三大マジンガーの強弱比較論

 いわゆる三大マジンガーの強さの比較において、「グレンダイザーが最強で、次がグレートマジンガー。マジンガーZは一番弱い」という見解が世にまかり通って年久しい。
 これは、マジンガーシリーズを相当に愛し、研究している者の間にも広く信じられている事のようで、かくいう筆者も十数年前までは悔しながらもそのように認識していたものである。
 ところが、昭和62年12月に発行された『テレビマガジン特別編集 マジンガーZ大全集』(講談社刊)において、グレンダイザーは「180万馬力の出力」なのに対してマジンガーZは「初期は50万馬力、第32話以降は200万馬力の出力」と紹介され、その記載を見た時、力だけであってもマジンガーZのほうが強いと聞いて少しく心を慰めた記憶がある。  また、同書においてZがグレート最終決戦において「出力は、六倍にパワーアップされ」「ボディーをニューZでかため」たと聞くに及んで、もしかしたら最終的にはZが三体のうち最強なのではと密かに妄想を逞しくしたものである。
 しかし、反面疑問が生じたのも事実だった。何故なら『テレビマガジン特別編集 マジンガーZ大全集』以前の雑誌やムック本で、このように「200万馬力」だとか「出力が六倍にパワーアップ」と記載されたものは全く存在しなかったからだ。僅かに永井豪氏の漫画『グレート・マジンガー』において、劇中、「ボディーをニューZでつくりかえエネルギーを数倍にたかめた」とする記述はあったものの、このようにはっきりと設定があったのなら何故今まで各種書籍等に記載がされなかったのだろうか? そんな疑問から端を発して、『テレビマガジン特別編集 マジンガーZ大全集』を読み進めてみると、更にいろいろと疑義が生じてきた。ブレーンコンドルの諸元が他の本の記載と違っていたり、グレンダイザーが誰に造られたかも、本によって記載がまちまちだったりと・・・・。
 きちんとした公式設定というものがあるのならば、何故このように書籍によって記述が違ってくるのだろうか。そんな疑問はやがて「自分で設定を確認してみる必要がある」と思うに至った。それにはまずなにより根本資料が必要である。以来私は当時の雑誌やらムック本やらを貪るように漁るようになった。爾後十有余年、現在、全ての資料がが集まりきったと言い切るまでには未だ至らず、かつ、自己に論説を張るだけの才があるかと自問すると、甚だ心もとない。しかし、浅学非才の身ではあるが今後の後人のマジンガー研究になにがしかの一助になればとの考えで、これを稿するものである。

1.強さというものの比較について(附・出力の比較)

 実はロボットの強さの比較とは、単純なようでいてその実厄介なことが多い。特にシリーズ物というのは、ウルトラマンや仮面ライダーの例を見てもわかるように、次のヒーローが前のヒーローよりも強いということを謳い文句にするものであるが、その比較の仕方は得てして偏頗さが見受けられるものである。特にマジンガーシリーズにおいてはその傾向は大だと云えよう。
 例えて云う。実力が伯仲する強豪同士の強弱を論じるとき、究極は試合ってみなければ周囲の下馬評からでは判らないものであるが、しかし、宮本武蔵と剣術の腕前の平凡な一般藩士とでは、その経歴を考えればまず武蔵が強いといって世間一般断言してまず差し支えなく思う。
 ところがこの平々凡々な藩士が、「自分のほうが武蔵よりも強い。なぜなら20年前の武蔵(3歳)と比べて自分のほうが体格・体力・剣技すべてにおいて優っているではないか」という比較の仕方をしたとして、それは果たして正しい比較法と云えるものであろうか。
 答えは当然「否」である。試合うのであればあくまでも現在のお互いの状況で比較をするべきものであって、過去の、しかも相手の劣悪な状況を持ち出して言葉上だけで凱歌を上げるなどまったくの無意味・無価値である。
 しかし、翻って「マジンガーシリーズ」で三体のロボットを比較したものを見ると、大同小異その無価値な比較法をもって善しとしているものばかりなのが判る。特にマジンガーZについては、テレビ本編を視聴した事実からだけでも顕著に判明しているように幾度となくパワーアップを果たしているにも関わらず、マジンガーZについてのデータは大方が初期乃至中期のデータばかりが世々に喧伝されており、そのデータによるグレート・グレンとの比較しか為されていない状況であるのだ。各々の最終データを元に比較検討が為されなければならない性質のものであることは、自明の理であるはずのところのものであるにも関わらず、である。
 マジンガーの強弱を比較するには、まずマジンガーZの最終データの特定こそが必須と云えよう。

