ビジネス作文(びじねすさくぶん)
※これは、ビジネス文書のための書き方です
レポートや小論文に適用してはいけません。

グラフの作り方

▽ 表示スタイル切り替え ▽
ルビあり〕  〔ルビなし

グラフとは?

グラフは、数字(すうじ)だけではわかりづらい情報(じょうほう)直観的(ちょっかん)表示(ひょうじ)することができる。(おお)くの場合(ばあい)、わたしたちは、数字(すうじ)文章(ぶんしょう)理解(りかい)しようとするよりも、グラフからイメージを直感(ちょっかん)しようとするものである。

ビジネス文書(ぶんしょ)使(つか)うグラフには、数学的(すうがくてき)厳密(げんみつ)さは必要(ひつよう)ない。(つた)えたいと(おも)うことをわかりやすく表示(ひょうじ)していればよい。いくらかの誇張(こちょう)(ふく)まれていても問題(もんだい)はない(ただし、数値(すうち)改竄(かいざん)したり、(あき)らかに(あやま)ったグラフを()いてはいけない)。

ここでは、グラフを作成(さくせい)するときの注意点(ちゅういてん)について(まな)ぶ。

面積(めんせき)利用(りよう)する

図形(ずけい)視覚的(しかくてき)特徴(とくちょう)は、図形(ずけい)数学的(すうがくてき)特徴(とくちょう)と、(かなら)ずしも一致(いっち)しない。これは、(たと)えば、錯視(さくし)()錯覚(さっかく))と()ばれる現象(げんしょう)である。

ビジネス文書(ぶんしょ)使(つか)うグラフには、数学的(すうがくてき)厳密(げんみつ)さは必要(ひつよう)ないので、人間(にんげん)視覚(しかく)性質(せいしつ)(おお)いに利用(りよう)してよい。

目的(もくてき)にあったグラフを(えら)

データを比較(ひかく)するときには、目的(もくてき)(なに)強調(きょうちょう)したいか)にあったグラフを(えら)ぶようにする。()()ればわかるように、(おな)比率(ひりつ)でも(ぼう)グラフ、面積(めんせき)グラフ、体積(たいせき)グラフでは印象(いんしょう)が異なる。

()がある(()(おお)きい)ことを強調(きょうちょう)したいのならば、(ぼう)グラフが効果的(こうかてき)である。一方(いっぽう)()がない(()(ちい)さい)ことを強調(きょうちょう)したいのならば、(円形(えんけい)の)面積(めんせき)グラフが効果的(こうかてき)である。

(えん)グラフを(ゆが)める

(えん)グラフは、扇形(おおぎがた)面積(めんせき)中心角(ちゅうしんかく))で割合(わりあい)表示(ひょうじ)するものである。一般的(いっぱんてき)には、(えん)表示(ひょうじ)するものだが、グラフを変形(へんけい)する(楕円形(だえんけい)にする)ことで印象(いんしょう)操作(そうさ)することができる(ただし、あまり極端(きょくたん)変形(へんけい)()けた(ほう)がよい)

(えん)グラフを3D(スリーディー)立体的(りったいてき))にすることも(おな)効果(こうか)がある3D(スリーディー)にすると必然的(ひつぜんてき)楕円形(だえんけい)になるため)。たとえば、(した)の3つのグラフはそれぞれ(おな)割合(わりあい)(しめ)しているが、(かたむ)ける角度(かくど)によって印象(いんしょう)相当(そうとう)(こと)なる。

なお、(えん)グラフを(ゆが)めたときには、意図的(いとてき)誤解(ごかい)させようとしたと批判(ひはん)される可能性(かのう)があるので、できるだけデータを数字(すうじ)表示(ひょうじ)しておくべきである。

