考えを述べる表現
〜と思う。
考えを述べる表現は「〜と思う。」が基本となる。
「〜と思う。」
敬体 | 常体 |
〜[方がいい]と思います。 | 〜[方がいい]と思う。 |
〜[方がいい]だろうと思います。 | 〜[方がいい]だろうと思う。 |
〜[方がいい]のではないかと思います。 | 〜[方がいい]のではないかと思う。 |
〜[方がいい]のではないでしょうか。 | 〜[方がいい]のではないか。 |
婉曲な表現
自分の考えを主張するときには、婉曲な表現がしばしば使われる。たとえば、「〜と思う」を婉曲に言う方法には次のようなものがある。
- 「と」の前に「だろう」をつける(例:「東京の方が住みにくいだろうと思う。」)
- 「と」の前に「のではないか」をつける(例:「仕事の方が重要なのではないかと思う。」)
- 「〜と思う」のかわりに「のではないか。」をつかう。(例:政府の計画はやめた方がいいのではないか。)
推定の表現
推定や想像を述べる表現には、「〜ようだ。」、「〜ように思う。」、「〜ものと思われる。」、「〜ような気がする。」、「〜ような感じがする。」などがある。
- 〜ようだ。
- 台湾では犯罪が少ないようだ。
- 学生は前の方の席に座るのが嫌なようだ。
- 今日、先生は来ないようだ。
- 昨日の試験は難しかったようだ。
- 〜ように思う。
- コンピュータの方がよい判断をするように思う。
- 彼の主張は正しいように思う。
- 高度な日本語能力が必要であるように思う。
- お客さんには女性が多いように思う。
- 〜ものと思われる。
- すでに逃げ道がなかったものと思われる。
- 株価の上昇が続くものと思われる。
- 台風は西に向かうものと思われる。
- これからは、日本語を勉強する人が増えるものと思われる。
- 〜ような気がする。
- 台湾は背の高い人が多いような気がする。
- 彼女の意見が正しいような気がする。
- この習慣は日本にはないような気がする。
- 早くシステムを変えた方がいいような気がする。
- 〜ような感じがする。
- 彼はもう帰ってこないような感じがする。
- 彼の成績はもう上がらないような感じがする。
- それではうまくいかないような感じがする。
- 彼女はもうすぐ学校を辞めるような感じがする。
推定や想像を表わす「〜ように思う」や「〜ような気がする」は、「〜思う」の婉曲な表現としても使われる。
- 彼の意見は正しいと思う。
- 彼の意見は正しいように思う。(婉曲)
- 彼の意見は正しいような気がする。(婉曲)
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- 事実を述べる表現
- 例:「彼の意見は正しい。」
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- 考えを述べる表現
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- ふつうの表現・考えをはっきりと言う
- 婉曲な表現・考えをぼかして言う
- 例:「彼の意見は正しいように思う。」→推定の表現を使う
- 例:「彼の意見は正しいような気がする。」→想像の表現を使う(より婉曲になる)