのに対して、非物質文化(思想・イデオロギー・制度etc
)は緩やかにして変化せず、その時間的遅れを調整する過程で変動が行われるとする説。
⇒家族の機能縮小説
◆近代工業化以前の家族の機能…経済、地位、付与、教育、保護、宗教、娯楽、愛情
◆それ以後の家族の機能…愛情以外の機能は、外部の機能に吸収されたりして、衰弱した←産業化の進展に伴う専門機関の発達
<オーエン>
◆イギリスの社会主義者、企業家。
◆悲惨な児童労働の現状に対し、人間にとって必要なのは教育であるとして、成長段階に応じた教育を行う施設を作るなど、その改善のために尽力した。
◆その活動に促されて、イギリス最初の工場法が制定された。
<大林宗嗣>
◆1926『セツルメントの研究』
◆社会事業の理論的研究を行い、我が国最初のセツルメントの体系的理論を形成した。
<岡村重夫>
◆社会福祉学者。1973『地域福祉論』、1983『社会福祉原論』
◆今日の地域福祉論研究にわが国で最初に着手し、社会生活上の諸困難を個人と社会制度を結びつける社会関係という視点で捉え、コミュニティ・ケアとコミュ
ニティ・オーガニゼーションの関係を明らかにした。
◆地域福祉を「(1)最も直接的具体的援助活動としてのコミュニティケア、(2)コミュニティケアを可能にするための前提条件づくりとしての一般地域組織
化活動と地域福祉組織化活動、そして(3)予防的社会福祉の3者によって構成される」としている。[U 31]
<小河滋次郎>
◆1924『社会事業と方面委員制度』
◆大阪府知事・林市蔵のもとで、方面委員制度の創設と発展に尽力した。
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