子どもは「お国」のためにあるんじゃない!
教育基本法改悪反対!12.23全国集会

いつ:2003年12月23日(火)
とこで:日比谷公会堂(東京千代田区)
主催:教育基本法改悪反対!12.23全国集会
リポート: 管理人
このページの内容
写真リポート
集会アピール文
中国からのメッセージ
韓国からのメッセージ
 写真リポ−ト
ブ‘ニューベペーパのビント’日の丸系が代問題を扱う|現場の先生‖鉱長‖教育委員会役人‖教育長役のT人で行っています| 大内葉和さん(松屍大学‖教育社会学)が講演を行っています|若い先生です|
ザ・ニュースペーパーのコント
日の丸君が代問題を扱っています。
大内裕和さん
(松山大学、教育社会学)
ファプペム都教委と断固戦う女性の先生S人 姉宅昌子さん(千葉大学‖ツメーヘ文化論)が講演を行っています|ピンハのヘャパットが似合います|とてもよい声でした|
ファシズム都教委と断固闘っている先生3人 「心のノート」の問題で日本中を回ってくれている
三宅昌子さん
(千葉大学・イメージ文化論)
しゃべり場ビーナー’きれいな横断幕とフンタハローベの格硬をした人たちが問題を訴えています| 「尽のノート」の問題を訴える京都の中学生|問題点が妬確に把握され、それに対する批判の視角が素晴らしかった|
横断幕を持ちサンタクロースの姿の人もいる
しゃべりバコーナー
「心のノート」の問題点を捉え、
的確な批判が素晴らしかった。(京都の中学生)
小泉純一yハン登場か”(ブ‘ニューベペーパーのビント)|ベパツベのうんと効いたビントに会場が大爆笑| 高橋渡哉さん(東大‖渡学)|双夜遅く中国重慶の学会から蟻ってきたばかり|同じく教育基本法や憲法改悪の問題で壮国を回ってくれています|
小泉純一郎クン?
ザ・ニュースペーパーのコント
スパイスのうんと効いたコントに会場が大爆笑
前夜遅く中国重慶の学会から帰ってきたばかり
同じく教育基本法や憲法改悪の問題で
全国を回ってくれています。
高橋哲哉さん(東大、哲学)
左から大田尭さん(教育学)‖川田龍平さん(人権ヂハテッビベト)‖斉藤砧さん(フリーヘャーナリベト)‖黒田昭八さん(退親教師)‖坪井節子さん(弁護士、人権と平和を守る会)
左から大田尭さん(教育学)、川田龍平さん(人権アクティビスト)、
斉藤貴さん(フリージャーナリスト)、黒田昭八さん(退職教師)、坪井節子さん(弁護士、人権と平和を守る会)
「しゃべり場」で問題を訴える先生U人 「しゃべり場」で|「子どもの声を国和に届ける会」の高鉱生U人組|日本における子どもの人権状況を国和に直接報告しようと運動をしています|
しゃべり場で 「しゃべり場」で
パレードの先頭に立つ呼掛け人の人』’小靭、高橋‖大内‖姉宅各氏の顔が見えます| 出発を待つ不万人署名運動の人たち|緑のノボリ‖教育基本法改悪反対のメッホーヘボードが見えます|
パレードの先頭に立つ呼掛け人の人々 出発を待つ百万人署名運動の人たち
出発を待つ多くの不万人署名運動の人たち 千葉県和絡会の横断幕’自衛隊の廓さん(ツラハへ行くな(仔すな(仔されるな(|小泉と石破が自衛隊員の足にロープをかけて戦場へ引っ張っていこうとしているのを家族と市民がこれを止めている拡も描いてあります|
出発を待つ百万人署名運動の多くの人たち 千葉県連絡会の横断幕
「ツラハへ自衛隊を送るな」と迫力ある文字が書いてある茨城県和絡会のノボリ 千葉県和絡会の人びとが夕暮れの岳を行進しています|
「イラクへ自衛隊を送るな」と迫力ある文字で
書かれた茨城県連絡会のノボリ
千葉県連絡会の人々が行く
「教育基本法改悪反対」のメッホーヘボードがたくさん見えます|夕暮れの岳を続』とデモ行進が続きました| 女性バループの持つきれいな横断幕「教育基本法改悪反対」とたくさんの花が描かれています|
夕暮れの街を行くメッセージボード 「教育基本法改悪反対」女性グループの持つ
きれいな横断幕
教育基本法改悪反対!12.23全国集会
集会アピール文
 本日、私たちは組織・団体の枠を超えて全国から集まり、経験や問題意識を交換し合い、教育基本法の改悪がいかなる問題をもっているのかをお互いに確認しました。 教育基本法が2003年3月20日、アメリカがイラク攻撃を開始したのと同じ日に出された中央教育書議会答申の方向で改悪されるならば、教育は子どもたち一人ひとりの個人を尊重することを基盤とするものから、国家戦略を担う人材育成のためのものへと変えられることになります。

