ERASNUS WIDMANN

E.ウィードマンという作曲家を始めて知ったのは昭和47年ごろだったと思う。金管アンサンブルの経験があれば、もっと早くから知っていたかもしれない。その頃リコーダーのコンソートに加えてもらっていなかったら、今でも知らなかっただろう。最近になって作品を探してみてリコーダー用の譜面がないのだと気付いたが、探せば本当はあるのかもしれない。とりあえず弦のアンサンブルの資料「20の舞曲」をインターネット上で見つけることができた。リコーダー用に編集し、出版する事が出来ました。


ERASMUS WIDMANN


1572年9月15日、ドイツのプロテスタントの町Schwabisch Hall(ヴェルテンベルクワインで有名)に生まれた。

祖父や親族には法学博士や文学者などが多く、経済的にも社会的な地位にも恵まれた環境に育った。

まだ子供の頃からTubingen(有名な高級温泉保養地)にてオルガン、チェンバロ、リュート、ガンバ、リコーダー、トロンボーンの奏法など音楽の英才教育を受けた。

その後、Styriaにてオルガン奏者、音楽家としての職を得、1602年にはRothenburg ob der TauberのHohenlohe(13世紀に建てられたホーエンローエ家のルネッサンス風の城があり、ロマンチック街道、古城街道の交差する中世の美しい町並みが残っており、ドイツ観光の名所として有名)のオルガン奏者となった。

1613年には同所の聖ヤコブ教会のカントール(聖歌隊の指導者)として、またReichsstadtのギムナジウム(中世に発祥したエリート養成校)のラテン語の教師としても活躍した。

賛美歌や器楽曲の他、喜歌劇なども作曲している。
皮肉な事にその喜歌劇で題材の一部にした「ノミ」が、はやり病(当時は原因不明であった)をもたらした。

その流行病で妻と娘を亡くし、ついには自分も同じ病にかかり、1634年10月31日、ローテンブルク・オプ・デァ・タウバーに没した。

(1572−1634)

E.ウィードマン
リコーダー四重奏のための20の舞曲

2006年8月1日発刊

一冊500円で配布いたします。

配布ご希望の方はできるだけ、数人でまとめてからお知らせ下さい。     


最近調べて判った事:この曲集は、Musikalischer Tugendspiegel 「音楽の徳の鏡」であります。
              それぞれの、舞曲に女性の名前がついていました。
              わかっている範囲で言うと、
               2番=Johanna 3番=Magdalena 4番=Anna
               5番=Christina 6番=Sibylla 7番=Maria 12番=Regina
               13番=Sophia  15番=Agatha 16番=Clara 19番=Helena
No.8の舞曲  MIDI PDF こんな感じの曲が20曲。慣れてきたら繰り返しのさいには装飾的なアドリヴを付けてみましょう。MIDIの演奏を参考にしてください。
No.10の舞曲 MIDI PDF 編集中の曲集の全部ではありませんが、数曲に実際に使用した譜例を示しています。参考にしていただければ嬉しいです。
No.12の舞曲 MIDI PDF このPDFは弦とチェンバロと共演する際に用いた譜面です。繰り返しを独占したり共有したりしながら、また他の舞曲と組み合わせたりして演奏します。