 そこでまず、マジンガーZの出力のデータを詳細に追っていこう。
 テレビ『マジンガーZ』(’72.12〜’74.9放映)本編に見えたものは第15話においてZの馬力は【50万馬力】であるということと、第32話において出力増強を受けて、メーターが110から150になったこと。そして第71話において更に出力をパワーアップしたというものである。
 ところで、Zとグレートの強弱の比較をするとき諸本では等しく「Z65万馬力・グレート90万馬力」として紹介している。ではこの71話の時以降のZの馬力が65万馬力なのであろうか、それとも『マジンガーZ大全集』のいうように200万馬力が正しいのだろうか。
 この問題について種々の資料に当たって見たところ、当時において200万馬力とした文献はひとつも存在の確認がとれなかった。そして『冒険王S49.9』の「グレート・マジンガー大特報」によると、Z最終回附近時点でのZの馬力は「95万馬力」である。これらを考えあわせると、当時の設定に「Zが200万馬力」というものは存在せず、これはずっと後の時代に、有り体に言えば『マジンガーZ大全集』のときから後付けされた設定であると見倣すことができる。
 また、32話においてパワーアップした数値を計算してみると、「メーターが110から150になった」その倍率を見ると×1.36ぐらいである。以前のZの馬力50万馬力にこの1.36をかけると68万馬力。『マジンガーZ大百科』他諸本のいうZ=65万馬力に最も近い数値である。こうしてみると「第32話以降のZの出力は200万馬力」という説は崩れ去るといってよいだろう。最初期50万馬力→第32話以降65万馬力→第71話以降95万馬力というのが資料解釈としてもっとも妥当なところではないだろうか。
 ただし、後付けの設定にせよZがグレート最終決戦において「出力は、六倍にパワーアップされ」たという条項は積極的に否定する材料が無い限り尊重せらるるべきものであろう。 事実、東映ビデオから発売された映像『グレートマジンガー メモリアル』において、「出力は、六倍にパワーアップされ」たというナレーションが為されているからである。
 だが単純にZの馬力を95万馬力×6=570万馬力とするわけにはいかない。
 ここでヘンな引き合いを出すが、別作品で同じダイナミック企画の製作した「ゲッターロボ&G」は、『テレビマガジン』『テレビランド』他で確認するところ、「ゲッター1が75万馬力で、それより出力が10倍になったゲッタードラゴンが90万馬力」なのである。単純計算でいけば出力が10倍になったゲッタードラゴンは750万馬力にならなければいけないところを、数値で云えば実数僅か×1.2で90万馬力しかないのである。
 勿論、同じダイナミック作品とはいえ別作品であり、ましてやエネルギーもゲッター線と光子力という違いがあるのであるから、この計数をそのまま適用するわけにはいかないであろう。また、後述するようにマジンガーの各種武器においても、例えば「ドリルプレッシャーパンチは鉄板6メートルをぶち抜く」と設定されているが、その3倍の威力をもつというスクリュークラッシャーパンチは鉄板9メートルをぶち抜くという実例もある。ここでも単純に6メートル×3=18メートルとはならない。
 その為、マジンガーの世界において「出力の6倍とは実際の倍数がいくつであるか」を求めなければいけないのだが、残念ながらその数値は求めることが出来なかった。が、あるいはここで「Z200万馬力」という設定が生きてくるのではないかと思われる。少なくとも当時第32話時に200万馬力ではなかったことは判明したが、『マジンガーZ大全集』にいう「第32話以降は200万馬力の出力」というものは「グレート以降は200万馬力の出力」との錯誤であると考えれば矛盾はなくなる。それに、『マジンガーZ大全集』以降の諸本・諸資料が概ね「Z200万馬力」と記載していることからも、もはやこれは後付けにせよ正式に認められた設定として考えるべきものであろう。但し、プラモデルの『メカニックコレクションマジンガーZ』には「出力/650,000hp(後に3,9000,000hpまでパワーアップ)」というのはあまりにも単純に65万馬力×6=390万馬力としており信憑性が稀薄だが。Zの出力の変遷は最初期50万馬力→第32話以降65万馬力→第71話以降95万馬力→グレート最終決戦時200万馬力として良いだろう。(注1)
 次にグレートマジンガーについて。前述のとおりグレートの出力は『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「90万馬力」である。ところが、グレートマジンガーにも異なるデータがあり、それに拠ればその出力は130万馬力であるという。第34話でグレートが新兵器を足に取り付けたときに、『テレビマガジン』によると「脚力を増強した」と語られていることから、あるいは34話以降のグレートの出力は130万馬力なのかもしれない。また、次の35話でもグレートはオーバーホールを受けているので、この回から出力が増強されたとも推測できる。
 そしてグレンダイザーはやはり前述のように『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「180万馬力」となっている。ところが、あまり知られていない設定ではあるがS51.11『テレビランド』においてグレンダイザーが補修を受けたことによって「出力が200万馬力」になったことが記載されている。
 ここにおいて、出力のみは三大マジンガーの最終データが出揃ったわけであるが、それらを比べてみるとパワーにおいてはZは永らく最強の座にいたわけであり、S51.11にいたってようやくグレンダイザーがそれに追随したということになる。グレートは両機に大きく水をあけられている。
 なお、武器の素早さについては、「テレビランドS50.9」(徳間書店刊)に「グレート・マジンガーの強力なパワーとマジンガーZのすばやい技」という文があり、対比するとZはグレートより武器を繰り出すのが早いようである。
 また、「テレビマガジンH1.12」に、マジンガーZについて「スピードは、いちばんだ。」とあり、三機の中で一番の動作のスピードを持っているようである。体重に対しての出力を考えると、確かにマジンガーZが一番動作が素早いのは頷けるところである。

