2007年12月23日 待降節第4主日
マリアは男の子を産む。
その子をイエスと名付けなさい
（マタイ1・21より）
ロワゼール神父様
今日はいつもと少し変わって、
サンタさんの登場する物語をお話したいと思います。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
その夜、サンタが僕の家のドアをノックした。
サンタはドアの外にいて、大きな袋を背負って立っていた。
しかし、顔はどこか元気がない。
それで僕はサンタに「どうして元気がないの」と聞いたんだ。
「子供たちが、クリスマスの本当の意味を
知らなくなってしまったからです」とサンタは悲しそうに言った。
そして「みんなにクリスマスの本当に意味を説明してくれませんか」
と僕に頼んだ。
サンタにそう聞かれたとき、僕はとても驚いたけど、
「どうにかやってみるよ」と返事をした。
サンタは大きな袋から１０個のものを出した。
「これを見てください。クリスマスに必要なものです。
小さなもみの木、輝く星、ローソク、クリスマスのかんむり、
ひいらぎの葉、クリスマスプレゼントの服、
アメの杖、天使、鐘、小さいサンタの人形。」
「わあ、すごいね」と驚く僕に、
「それでは君に説明しますよ」とサンタは言った。
「まず、もみの木ですが、クリスマスツリーは
暗いときでも希望を失わないように、いつも光をともしているのです。」
「もみの木の枝はいつも空に伸びて行きます。
天の父から命が降るということなのです。皆さんに伝えてください。」
「次に、クリスマスの星ですが、
神様は約束なさったことを実現していることを示しています。
神様は次の日が来ることを約束なさいました。
その次の日まで、星が私たちを導いてくれるのです。」
「クリスマスのローソクは、闇の中で暮らす
世界の人々を照らすイエス様の心です。
これも皆さんに伝えてください。」
「クリスマスのかんむりですが、
神様の愛はかぎりがないものだという意味です。
神様の愛はかぎりがないものだと皆さんに伝えてください。」
「ひいらぎの葉ですが、葉の先はするどく、また実は赤いですね。
それはイエス様が苦しみと流された血によって、
私たちを救ってくれたしるしなのです。皆さんに伝えてください。」
「クリスマス・プレゼントの意味は知っていますよね。
神様がいちばん優れたもの、
御子イエス様を私たちに与えてくださったという意味です。」
「天使は神のメッセンジャーです。
それは神の栄光と地に生きるすべての人に、
平和という素晴らしいメッセージを送られました。皆さんに伝えてください。」
「アメの杖は羊飼いたちの杖です。イエス様が羊飼いのように、
私たちをいつも正しい道に導いて下さるのです。
子供たち、皆さんに伝えてください。」
「鐘は何だと思いますか。そうですね。私たちに呼びかけている神様の声です。
神様があなたたちを幸せにしたいとおっしゃっている、その声です。
このこともぜひ皆さんに伝えてください。」
「はい、サンタさん分かりました」と僕は答えました。
「クリスマスに使うものの意味は素晴らしいものですね。
でも、サンタさん、あの小さなサンタさんの人形はどういう意味なの？」
「人々は私を尊敬していますが、じつはそれほど大切な人ではありません。
私はイエス様が他にない優しい方、心の広い方だと人々に紹介しながら、
小さなプレゼントを配っています。」
「わたしの人形はその姿を伝えています。
本当のプレゼントはイエス様だけなんですけどね。」
「それではね。もう行かなくちゃ。イエス様があなたに平和をくださるように」
サンタはこう言うと、
僕にもってきたプレゼントを置いてどこかに行ってしまった。
僕はクリスマスの意味が良く分かった。
それはね、救い主がこの世に来たということなんだ。
そしてクリスマスの意味を子供にも大人にも伝えることにしたよ。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
朗読は以上です。
今日初聖体を受けられる皆さん。
あなた方には今日、本当のクリスマスが訪れます。
誰だかわかるでしょう。あなた方の心にはイエス様が来るのです。
イエス様はインマニュエルという名で呼ばれます。
その意味は「神様とともに住む」ということです。
あなたの心にはイエス様が来るのです。そばにいるのです。
今日いただくパンはイエス様そのものです。
マリア様のおなかのなかに、イエス様が生まれたように、
あなた方の心の中にイエス様の住まいを作るのです。
いろいろな心がイエス様の家となりますように願っています。
本当にあなた方は幸せな子供たちですよ。
これから大きくなっていきますが、
いつもご聖体をいただくようにして下さい。
イエス様、それがクリスマスの一番のプレゼントなのですから。
（文章については、特別に神父様からＨＰ掲載の許可をいただいておりますが、テープおこしの段階などで、管理人の判断により修正を加えております。お説教録音テープの聴取が困難なときなど、文の省略もありますので、あらかじめご了承下さい）
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