1.エーデル9 の概要
エーデル9 は、点図だけでなく長文の点字文章も編集できる
「点字・点図編集ソフト」です。これだけを使って図入り点訳本の
データを作り、印刷することができます。
エーデル9 は、大きく分けて次のふたつのモードを持っています。
(1) 点図データであるEDLファイル(=EdelPaper)を扱う。
このモードでは、文章に差し込むのではない点図単独の
データを作成します。点字も書き込めますが、このモードでの
点字の実体は点図です。
このモードで作ったデータを EdelPaper、または、EDLファイ
ルといい、その拡張子は edl です。(拡張子 ezi の図形データ
ファイルが付随します。)
(2) 図入り点訳本のデータであるhEBKファイル(=EdelBook)を
扱う。
このモードでは、文章とそこに差し込まれる点図を同時に編集
して、図入り点訳本のデータを作成することができます。文章と
点図は同一の画面で編集できます。
この図入り点訳本のデータを EdelBook、または、hEBKファ
イルといい、その拡張子は hebk です。この1個のhEBKファイ
ルの中に文章と点図のすべてのデータがパッキングされます。
エーデル60による図入り点訳本のデータであるEBKファイル
も扱うことができます。また、他の点訳本の文章データを読み
込んだり、図を含むデータをEBKファイルやBESファイルで
保存することもできます。
点図を編集する機能はどちらのモードでも同じで、3種類の
点サイズ、18段階の点間隔、多彩な作図モードと編集・変形機能、
その他各種の補助機能を使うことができます。
文章の編集においても必要十分な機能を有しています。
エーデル7から改善したのは校正作業をサポートする機能を追加
したことです。
2.動作環境
(1) OS
Windows 10,8,7,Vista,XP
(2) 必要なファイル
@ 本体ファイル Edel9.exe
A エーデル60によるデータであるEBKファイルを扱う場合は、
圧縮・解凍ライブラリの UNLHA32.DLL を Edel9.exe と同じ
フォルダに置く必要があります
B メニューバーの[ツール]->[自動点図化ソフト Tenka の起動]
をおこなう場合は、Tenka.exe を Edel9.exe と同じフォルダに
置く必要があります。
UNLHA32.DLL と Tenka.exe はエーデル9パックに同梱されて
おり、デフォルトのインストールによって自動的に Edel9.exe と同じ
フォルダに置かれます。
(3) 点字プリンタ
(株)ジェイ・ティー・アール社製 ESA721 ver'95、
New ESA721、または、(有)レンテック社製 TEN-100
パソコンとは RS−232C(シリアルポート)、または、USBシリ
アル変換ケーブルで接続してください。出力方法として、シリアル
ポートへの直接出力、または、generic, text only のプリンタ
ドライバを介した出力のいずれかを選べます。後者の出力では、
コントロールパネルからプリンタを追加し、デバイスマネージャで
必要な準備をする必要があります。
なお、TEN-100 は、8×10インチ(B5)用紙のみに対応して
おり、大点・小点を打ち出すことができないなど、いくつかの制限
があります。