2.武器の威力について
 
 【パンチ系】
 先ずは最もマジンガーというロボットを代表する武器、ロケットパンチ系の比較から進めよう。
 マジンガーZのロケットパンチは、グレート最終決戦登場の前までの『テレビランド』によれば「マッハ2。厚さ2メートルの鉄を破壊」とされている。同書にはアイアンカッターは「3メートルの鉄をまっぷたつ」とある。大車輪ロケットパンチは『テレビマガジンS49.5』によるとロケットパンチの「3倍の破壊力がある」とのこと。『マジンガーZTV手帳』によるとそのスピードは「マッハ3」である。
 グレートのアトミックパンチ。『テレビマガジン』S49.9によると「マッハ4。厚さ5メートルの鉄板をぶち抜く。ロケットパンチの4倍の威力」。ドリルプレッシャーパンチ、『テレビランド』S50.2より「マッハ4。厚さ6メートルの鉄板をぶち抜く」。付言してグレートブースターは『テレビマガジン』S50.8・9では「マッハ5。アトミックパンチの3倍の威力」とのみしか記載されていないが、『小学二年生』S50.8、9月号によるとグレートブースター、「マッハ5。厚さ12メートルの鉄をぶち抜く。アトミックパンチの3倍の威力」ということである。(ただし、同書には「スピードがいままでの2倍」と記されており、マッハ4のスクランダーと照らし合わせると齟齬が生じる。そして、試みに『小学一年生』〜『小学六年生』シリーズの特集記事を照合していると、【ゲッターロボ】のデータがかなりの混乱を見せて異同が激しいことが認めらる。小学館シリーズのデータは信憑性に欠けるところが多いとして、このデータは削除したほうが良いのかもしれない。)
 スクリュークラッシャーパンチ。『テレビマガジン』S50.11によると「マッハ5。厚さ9メートルの鉄板をぶち抜く。ドリルプレッシャーパンチの3倍の威力」とのこと。
 ここでも、武器の威力は単純に×3・×4ではないことがわかる。ロケットパンチの4倍の威力のアトミックパンチは、「2メートル(ロケットパンチ)×2.5=5メートル(アトミックパンチ)」で、この場合は「4倍とは実数×2.5」だ。
 アトミックパンチの3倍の威力のグレートブースターだが、「5メートル(アトミックパンチ)×2.4=12メートル(グレートブースター)」で、「4倍」のほうが正しいのではないかと思える。「4倍」とすれば「4倍は実数×2.4」で、先の結論とおおむね合致する。(0.1は誤差の範囲として良いであろう) ただし、先に触れたように小学館シリーズのデータは信憑性に欠けるところが多いため、この結果は保留扱いとするのが望ましいだろう。
 ドリルプレッシャーパンチの3倍の威力のスクリュークラッシャーパンチは「6メートル(ドリルプレッシャーパンチ)×1.5=9メートル(スクリュークラッシャーパンチ)」で「3倍は実数では×1.5」ということがわかる。
 さて、ここで「大車輪ロケットパンチ」の威力だが、先に求めた「3倍は実数では×1.5」を適用すると、「2メートル(ロケットパンチ)×1.5=3メートル」となる。マジンガーZ時代の「大車輪ロケットパンチは3メートルの鉄板をぶち抜く」威力があると推測されることになる。
 そして、グレート時代のマジンガーZについてだが、『テレビマガジン』S56.9の「全ヒーローアルバム」によれば「2体のマジンガーは、正義の巨大ロボだ。超合金NZのからだと光子力エネルギーをもつ。」とあり、マジンガーZが超合金NZに換装されたことが判明する。また、『グレートマジンガー メモリアル』にても「超合金ニューZで身を固め」とある。
 そして、超合金NZに換装されたあとのロケットパンチであるが、『別冊テレビランド6』S50.11によると「厚さ3メートルの鉄板をぶちやぶるのなんか、おちゃのこさいさいだ」となっている。「おちゃのこさいさい」とは「余裕がある」という意味であることを考えると、「ロケットパンチは4メートルの鉄板をぶち抜くのは無理だが、3メートルの鉄板をぶちやぶるのは容易である」ということである。おおむね世間一般では「容易」という言葉を使う時には「力の半分」ぐらいを指すことが多いので「3.5メートル」としてよいだろう。
 Z時代「厚さ2メートルの鉄をぶちぬくロケットパンチに対して、厚さ3メートル以上の鉄をぶち抜くアイアンカッター」は「3倍以上の威力」をもっていることが推測されるわけだが、ここで新生NZ製ロケットパンチに対して新生NZ製アイアンカッターも「3倍以上の威力」をもっていることが推定される。「3倍以上の威力」の数値が算定できないため、仮に「3倍の威力」として計算を求めても「3.5メートル(新生NZ製ロケットパンチ)×1.5=5.25メートル(新生NZ製アイアンカッター)」となる。大車輪ロケットパンチも「3.5メートル(新生NZ製ロケットパンチ)×1.5=5.25メートル(新生NZ製大車輪ロケットパンチ)」となる。(新生NZ製アイアンカッター)も(新生NZ製大車輪ロケットパンチ)も、最低限5.25メートルの鉄板をぶち抜く威力があると言えそうだ。
 三体のパンチ力最終データが出揃ったところで比較をしてみると、グレンダイザーが最も強いことは不動だが、決してグレートに対して大差があるわけではない。グレートとZにおいては、もはやほぼ互角と言って過言ではない。

 【ブレード・ハーケン系】
 グレートのマジンガーブレードは初期は『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「3メートルの鉄板を切れる」。後期はより研ぎ澄ましたのか、『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「4メートルの鉄板を切り裂く」そうである。ダイザーのダブルハーケンは『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「厚さ8メートルの鉄板を切り裂く」ということである。
 これだけ見るとダイザーのハーケンが圧倒的に強いのだが、もうひとつ見逃してはいけないことがある。それは、「グレートのスクランブルダッシュは折りたたみ式の為、Zのスクランダーカットより威力が劣る」ということである。超合金NZですら折りたたみだと超合金Zにも劣るというのが「事実」として確認されるのだ。とすると、同じく折りたたみ式のマジンガーブレードも、折りたたみでさえなければもっと「切れる」と推測される。もちろん、現実にはマジンガーブレードは折りたたみ式なのだから、「If」の仮定は無効であるが、しかしZのアイアンカッターは迫り出し式であることは「仮定の話」などではなく事実である。パンチを打ち出さなくても刃が飛び出すことはTV本編で実証済である。とすると新生NZ製アイアンカッターはマジンガーブレードと対比して考えるに「5〜6メートルの鉄板を斬る」ぐらいの威力はありそうだと考えられる。それでもダイザーのダブルハーケンには及ばないが、しかし決して大差で強いとはもう云えないデータである。

