ミ ト コ ン ド リ ア
私たちの体は、約60兆個の細胞でできている。そのほぼすべての細胞の中にミトコンドリアが存在する。ミトコンドリアは一つの細胞あたり数百から数千個もある、太さ0.001ミリメートルの極小の器官である。
 細胞内の小さな器官のひとつだが、ミトコンドリアは私たちが生きるために非常に重要な器官だ。まず、私たちが活動するためのエネルギーのほとんどはミトコンドリアがつくりだしている。ミトコンドリアは、細胞内の“エネルギー生産工場”なのだ。
 そして近年、研究手法の発達によって、ミトコンドリアの新たな一面が明らかになってきた。実はミトコンドリアは、老化や、がん、生活習慣病、アルツハイマー病といったさまざまな病気の原因となることもあるらしい。
 ミトコンドリアは60兆個のほぼすべての細胞ひとつひとつに、存在している。ミトコンドリアの総量は、体重の1割にもなるという。つまり体重60キログラムの人は、6キログラムものミトコンドリアをもっている。
 ミトコンドリアは、細胞の中で頻繁に融合したり、分裂したりをくりかえしながら、ダイナミックに動いているのである。
 多くの研究者は「ミトコンドリアは太古の昔、別の生き物だった」と考えている。
細胞が飢餓状態になると、ミトコンドリアがふえる!!
 息を吐いて吐いて吐き切って、細胞は酸素不足になると生命の存続をかけてミトコンドリアを増やそうとする。そして、慌てず・ゆっくり・少しずつ・息を吸い上げていくと、細胞内のミトコンドリアは水を得た魚のように活き活きとして、エネルギーロスのない、高純度なエネルギーを生産し、細胞自体、瑞々しくパワフルに甦っていくのです。これはまだまだ、科学的&医学的根拠に基づくものではありませんが、それを瞑想呼吸法の実践により“気”の実感として味わっているのです。  実感こそすべて!
吐く息は、心をこめて、細く長く行うべし・・・釈迦如来(大安般守意経)
 通常の呼吸(肺の20%も使わない。一分間に18回前後)では、体にとってはとなる老廃物「活性酸素」がどうしてもできてしまう。ミトコンドリアの状態によっては、たくさんの活性酸素がミトコンドリアの外にもれでる。活性酸素は、遺伝情報をになうDNAやタンパク質を攻撃し、傷をつける。傷が蓄積すると、細胞の機能が低下し、体の老化の原因になるという。過剰に出た活性酸素によって、核にあるDNAが傷つけられることで、細胞ががん化するという説もある。 質の良い深い呼吸をすることで、ミトコンドリアから傷ついたDNAを修復する、ある酵素が分泌されるという説もある。正に呼吸を変えることで、その後の人生が変わるのである。