日本では、4月末から5月初めの連休をゴールデンウィークと呼んでいます。4月29日の「昭和の日」、5月3日の「憲法記念日」、5月4日の「みどりの日」、5月5日の「こどもの日」の4つの祝日と、週末の休みとが重なることで、だいたい1週間以上の連休になるのです。日本では、欧米などとは異なり、レジャーのために仕事を休むという習慣がないので、ゴールデンウィークは正月休みや盆休みと並ぶ貴重な連続休暇になっています。
ゴールデンウィークという名前は、英語から来ているのではありません。日本の映画会社が多くの人に映画を見てもらうために作った語だといわれています。はじめは「黄金週間」といっていたものを、英語風に「ゴールデンウィーク」と呼んだのだそうです。ただ、NHKでは「ゴールデンウィーク」という名称は使わず、大型連休と呼んでいます。もともと映画業界が宣伝のために使った語であるため、「ゴールデンウィーク」という語を使うと、映画業界を特別扱いすることになり、公平ではないと考えているのでしょう。
日本人は、ゴールデンウィークに、海外旅行や温泉旅行に出かけたり、テーマパークや遊園地、キャンプ場などのレジャー施設で遊んだりします。また、結婚して子供ができた夫婦では、子供を連れて実家に帰省することも多いようです。ゴールデンウィークの間、観光施設は多くの人で込み合い、新幹線や飛行機は満席で、高速道路は何キロにもわたって渋滞します。込み合うのは分かっていても、日本人はゴールデンウィークに「お出かけ」をするのです。これは、日本では連休が少ないというだけではなく、その頃が1年でもっとも陽気のいい時期だからという理由も大きいのではないかと思います。