川崎病(MCLS、小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群)診断の手引き

A 主要症状

 1.5日以上続く発熱(治療によって5日未満で解熱した場合も含む)

 2.両側眼球結膜の充血

 3.口唇、口腔所見:口唇の紅潮(唇が真っ赤)、苺舌、口腔咽頭粘膜のびまん性発赤

 4.不定形発疹(いろいろな発疹)

 5.四肢末端の変化:(急性期)手足の硬性浮腫、嘗蹠ないしは指趾先端の紅斑(手足の先がてかてかぱんぱんにむくんだり、手のひらや指の先が赤い発疹が出現する)

             (回復期)指先からの膜様落屑(指先から皮がべろべろむけてくる)

 6.急性期における非化膿性頚部リンパ節腫脹

6つの主要症状のうち5つ以上の症状があれば川崎病と診断する。ただし、4つしか症状が認められなくても、心臓の検査(断層心エコー、心血管造影法)で心臓に冠動脈瘤が確認され、他の病気が否定されれば川崎病と考える。

B 参考条項

以下の症状・検査所見は川崎病によく見られるものである。

 1 心雑音、奔馬調律、心電図異常(PR・QT延長、異常Q波、低電位差、ST-Tの変化、不整脈)、胸部X線(心陰影拡大)、断層心エコー(心膜液貯留、冠動脈瘤)

 2 下痢、嘔吐、腹痛、軽度黄疸

 3 核左方移動を伴う白血球増加、血小板増加、CRP陽性

 4 尿中WBC増加

 5 BCGのあとが赤く腫れる

 6 咳、鼻汁

 7 関節の痛み、腫れ

 8 けいれん、顔面神経麻痺など

備考

 1 主要症状の四肢末端の変化は、指先からの膜様落屑が重要。

 2 急性期の非化膿性頚部リンパ節腫脹は他の主要症状に比べて頻度が低い(約65%)。

 3 性比は1.3〜1.5で男子に多く、年齢分布は4歳以下が80〜85%を占め、致命率は0.1%前後である。

 4 再発例は2〜3%、同胞例は1〜2%。 

 5 主要症状を満たさなくても、他の病気が否定され、川崎病が疑われる容疑例が約10%存在する。このなかには、冠動脈瘤が確認される例がある(ので注意しなければならない)。

厚生労働省川崎病研究班 2002年2月改訂5版 

なお、読みやすいように当クリニックで表現を改変してあります。

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