 【サンダー系、及び熱線系】
 グレートのサンダーブレークが『別冊テレビランド10』によると「鉄板16メートル」を砕くそうである。スペースサンダーはそのサンダーブレークより威力があるそうであるが、それでも同書にあるゲッタードラゴンのシャインスパークの「鉄板20メートル」よりは下だという。間を取っておおむね「鉄板18メートル」と仮定しよう。
 ブレストバーンは「サンダーブレークと甲乙つけ難いが、僅かにサンダーブレークのほうが威力がある」という。おおむね「鉄板15メートル」と仮定してよいだろう。
 ところでこのブレストバーン、普段は4万度であるがTVの第24話のメーターを確認すると、「10 20 | 30 40 | 50 60」と表示されている。そして、この24話でグレートはブレストバーン最大出力を放って、メーターのゲージいっぱいの「50 60」までメーターの針が触れているのだ。この数値から推測すると、安全領域であった「30 40」というのは1000の単位で数値を表す習慣があることを考えれば、3万度、4万度を示す数値だったことが推測できる。すると、「50 60」のゲージが示すものは、グレートのブレストバーンが最大6万度まで放出が可能なようであると推測されてくるのである。例えば、車の最高速度にしたところで、メーカー側は真に出せる最高速度を謳うことはなく、あくまでも機械として安全を保証できる範囲での最高速度を示しているのと同じと考えれば良い。そして、当時の文献が記載するブレストバーンの性能は、「最高温度4万度」などと謳ったものは一つもなく、あくまで「4万度の熱線を発射する」としか書かれていない。のみならず、『テレビランドS49.9』や、『テレビランドS50.2』ではブレストバーンの出力を「5万度」出せるとして記載しているのである。この事実を併せて考えれば、グレート第24話でのメーターの数値を単なる間違いと片付けることは不当となり、むしろ文献上からも、機械の表示の特性からも、否定する材料はないことになる。これにより、グレートマジンガーのブレストバーンは最大6万度まで放出が可能である蓋然性が高いと結論できる。
 そして、熱線兵器とビーム兵器では同温度でも熱線兵器の方が威力があるとマジンガー世界では定義されているので(『テレビマガジンS50.9』より)、ブレストバーン最大出力はスペースサンダーを上回ると考えられる。19メートルの鉄板を溶かすくらいに仮定しても良いと思われる。
 Zのブレストファイヤーだが、Z時代初期は「数万度」、中期は「3万度」と表記されている。ところで、武器の威力とエンジンの出力の増大との関わりについてだが、『テレビマガジンS50.1』には「超光子力エンジンが完成すれば、グレートの出力はばいぞうするだろう。そして、グレートの必殺兵器のはかい力も、いままでとはくらべものにならないほど、強力なものになるだろう。」と明記されており、また、テレビ『マジンガーZ』第87話(’74.7.28放映)を確認すると「マジンパワー光子力ビーム」を使用していることがわかる。また、『マジンガーZTV手帳』のパイルダー・ビームの解説項に、「マジンガーZの光子力ビーム砲を小型化したものだが、出力が小さいため、あまり大きな破壊力はない」としている。これらを併せて考えると、「光子力エンジンの出力が増強されると武器の威力が上がる」と結論づけられる。65万馬力時代でのブレストファイヤーが3万度であるので、90万馬力のグレートのブレストバーンが4万度であることを考えれば、グレート時の「超合金NZに換装され出力が200万馬力になった」Zのブレストファイヤーは最低でも4万度は出せると思われる。むしろ、出力が圧倒的に上のマジンガーZのブレストファイヤーのほうが、グレートのブレストバーンより強力である可能性すらあるのだが、ここで問題となるのは超合金NZの耐熱温度である。
 超合金NZの耐熱温度については、『テレビランドS50.2』で確認するところブレストバーンの5万度の熱に4時間耐えられるとある。すると、出力的にはブレストファイヤーはブレストバーンを上回る可能性があるのだが、素材としての超合金NZの限界の面から考えれば、ブレストバーンと同等とするのが正しいであろう。ちなみに、グレート第56話にて、Zのブレストファイヤーのメーターゲージには数値こそ表示されていなかったが、青・黄・赤の三色に塗り別けられていたので、グレートと同じく安全操行のレベルを超えて危険領域の最高出力があることが推測できる。事実、その56話においてメーターの針が危険領域と思われるレッドゾーンまでZはブレストファイヤーを放ったが、程なく煙を吐いてオーバーヒートによる爆発の危険まで思わせるほどの状況になっている。
 これらの諸事実により、Zのブレストファイヤーはグレートと同じく「標準時4万度。最大出力6万度」とするのが妥当であろう。
 ちなみに「ブレストファイヤー・ブレストバーン合体攻撃」は「スペースサンダーよりも威力がある」と『テレビマガジン増刊号』にはある。なお、ダイザーのスペースサンダーとダブルスペイザーのサイクロンビームの合体攻撃は「威力が3倍になる」とのことで、先に結論した「3倍は実数×1.5」で「27メートルの鉄板をぶち破る」ほどの威力があると思われる。しかしここでも三体を並べるとダイザーはもはや僅差で強いのに過ぎない。
 余談ではあるが巷で囁かれていた「シャインスパーク最強説」は、一発のみの技であることもあわせて、否定されるべきであろう。

