書きことばの文末形式
日本語は、話しことばと書きことばの表現に大きな違いがある。正式な書きことばでは、文末に「〜だ。」・「〜である。」が使われることが多い。
です・ます調とだ・である調
文末が「〜です。」・「〜ます。」で書かれている文章を「です・ます調」または「です・ます体」と呼び、文末が「〜だ。」・「〜である。」で書かれている文章を「だ・である調」または「だ・である体」と呼ぶ。
- です・ます調
- 文末が「〜です。」・「〜ます。」のかたちをしている
- 日本の首都は東京です。
- 昨日、図書館に行きました。
- だ・である調
- 文末が「〜だ。」・「〜である。」のかたちをしている
- 日本の首都は東京だ。
- 日本の首都は東京である。
- 昨日、図書館に行った。
〜である。
「〜である。」の文末は、書きことばで使われるかたちで、日常の話しことばでは使われない。なお、「〜である。」を否定する場合は、「〜ではない。」となる(「〜だ。」を否定形にするときと同じ)。
- 日本で最も人気のあるスポーツは野球である。
- ←→日本で最も人気のあるスポーツは野球ではない。
- ニューヨークはアメリカ合衆国の首都ではない。
- ←→ニューヨークはアメリカ合衆国の首都である。
- ←→ニューヨークはアメリカ合衆国の首都だ。
「〜である。」は「〜だ。」よりも硬い感じがする表現といえる。そのため、「〜である。」で終わる文には、硬い感じのする語が用いられることが多い。
- 日本でいちばん高いのは富士山だ。
- 日本で最も高い山は富士山である。
- 寿司は日本人が大好きな食べ物です。
- 寿司は日本人が特に好む食べ物である。
- 中庭のヒマワリはすごくきれいだ。
- 中庭にあるヒマワリの花はたいへんにきれいである。
- アメリカを見つけたのはコロンブスだ。
- アメリカ大陸を発見したのはコロンブスである。
- ふつうの教科書の値段は1冊1500円くらいだ。
- 一般的な教科書の販売価格は1冊1500円程度である。
- ピラミッドは大昔の王様のお墓だ。
- ピラミッドは古代の王たちの墳墓である。