呼吸法で心身の開放

 気功歴8年半になります。
やる気も全部削がれて、何の感動も失っていた時にフワリと気功教室を覗いてみました。訳も分からないのに初めて先生の気を受けたとき涙がとめどなく出てきて、あわてたのを覚えています。

 はじめのうちは呼吸法や気の交流などさっぱり。それでも身体はのびやかになり、心も軽くなりました。ウォーキング途中にこの呼吸法を試みると、自分の自然に帰れるような、やさしい気に包まれているようなそんな感覚になることがありました。自分では分からないなりにも、間質性肺炎で呼吸

の苦しいお姑さんの背中に手を当てると、「気持ちいい、楽になる」と言ってくれて、何とか続きました。これは思いもかけないことでした。入院もせず、24時間酸素吸入のいる状態でしたので、どこへも出かけられなかったのですが、お姑さんのためにもなり、私のためにもなるということで、ここだけが気兼ねなく出かけられる唯一の外出場所でした。

 先生やお仲間も事情を呑み込んでくれ、自分開放の自由の場として受け入れていただいたお陰で、私も元気に過ごすことができましたし、お姑さんも最後の気当てで見送ることもできました。

 病人の方のつらさもさることながら、看護する方も相当の体力とストレスがかかります。自分を開放、充足していく方法を知っていて良かったと思います。

 気の感覚はと言われると未だに心もとないのですが、長い一呼吸ができるようになると、何とも言えず心地よい感覚に包まれます。不安や心配の多い生活の中、心身共に深く心地よい感覚を持てるひと時があるということはとても幸せです。

  2002/07/07
                    原田美代子