 【ビーム系】
 ダイザーのハンドビームは『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「4万度。厚さ10メートルの鉄板を貫く。Zの光子力ビームの2倍の威力」という。そのZの光子力ビームは中期には『テレビランド』によると「火薬10トン分の威力。厚さ3メートルの鉄板を貫く」とのこと。但し、先に述べたように「光子力エンジンの出力が増強されれば武器の威力はもっと強くなる」ことを考えた上でマジンガー世界における武器の威力の実際の倍率を掛け合わせると、2倍とは実数×1.14と思われるので、グレン時代の出力増強されたZの光子力ビームは「厚さ約8.8メートルの鉄板を貫く」ぐらいの威力があると推定される。ここでもZとダイザーは僅差である。

 【ミサイル系】
 Zのドリルミサイルが『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「TNT火薬300トン分の威力」。グレートのネーブルミサイル『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「TNT火薬800トン分の威力」。ダイザーのハンドミサイル『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「TNT火薬400トン分の威力」。ここでは圧倒的にグレートの独壇場である。
 なお、ジェットパイルダーのパイルダーミサイルはマジンガーZのミサイルパンチと同等の威力があるという(『テレビマガジン』S49.4より)。そして、アフロダイA・ダイアナンAの光子力ミサイルはジェットパイルダーのパイルダーミサイルより強力であるという(『マジンガーZTV手帳』より)。つまりは、アフロダイA・ダイアナンAの光子力ミサイルはマジンガーZのミサイルパンチよりも威力があるということになる。

3.ジャンプ力

 これも今まで無批判に「Z20メートル。グレート30メートル。ダイザー950メートル」と信じられていたが、比較の仕方は恣意的に過ぎる。何故なら「ダイザーのジャンプ力は補助ロケットを使って950メートル」なのである。同じように補助ロケットを使えばZは「500メートルくらいとべる」(カルビーカードより)のである。
 また、グレートマジンガーについては、『テレビマガジン』によると最初期のジャンプ力は20メートルであるという。脚部の改造により、ジャンプ力が30メートルに、そして補助ロケット使用時は50メートルという。なお、素のままのダイザーのジャンプ力は「50メートル」である。もちろん、ダイザーが他の2機を圧倒しているのは間違いないが、それにしても今まで信じられてきた「Z20メートル。グレート30メートル。ダイザー950メートル」などというとてつもない差などでは決してないことが証明される。

4.飛行能力

 まずマジンガーZのジェット=スクランダーは『Z第41話』で「マッハ3。限界高度2万メートル」とされている。しかしこれはジェットスクランダー開発当時のデータでしかなく、その後の『Z第73話』によると「尾翼を変更してもっとスピードがアップ」できるように改造されたということである。この改造後のスクランダーの最高速度については、『別冊テレビランド6』にある「マッハ4.5」というものがそれであろう。
 また、Z時代限界高度2万メートルであったのは純粋にジェット=スクランダーの翼の超合金Zの厚みの耐性によるもの(『Z第41話』)であり、特段、マジンガーZ本体の限界高度が2万メートルであったと言明されているわけではない。『マジンガーZシナリオ41』では、「高度2万メートルを越えるとジェットスクランダーは空中分解してしまう」と言っており、また、『グレンダイザー第73話』でも、「ダブルスペイザーで大気圏を出るとバラバラになってしまう」といっている。翼タイプの飛行用具では、超上空への飛行に伴う加速行為を行うことにより、翼が激しく振動して空中分解という事故が起きやすいと言われているので、上の記述を見る限り、あくまでスクランダーの翼の耐性の問題であったと考えられる。
 その格好の実例としては、同じ超合金Z製であり翼タイプではないTFOが、「高度5万メートル」(『テレビマガジンS51.12』)とされており、かつ、実際にはグレン第13話で高度6万メートル以上の電離層まで到達しているという事実が挙げられる。このことを考えれば、超合金Z製時代のマジンガーZ本体とても5〜6万メートルの高高度に充分耐え得ることが類推される。気密については、劇中でも「無重力の訓練をして頭痛に慣れる」と説明していて、特にマジンガーZ自身の気密性に問題があるとは描かれていない。もし、気密性と与圧に問題があるのであれば、そもそも2万メートルの上空で「頭痛がする」程度では済まないどころか、命の危険に晒される行為である。劇中での甲児の体調の悪化は、あくまで重力の低下による軽い宇宙病という程度のことであろう。また、マジンガーZはパイロットを乗せた状態で海底深く深海まで潜水が可能である(『Z第84話』)が、気圧差と言う点では宇宙より厳しい深海において、それに耐え得るだけの気密性を要求され、かつ、密閉内での酸素の供給が必要とされるのであるから、その点をクリアしているマジンガーZは、飛行高度においても気密性が高いと結論できる。

 グレートのスクランブルダッシュは『テレビマガジン』『テレビランド』その他資料により「マッハ4。限界高度5万メートル」。グレートブースター着装時は「マッハ5。限界高度5万メートル」である。
 ダイザーは、スペイザー合体時は「最高速度マッハ9。高度限界なし」であるが、ダブルスペイザー合体時は「マッハ4。限界高度6万メートル」となる。