(えん)グラフとドーナツグラフ

一般(いっぱん)に、わたしたちは面積(めんせき)()よりも、(なが)さ(距離(きょり))の()(ほう)知覚(ちかく)しやすい。このことを利用(りよう)して、(えん)グラフをドーナツグラフにすることで、()比較(ひかく)しやすくすることができる。(えん)グラフでは、扇形(おおぎがた)面積(めんせき)比較(ひかく)することになるが、ドーナツグラフでは()(なが)さが比較(ひかく)対象(たいしょう)となるからである。一方(いっぽう)()明示的(めいじてき)(しめ)したくないときには、ドーナツグラフでなく(えん)グラフを使(つか)った(ほう)がよい。

色彩(しきさい)併用(へいよう)する

複数(ふくすう)(いろ)(なら)べたとき、対象(たいしょう)をより(おお)きく()せる(いろ)と、より(ちい)さく()せる(いろ)とがある。背景(はいけい)(あか)るさの()(おお)きいものほど(おお)きく・手前(てまえ)()え、背景(はいけい)(あか)るさの()(すく)ないものは(ちい)さく・(おく)()えるものである。

この性質(せいしつ)をグラフに応用(おうよう)すれば、()をより(おお)きく(かん)じさせたり、より(ちい)さく(かん)じさせたりすることができる。

ただし、色覚(しきかく)による立体視(りったいし)には個人差(こじんさ)(おお)きいので注意(ちゅうい)する必要(ひつよう)がある(ある(ひと)にはより(おお)きく()えるものが、(ほか)(ひと)にはより(ちい)さく()えるかもしれない)

ピクトグラフを活用(かつよう)する

直線(ちょくせん)などの単純(たんじゅん)図形(ずけい)ではなく、ピクトグラム pictogram絵文字(えもじ))やイラストを(もち)いて数値(すうち)表示(ひょうじ)したグラフをピクトグラフ pictograph()グラフ)という。

ピクトグラフの利点(りてん)は、デザイン(せい)(たか)めることで、数学的(すうがくてき)厳密(げんみつ)さを犠牲(ぎせい)にできるところにある。

面積(めんせき)(おお)きくする

ピクトグラフによる誇張(こちょう)に、全体(ぜんたい)(おお)きくするという方法(ほうほう)がある。

(うえ)の3つのグラフでは、それぞれ(なが)基底線(きていせん)からの(たか)さ)(りょう)(おお)きさを(あら)わしているが、ピクトグラフ右側(みぎがわ)2つ)では、(たか)さに(おう)じて()横幅(よこはば)変化(へんか)させることで、()誇張(こちょう)している。

(みぎ)のグラフは、時代(じだい)変化(へんか)(あら)わすイラストと()()わせることで、(えん)グラフの(おお)きさを()え、実際(じっさい)よりも(おお)きな変化(へんか)があるように誇張(こちょう)したものである。

また、(した)のグラフは、ピクトグラム(絵文字(えもじ))を(もち)いて(ぼう)グラフをピクトグラフに()()えたものである。中央(ちゅうおう)のグラフは、(した)()くほど面積(めんせき)(ちい)さいイラストを使(つか)うことで、(みぎ)のグラフでは、図形(ずけい)縮小(しゅくしょう)して面積(めんせき)()(おお)きくしている。

()(いろ)(あら)わす

データの(おお)きさの()(いろ)()さ(明度(めいど))で(あら)わしたグラフを、濃淡(のうたん)グラフという。

濃淡(のうたん)グラフは、厳密(げんみつ)()比較(ひかく)には(てき)していないが、地図(ちず)などと()()わせて使(つかう)場合(ばあい)がある(濃淡(のうたん)による地図(ちず)グラフ)。濃淡(のうたん)グラフは、()をはっきりさせたくないときに(てき)している。

地図(ちず)との()()わせで、()をはっきりと比較(ひかく)させたい場合(ばあい)は、(ぼう)グラフがよいだろう。なお、(おな)情報(じょうほう)を、(ぼう)グラフで(あら)わすと(つぎ)のようになる(立体(りったい)による地図(ちず)グラフ)。