 すでにこの間の教育をめぐる状況は深刻なものとなっています。 一つは偏狭な国家主義の広がりです。1999年の国旗・国歌法成立以降、入学式や卒業式における日の丸・君が代の事実上の強制が行なわれ、それに反対する多数の教職員が処分されています。 これは現場教職員と生徒の思想・信条の自由や教育における自由を奪うものです。 また2001年には近代日本の戦争を賛美し、アジア諸国の人々を蔑視する内容の「新しい歴史教科書をつ<る会」の教科書が検定を通過し、いくつかの学校で採択されました。 2002年には、文部科学省自身が「国定教科書」『心のノート』を作成・配布し、使用を強制しようとしています。 「愛国心」をABCで評価する通信簿を出した小学校まであります。

 もう一つが新自由主義改革による差別化・序列化の拡大です。 「ゆとり」という名で行なわれている公教育のリストラは、出身家庭による子どもの教育機会の不平等を拡大しています。 「個性化」という名で行なわれている教育における市場原理の導入は、学校、教職員、生徒それぞれの競争を激化させ、教育現場は「ゆとり」を失い、さらに序列化が進んでいます。 学校は子どもたらを選別する機関としての性格を一層強め、教職員や保護者も含めて、そこから抜け出すことが困難な状況が生まれています。

 教育基本法の改悪はこの二つの方向を固定化し、法的に追認するものです。 そして教育行政の権利を法的に確立し、教育振興基本計画によってそれをフリーハンドで実行に移そうとしています。 「日本人」の育成や「伝統・文化の尊重」を強調する国家主義は、一人ひとりの子ども、そして大人の心に対する国家の介入を強化すると同時に、在日外国人をはじめとする他民族・他文化の共生を阻み、暴力的に非「日本人」を排除することにつながるでしょう。 また、伝統的な家族像を押し付け、「男女共学」を削除しようとする方向は、現在強まっているジェンダー・フリー教育への攻撃とともに、男女平等を阻み、性・ライフスタイルの多様性を許さない社会をつくろうとするものです。 宗教教育の強調は、「畏敬の念」をもたせることによって、国家や社会を批判することを自ら抑制する、従順で人権意識の希薄な「国民」をつくり出す危険性をもっています。 国際競争力を担う人材育成を目指す新自由主義は、教育の機会均等を踏みにじり、社会の不平等化をもたらします。 新自由主義の特徴である優生思想は、子どもたちを能力によって差別することを当然視し、それは特に「障がい」児に対する差別を助長することにつながります。 私たらはこのような改悪を許すわけにはいきません。

 教育基本法はその成立の経緯と内容からいって、平和主義を最大の特徴とする日本国憲法と強い一体性をもっています。 小泉首相は、2005年までに憲法改悪の路線を確立することをすでに明言しています。 教育基本法が改悪されることは、9条を含めて日本国憲法を改悪することにつながっています。 今年成立した有事法制によって「戦争のできる国家」づくりを進めてきた政府が、それを担う「国民」を育成することを可能とするために、教育基本法の改悪が狙われているのです。 世論の強い反対を押しきってイラクへの自衛隊派遣が強行されようとしている今、教育基本法の改悪が行なわれようとしていることは、その関係を明確に示しているといえます。

 教育基本法の改悪は、かつて日本が行なった侵略戦争に対する強い反省に基づいて教職員が実践してきた反戦平和教育、子どもたら一人ひとりを大切にする視点から差別の撤廃を目指してきた教育における平等主義、それらをともに解体することを狙っています。
 本日の集会に参加した私たちは、教育における国家主義と差別化を推進し、再び戦争のできる「国民」つ<りにつながる教育基本法の改悪を全力で阻止することをここに宣言します。


2003年12月23日
教育基本法改悪反対!12・23全国集会参加者一同
中国からのメッセージ
「歴史教育と平和」と「平和」のために

歩平(中・日・韓3国共通歴史副教材作成委員会共同代表
(中国・黒龍江省社会科学院副院長)
 今年は、中日両国が平和条約を結んで25周年にあたります。 この時を迎えるにあたり、人々は以前の如何なるときよりも中日関係の発展に注目し、中日の友好と東南アジアの平和問題に関心を寄せています。 しかし、また否定できないこととして、歴史認識問題が中日関係において埋めがたい溝として常に存在しています。 二つの民族の和解は、歴史認識問題の妨げを受け、今日に至ってもなお完全な形で実現しているとはいえません。 これでは、中日両国が完全に平等な基礎にたって平和と未来に向かって進むことができるでしようか。 これは、両国の平和を愛する人々にとって大きな関心を注ぐ問題であります。