 ところで、ダブルスペイザーもグレートと同じく超合金NZ製であるわけだが、限界高度が更に1万メートル上昇しているのは如何なる理由においてだろうか。グレートブースターは翼長28メートル、ダブルスペイザーは翼長30メートルであり、大きさにおいてさほどの差があるわけではない。とすると、これは形状の差にその違いを求めるべきところであろう。マジンガーZ第41話においていみじくも翼の薄さが限界高度を決めたように、試みにその翼を比べてみるとダブルスペイザーの翼のほうがグレートブースターの翼よりも圧倒的に分厚いことが見て取れる。これがためにダブルスペイザーはグレートブースターと比べても限界高度を更に1万メートル上昇した所以であろう。
 ここでもう一度、超合金NZに換装された後のマジンガーZのジェット=スクランダーについて考えてみよう。超合金Z時代で2万メートルの高度を保っていたジェット=スクランダーは、超合金NZに換装されれば、その翼長を考慮してみても、グレートに次ぐだけの限界高度が出せるであろうことは容易に推測できるところである。また、一般にZの「ジェット=スクランダー」は、その名称から「ジェット=エンジン」により推進力を得ているように誤解されているが、『テレビマガジンS48.8』や『たのしい幼稚園のてれび絵本 マジンガーZたいデビルマン』で確認するところ、ジェット=エンジンは搭載されてはおらず「光子力ロケットエンジン」によるものであることが判明している。「ジェット=スクランダー」の名称は恐らくは「ジェットのように速い」という意を込めた程度のものであろう。ジェット=エンジンであれば、空気の薄い高度3万メートル以上での使用はほぼ困難となるところであるが、「光子力ロケットエンジン」を使用していてかつ超合金NZに換装された後のジェット=スクランダーであれば、限界高度2万メートルを大幅に越すものと考えるのが妥当である。それに付け加えて、サザンクロスナイフを装備した以降のジェット=スクランダーは以前と比べて格段にその翼は分厚くなっているのである。これはグレートブースターはもとより、ダブルスペイザーと比較しても退けは取らないほどのものである。
 これらを勘案すると、超合金NZ換装後のジェット=スクランダーは、グレートと同じく最低でも5万メートルは上昇できることであろう。或いは、ダブルスペイザーに追随するほどに6万メートル近くまで上昇できないとも限らない。

 データだけ見るとダイザーの性能がずば抜けて見えるが、スペイザー合体時のダイザーは小回りが利かないということである。空中戦においては「必ずしもスピードの速いほうが勝つとは限らず、時によっては小回りの良さが戦いを制することがある」というのは過去の太平洋戦争やベトナム戦争でも実証済みであることから、場合によってはグレート>Z>ダイザーとなり得る可能性すらある。

 付け加えて、宇宙での活動についてだが、これはグレンダイザーの独壇場のように思われるかもしれないが、ここであまり引き合いには出したくないのだが、桜多氏の『グレート・マジンガー』でもグレートマジンガーとビューナスAは宇宙で戦っているし、石川賢氏の『スーパーロボット列伝』においてもマジンガーZとグレートマジンガーは宇宙で活動をしているのだ。そこでの描かれ方は、スクランダーの推力では大気圏離脱は不可能であるというのみのようである。
 これらは別世界として除外するにしても、実際の映像上でも『UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー』のOPで判明するように、グレートマジンガーは宇宙での活動が可能というのがスタッフ側の回答と言えなくもない。そういえば、グレート第1話でも、グレートの限界高度5万メートルというのは、あくまでもグレート本体の話ではなくて翼の問題であったのだ。
 ただし、『テレビランドS50.2』では、5万メートルを越えると「空気のていこうをうけ、熱をもち、もえはじめていく」とはある。だがこれは、「上昇」という行為によるものであり、垂直上昇を指すものと思われる。垂直上昇であれば、高度3万メートルからは空気が薄くなることにより、それだけスピードが増すということである。それを裏付けるように、この実験のときのグレートは10Gもの重力加速を受けているとのことである。そして、大気圏突入での大気摩擦による加熱は4000度と言われているので、5万度の熱に4時間耐えられるというグレートマジンガーには、特に問題はないであろう。グレンダイザーも、大気圏内で第21話でフルスピードを出した時に炎を吹いて白熱化しているが、それと同じことが言えようかと思う。そして、気密性の問題についてもグレートは「真空用の装備は完全」とあり、宇宙での戦いに支障を来たすものではないことが判る。ただし、「ここまでくると苦しい」とあることから、気密性や与圧の問題はクリアしていても、重力がほとんどなくなる状態になっていることが想定され、そのことによる軽い宇宙病ということが考えられる。そして、一旦宇宙空間に出てしまえば、光子力ロケットエンジンのスクランダーの使用が再び可能となり、戦闘に支障が出るものではない。
 このように、グレートマジンガーは検証を重ねてゆくと、宇宙で活動することも可能である確度が高いと云えそうだ。そして、マジンガーZとグレートマジンガーはその基本設計を同じくするものであれば、グレートが宇宙の活動が可能ならば、超合金NZに換装されたマジンガーZにも宇宙の活動が可能であろうことはそう奇異とするところではない。実際、大気圏離脱の推進と、宇宙空間での推進の問題を省けば、潜水艦だって宇宙空間で滞在して、乗組員の気密性や与圧の問題はないほどなのであるから。
 ただ、マジンガー単体では、大気圏を離脱するだけの能力は残念ながら無さそうではある。
 しかし、この問題もコズモスペシャルなどをそのままマジンガーに転用すればクリアされそうで、これによりマジンガーZもグレートマジンガーも、電離層圏などでの戦闘や、大気圏離脱は可能になりそうである。