記号(きごう)利用(りよう)する

人間(にんげん)は、文字(もじ)数字(すうじ)よりも視覚的(しかくてき)記号(きごう)着目(ちゃくもく)するものである。

たとえば、(つぎ)のような貼紙(はりがみ)()たとしたら、(おお)くの(ひと)が『(ひだり)』を()るであろう。

また、(うえ)写真(しゃしん)()たときに、矢印(やじるし)(→)の部分(ぶぶん)注目(ちゅうもく)してしまう。

さらに、記号(きごう)はわたしたちを特定(とくてい)解釈(かいしゃく)(みちび)(はたらき)きもする。

Aでは台車(だいしゃ)がロープで(なに)かを()いているように()えるが、Bでは台車(だいしゃ)がローブで(なに)かに()かれているように()える。

また、(した)(れい)では、破線(はせん)()くことによって、そこを基準(きじゅん)として物事(ものごと)認識(にんしき)するようにもなることがわかる。

グラフに記号(きごう)追加(ついか)する

記号(きごう)性質(せいしつ)利用(りよう)することによって、強調(きょうちょう)したい部分(ぶぶん)注意(ちゅうい)()きつけたり、グラフを()(ひと)の解(かいしゃく)影響(えいきょう)(あた)えることができる。

(うえ)(れい)では、矢印(やじるし)によって変化(へんか)誇張(こちょう)する、見込(みこ)みのデータを追加(ついか)することで印象(いんしょう)()える、強調表示(きょうちょうひょうじ)よって注意(ちゅうい)をひく、補助線(ほじょせん)()くことによって印象(いんしょう)()えるといった方法(ほうほう)(もち)いられている。

その()のズルをする

その()にも、グラフを()(ひと)()をごまかす様々(さまざま)方法(ほうほう)がある。程々(ほどほど)活用(かつよう)するのがよいだろう。

グラフを立体的(りったいてき)にする

グラフを3D(スリーディー)立体的(りったいてき))にすると、厳密(げんみつ)数値(すうち)()()りが(むずか)しくなる。そのため、厳密(げんみつ)数値(すうち)()()ってほしくないときには、グラフを立体的(りったいてき)にするのがよい。

グラフの一部(いちぶ)省略(しょうりゃく)する

グラフの一部(いちぶ)省略(しょうりゃく)することで、()変化(へんか)実際(じっさい)よりも(おお)きく()せたり、(ちい)さく()せたりすることができる。

グラフの一部(いちぶ)省略(しょうりゃく)するときには、()()()れるなどして省略(しょうりゃく)した部分(ぶぶん)明示(めいじ)しておく必要(ひつよう)がある。

グラフの縦横比(たてよこひ)()える

グラフの縦横(たてよこ)比率(ひりつ)()えることによって、()変化(へんか)実際(じっさい)よりも(おお)きく()せたり、(ちい)さく()せたりすることができる。

縦横(たてよこ)比率(ひりつ)をあまり(おお)きく()えると不自然(ふしぜん)になるので、そのときはイラストと()()わせるなどの工夫(くふう)必要(ひつよう)である。

また、グラフを対数軸(たいすうじく)にするという方法(ほうほう)もある(対数(たいふう)グラフ)。もともとは、()(おお)きなものを同時(どうじ)比較(ひかく)するときに用いる方法(ほうほう)だが、たとえばY(じく)対数軸(たいすうじく)にすることで、実際(じっさい)(おお)きな()(ちい)さく()せることができる。

データを選定(せんてい)剪定(せんてい))する

全体(ぜんたい)のデータから、都合(つごう)()部分(ぶぶん)だけを()()してグラフにしてしまうという方法(ほうほう)である。

↑1年分のデータ(左)から3ヶ月ごとに取り出したデータをグラフにした例(右)
↓過去15年の(左)最近5年のデータだけをグラフにした例(右)

本来(ほんらい)、かなり不公正(ふこうせい)方法(ほうほう)なので、実際(じっさい)(おこ)なうときには注意(ちゅうい)必要(ひつよう)である。

ページの先頭へ↑
←ひとつ前に戻る
目次へ
トップページへ