ショートスピーチ(1~3分程度の短いスピーチ)では3段構成を意識すると失敗しにくい
3段構成の基本的なスタイルは次のようになる。
A [結論・答えを端的に述べる]
↓
B [証拠・理由・具体例(経験や体験を含むようにするとよい)]
↓
A' [結論・答えを少し詳しく述べてまとめる]
スピーチの場合は、最も基本となる3段構成から A または A' を省略すると2段構成になると考えればよい
※2段構成は、個人的なテーマの場合など、結論の重要性が低い場合、具体的な体験などについて話す場合に用いることができる
例題:
「あなたが考える台湾社会の問題は何ですか?また、その問題を解決するにはどうしたらいいと考えますか?」
構成:
A《まず自分の意見を述べる》
私が考える台湾社会の問題は、所得の格差が大きいということです。格差を小さくするためには、税制を改革するべきだと思います。
B《具体例を挙げながら理由を述べる》
私の家は貧乏なので、アルバイトをしなければ学校に通うことができません。本当は、もっと勉強したいんですが、アルバイトが多くて思うように勉強できません。私の成績が悪いのは、遊んでいるからじゃないんです。アルバイトが多すぎるんです。本当です。信じてください。……それに比べて、私の友達のゼンさんは、家がお金持ちなのでアルバイトをしてません。でも、彼は勉強もしないんです。毎日遊んでばかりです。本当です。しかも、家が金持ちだから将来の心配もしていません。本当です。でも、これでは不公平というものです。それでは、みんな勉強する気がなくなってしまうかもしれません。わたしも、最近、勉強する気がなくなってきた気がします。でも、ちょっとだけですから、安心してください。まだまだやる気はあります。だから、私はこう主張します。それは、……息子が遊んでばかりいる金持ちには高い高い税金をかけること。息子が遊べなくなるほどとっちゃってください。そして、そのお金を、貧乏だけどやる気のある学生の奨学金にするんです。そうすれば、みんな安心して勉強できます。そして、なんかすごいものとか発明したりするかもしれません。でも、わたしのように貧乏が理由で成績の悪い学生もいるので、奨学金に成績の条件はつけないでほしいです。……お願いします。
A'《もう一度自分の意見を述べてまとめる》
私たち学生の場合だけでなく、台湾の社会は所得の格差が大きすぎると思います。格差を放置すれば、社会は必ず悪い方向に向かっていくと思います。そうならないために、税制を改革して、金持ちからとったお金を貧乏人に配るように主張して、私のスピーチを終わります。