 問題の出現は客観的な現実ですが、問題の解決は主観的な努力が必要となります。 中日関係の健全な発展を妨げる障害を、どのように取り除き東南アジアの平和を維持することができるのでしようか。 それは歴史が証明しているように、歴史教育が問題を解決する最も有効的な道筋です。 科学的で正確な歴史教科書は、両国の人々を平和と発展に向かわせる重要な力を持っています。

 どのような国家や民族の生存と発展であれ、いずれも教育と切り離して考えることはできません。 とりわけ歴史教育は教育全体のなかでも要となる存在です。 これは、歴史教育が他のいかなる教育と比較しても、国家の意思と民族感情を発信するという、より大きな作用を持っているからです。 日本は、明治維新から近代化の道程を進んで以降、対外膨張を基本国策としました。 日本政府は、とりわけ国策を貫徹するということについて、教育のなかで重視しました。 このため、1890年の第一回帝国議会では、中国と朝鮮をターゲットにした侵略政策を決定すると同時に、天皇は「教育勅語」を発布することで、日本国民に軍国主義の国家意思を注入し、併せて誤った歴史観で国民の民族感情をつなぎとめたのです。 戦前の日本の教育実践とは、皇国史観と軍国主義教育を貫徹することであり、国家が戦争を発動した際に、天皇に対する崇拝が多くの国民を加害者という身分で戦争へと巻き込んでいったのです。 そのため戦争中に起こった南京大虐殺のような極めて非人道的な暴行は、近代日本の教育によって作り出された兵士たちの非人間的な精神状態の表れでもあるのです。 人間性をねじまげる教育が国家と民族に極めて大きな危険をもたらすことは、正面から受け止めざるをえない歴史の教訓といえるでしよう。

 戦後、私たちは日本の歴史教科書に改善の方向性が生まれたことを喜びました。 日本の教育実践は、「良心の自由」・「思想信条の自由」・「宗教の自由」などを強調しはじめました。 しかし、教科書の「改悪」の道筋も同時に存在しており、正確な歴史観と誤った歴史観とが絶え間なくせめぎあってきました。 まさに2001年に文部科学省が検定合格させた『新しい歴史教科書』は、このような状況が鋭く対立するレベルへと到達したことを示しています。 また、教育基本法の改悪には、さらに危険性を感じさせます。

 教育基本法は、憲法に準ずる地位として認識されており、国民に与える影響は相当大きなものがあります。 人々は、一旦軍国主義や皇国史観の批判を緩めると、扶桑社の歴史教科書のような危険な教育が出現することを、すでにはっきりと見てきています。 よって、教育基本法の改悪が、日本に与える影響は極めて重大なものとなるでしよう。

 私たちは、歴史教育が東南アジアの平和を守りつなぎ、また青年層をめぐる激しい闘いの場として存在していると考えています。 だからこそ、歴史教育の問題において私たちと日本の良心的な学者や教師、学生と国民が共に努力し、教育基本法の改悪を阻止して東南アジアと世界の平和を実現する必要があるのです。

                        2003年12月23日
韓国からのメッセージ
教育基本法改悪に反対する
12・23全国集会に結集された皆さん!


日本の教科書を正す運動本部(アジアの平和と歴史教育連帯)
 常任共同代表 徐仲錫(ソ・デュンソク) 李南洋(イ・ナ最ン) 李秀浩(イ・スホ)
 人権を大切にする民主的教育と平和実現のための皆さんの取り組みに敬意を表し、韓国の地から「日本の教科書を正す運動本部」より熱い連帯をお送りします。

 日本による侵略と支配の歴史を異なる立場で背負ってきた韓日の私たちは、過去の痛みから得た教訓を大切にし、平和と人権に基づく東アジア共生を実現するために努力を重ねてきました。

 しかし、私たちを取り巻く今の状況では、米国が引き起こしたイラク侵略戦争を韓日両政府が支持し派兵を強行しようとするなど、私たちの平和への願いと努力に逆行する動きが加速しています。 また、日本では侵略戦争の歴史と引き換えに得た平和憲法改悪の動きが本格化し、それと連動した形で日本の教育が動かされようとしています。 東アジア共同の歴史認識を平和の基礎とするための活動に取り組む私たちは、戦争を容認する人づくりともいえる方向へ教育基本法が改悪されそうな今の動きに、強い警戒と憂慮をもって注目しています。

 教育基本法改悪を許さぬ皆さんの意志と行動に私たちの思いを重ね、今後も共に歩み行動していきたいと思います。 本日の集会の成功を祈りつつ、連帯のメッセージとさせていただきます。

                        2003年12月23日