5.海中戦について
 
 ダイザーは水深400メートルが限界である。ウルトラサブマリンを使用しても3000メートルが限界である。これに対してグレートは水深8000メートルまで可能とのことである。超合金NZに換装したZもグレートと同様8000メートルの潜水が可能と思われる。こと水中に関してはダイザーはダブルマジンガーの敵ではない。

6.超合金Zと超合金NZと宇宙合金グレンの強度について

 先ず超合金Zと超合金NZの強度の差については、ZのロケットパンチがZからNZになって「鉄板2メートルから3メートル以上をぶち抜く」ようにかわったことから、「超合金NZは超合金Zの3倍以上〜4倍弱の強度を持つ」と推測できる。超合金NZと宇宙合金グレンについては明確に計れる目安がないが、「マッハ4、回転数2000のドリルプレッシャーパンチが鉄板6メートルをぶち抜く」のに対してその3倍の威力を持つ「スクリュークラッシャーパンチはマッハ5、回転数4000で鉄板9メートルをぶち抜く」のである。スピードと回転数だけを考えてもその差は2倍以下、これにパンチの大きさや重さといった要素も考えるとせいぜい「強度1.5倍」といったところであろう。
 また、映画『UFOロボグレンダイザー対グレートマジンガー』においてマジンガーブレードがダブルハーケンにへし折られなかったことや、宇宙合金グレンと同程度の強度を持つ超合金ベガニウム製の円盤獣がグレートのアトミックパンチに砕かれていること、そしてグレン本編において超合金NZ製のダブルスペイザーのダブルカッター、マリンスペイザーのマリンカッター、ドリルスペイザーのドリルアタックが、超合金ベガニウム製の円盤獣・ベガ獣を切り裂いたことを考えると、「超合金NZと宇宙合金グレンの強度の差はそんなに大きくない」と結論付けることが出来よう。

 結言として

 以上数項目にわたって三体のロボットの比較を行ったが、ここに総括するならば、「全体的にはグレンダイザーが僅かながら性能が良い」といえるのだが、「部分的にはZやグレートのほうがダイザーを凌ぐところがある」と結言出来る。
 しかも、もしダイザーとグレートマジンガーが戦えば『テレビマガジン』S51.3によればグレートブースターでダイザーを貫くことが出来るとあり、また、ダイザーがスペース=サンダーを発射しようとする瞬間にサンダー=ブレークをうちこめばば加熱する、スクリュークラッシャーパンチに対してはダブルドリルプレッシャーパンチのほうがはるかに強力、ダブルハーケンを抜いた後の肩にマジンガブレードで斬り付ければ切り裂ける、ダイザーの操縦席をマジンガーブレードで攻撃されればひとたまりもなく粉砕される、とあり「勝負の行方はもう判らない」とするのが正しい解釈であろう。なお、超合金NZに換装してスピードもマッハ4.5になったマジンガーZは、マッハ5のグレートブースターのブーストアタックに次ぐだけの威力があるものと容易に推測されるのでダイザーとZが戦っても同様である。また、マジンガーZには、三機の中で一番スピードが速いという強みもある。
 なればこそ『テレビマガジン』S51.4においてベガ大王の指令として「グレンダイザーにも劣らないという」ダブルマジンガーを奪取せよとの命令がガンダル司令に下っているのである。
 石川賢氏の漫画では「グレートとZ2体そろってようやくダイザーと互角」であるかのように描かれているが、これは「石川氏の漫画では」という条件下のものでしかなく、アニメ版においてはZ・グレートはそれぞれダイザーに角逐する強さを持つのである。資料学的に言えばテレビアニメ版からすると石川賢氏の漫画は五等資料でしかない。安易に同一視して石川氏の漫画からテレビアニメを考察するのは危険でしかない行為である。ただ、このような記述をすると永井氏その他の漫画家が執筆された作品が「劣っている」かのように勘違いされる諸子も出るかもしれないので明記しておきたいのだが、答えは否である。逆に、漫画版からの視点に転ずれば、彼ら漫画家の作品こそが一等資料となり、アニメのほうが五等資料へと転ずるのだ。漫画とアニメでは世界が別であるということを認識して厳然と分けて考えるべきであって、安易にごちゃ混ぜにして語ることは控えるべきであるということを述べているのである。また、止む無く「別の作品」から適用する場合にしても、それは細心の注意が必要だと私は思う。例えなくても賢明な諸氏には自明の理であろうが、永井豪氏の原作漫画と桜多吾作氏の漫画、そしてアニメ版とでも細部に於いても設定は全然違うのだから。「アニメはそのアニメの範囲内で」「豪ちゃんの漫画はその漫画の範囲内で」「賢ちゃんの、吾作ちゃんの漫画はそれぞれの漫画の範囲内において」語られるべきものなのだ。もしこれら全てをごちゃ混ぜにして語ると物語りは完全に破綻すると断言する。
 そしてZとグレートでは、その戦力はもうほぼ互角と言い切って過言ではない。仮面ライダー風に謂うと「技のグレート、力のZ」といったところであろうか。が、私はこれを『陸の魔神、空の魔神』と形容したい。
 附言して三大スペイザーとダブルマジンガーの比較であるが、ダブルスペイザーのサイクロンビーム(3万度)はゲッタードラゴンのゲッタービーム(4万度)より僅かに強力で、「今まで地球で開発されたビーム兵器の中で最強」だそうである。少なくとも光子力ビームよりも強力なのであろうが、ただしゲッタービームとブレストバーンではブレストバーンのほうが10:9の割合で強いそうであるから、ブレストバーン・新ブレストファイアーよりは若干威力は劣るといったところであろう。ブレストバーン・新ブレストファイアーが「15メートルの鉄板を溶かす」とするならサイクロンビームは「14メートルの鉄板を砕く」くらいと仮定してよいのではないだろうか。ドリルスペイザーのスパークボンバーは「5万度の熱球」である。通常のブレストバーン・新ブレストファイアーより強力と考えられるが、最大出力のブレストバーン・新ブレストファイアーと較べると見劣りするといったところか。まぁ、「17メートルの鉄板を破壊する」位の威力と仮定してよいだろう。ミサイル兵器がダブルスペイザーのダブルミサイルが「鉄板8メートルを砕く」。マリンスペイザーのマリンミサイルは「鉄板7メートルを砕く」。ドリルスペイザーのドリルミサイルは「鉄板9メートルを砕く」という。
 武器の威力としては三大スペイザーはダブルマジンガーに次ぐ兵器を備えているといって良いが、武器の豊富さや攻撃法のバラエティーを考えると、総合戦力としては数等劣るといって致し方あるまい。


