お便り(P.6)の添付資料:「2002年4月18日弾劾声明」
        (作成:三里塚・芝山連合空港反対同盟)

 

弾劾声明

三里塚芝山連合空港反対同盟は、暫定滑走路の開港を心底からの怒りをこめて弾劾する。

開港の今日から、民家上空40メートルをジェット機が飛び、50メートル先の誘導路からジェットブラスト(ジェット噴射)が民家を直撃する。住民の命と生活を脅かすこうした暴挙は断じて許されるものではない。

その上に一昨日、国土交通省と空港公団の複数の関係者によって「暫定滑走路の北側延長計画」が暴露された(読売新聞)。「反対運動を続けるなら、北側に延長し、頭の上を大型ジャンポが飛ぶぞ」と脅迫している。

すべての人々に訴える。この暴挙を直視して欲しい。誠実に生きる農家を脅迫し、移転を追っている。北側飛行直下の住民の苦しみなど考えもしない。これこそ、36年間変わることのない農民殺しの姿である。

だが、北側延長計画は机上の空論である。エプロンと暫定滑走路を結ぶ現行の連絡誘導路は、未買収地によって狭められジャンボ機の通行は不可能である。滑走路の東側に新たに誘導路をつくって解決するとうそぶいているが、滑走路延長先を横切る危険きわまる誘導路など世界に例がない。安全性を無視して東側に計画しても、反対同盟員の畑があるため一本だけの交互通行である。

しかも、暫定滑走路の現状は欠陥だらけである。誘導路が「へ」の字に曲がり、本来の着陸帯には巨大な穴があるために、着陸帯は国際基準の半分になつた。誘導路の三分のニが管制塔から見ることができない。南側進入表面を突き出す立木がある。運行上の深刻な制約と重大事故の危険がともなう暫定滑走路の、北側延長など論外なのである。

暫定滑走路の開港と、開港直前に現れた「北側延長計画」は、反対同盟と敷地内農家を追い出すための脅迫である。いったい国は、これまで何度農家を脅迫してきたことか。そして何度、破産を繰り返したのか。これが国家のする事なのか。

反対同盟は一切の「話し合い」を拒否する。開港による追い出し攻撃を粉砕し、これまでどおり農業を続けていく。南北両方向への延長を実力阻止し、平行滑走路を最終的に破綻させる決意である。

東峰部落は東峰神社立木伐採の暴挙に対して原状回復を求める裁判を起こした。生活と権利、社会的正義は守られなければならない。

 

空港反対同盟は全世界の航空会社に訴える。36年間一歩も引くことなく闘ってきた三里塚の農民は、さらに100年闘い抜く。暫定滑走路は重大な欠陥を固定したまま永遠に完成しない。「平行滑走路完成」は国交省と公団のデマであり、無意味な乗り入れ申し入れは即刻取りやめることが賢明である。

 

最後に、イスラエル・シャロン政権によるパレスチナ人民虐殺を徹底弾劾する。パレスチナ人民のやむにやまれぬ闘いを全面的に支持する。三里塚は反戦・反核一反権力の砦であり、有事立法と鋭く対決する闘争拠点である。反対同盟は戦後最大の資本攻勢と闘う労働者人民とともに、小泉内閣の有事立法一改憲攻撃粉砕の闘いに総決起する。

 

2002年4月18目

三里塚芝山連合空港反対同盟

(連絡先)事務局長・北原鉱治 成田市三里塚115