別表1


マジンガーZ グレートマジンガー グレンダイザー
1〜32話 32〜71話 71〜92話 グレート後期 1〜34話 35話以降 1〜55話頃 55話頃以降
身長 18m 20m 25m 30m
体重 20t 18t 32t 280t
装甲 超合金Z 超合金NZ 超合金NZ 宇宙合金グレン
出力 50万馬力 65万馬力 95万馬力 200万馬力 90万馬力 130万馬力 180万馬力 200万馬力
走行速度 310h/km 360h/km 不明 不明 450h/km 不明 700h/km 不明
水中速度 不明 20ノット 不明 不明 25ノット 不明 35ノット 不明
(Mスペイザー装着時)
40ノット
潜水限界深度 不明 不明 不明 深度8000m 深度8000m 深度400m
飛行速度
マッハ3 マッハ4.5 マッハ4 マッハ4 (専用円盤装着)
通常速度マッハ7。最高速度マッハ9。宇宙空間では超光速。
(グレートブースター装着時)
マッハ5
(Wスペイザー装着時)
マッハ4
限界高度
高度20000m 高度20000m以上 高度5〜60000m 高度50000m (専用円盤装着時)
限界高度なし
(Wスペイザー装着時)
高度60000m
地中潜行能力 不明 不明 不明 不明 50m (Dスペイザー装着時)
地中速度マッハ1
ジャンプ力 不明 20m 不明 不明 20m 30m 50m
ジャンプ力(補助ロケット使用時)
500m 不明 不明
50m 950m
武器 パンチ系 ロケットパンチ=マッハ2・鉄板2m 鉄板3m以上(3.5mか) アトミックパンチ
 =マッハ4・鉄板5m
スクリュークラッシャーパンチ
 =マッハ5・鉄板9m
アイアンカッター=マッハ2・鉄板3m 鉄板5.25m以上
大車輪ロケットパンチ=マッハ3・鉄板3m 鉄板5.25m以上 ドリルプレツシャーパンチ
 =マッハ4・鉄板6m
熱線兵器 ブレストファイヤー=数万度・鉄板1m 3万度 4万度・鉄板15m(最高出力6万度・鉄板19m) ブレストバーン=4万度・鉄板15m(最高出力6万度・鉄板19m) スベースサンダー=6万度・鉄板18m
電撃兵器 電磁波(威力不明) サンダーブレーク=300万ボルト・鉄板16m
ビーム兵器 光子力ビーム=(威力不明) TNT火薬10t分 鉄板3m以上 鉄板8.8m
ハンドビーム=4万度・10m
風力系 ルストハリケーン=風速80m。酸により鉄を3秒で溶かす。 風速100m グレートタイフーン=風速150m・数百トンの物体を2〜30m飛ばす。 反重力ストーム=400tの物体を150m飛ばす。重力差で鉄板4mを圧壊。
ミサイル兵器 ミサイルパンチ=TNT火薬100t分 (威力不明) ネーブルミサイル=マッハ4.5・TNT火薬800t分 ハンドミサイル=TNT火薬400t分
アームミサイル=核爆弾並みの破壊力
フィンガーミサイル=コンクリート3mを破壊
ドリルミサイル=マッハ3・TNT火薬300t分
冷凍兵器
冷凍光線=マイナス180度 ブレストバーンマイナス光線=(威力不明)
刀剣類
マジンガーブレード=鉄板3m 鉄板4m ダブルハーケン=鉄板8m
カッター系
サザンクロスナイフ=(威力不明) (威力不明) グレートブーメラン=鉄板2m ショルダーブーメラン=鉄板7m
キック系 マジンキック=鉄筋のビルをもぶち壊す (威力不明) (威力不明) (威力不明)
バックスピンキック=鉄板5m ダイザーキック=鉄板6m
ニーインパルスキック=鉄板4m
アタック兵器
スクランダーカット=(威力不明) (威力不明) (威力不明)
ブースターアタック=鉄板12m (Dスペイザー装着時)
ドリルアタック=(威力不明)

*資料に拠ったデータは青色により表記した。