エーデルＥＸ の概要
エーデルＥＸ は、ジェイ・ティー・アール社製の点字プリンタであるＥＳＡ７２１用の点字・点図編集
ソフトである エーデル８ を、INDEX Braille社製の点字プリンタである EVEREST-D V4 /
BASIC-D V4 用に書き換えたものです。その特徴は次のとおりです。
(1) 点字文章・点図のデータ作成・編集の機能やファイル操作の機能などはエーデル８とまったく
変わりません。従って、作成されるデータの中身、扱えるファイルの種類などもエーデル８ に
よるものと同じです。このため、エーデル６０ やエーデル７、エーデル８ で作成したデータ
（EdelPaper、EdelBook）をエーデルＥＸ でそのまま使えます。
ただし、Ａ４用紙で両面印刷用の文章は１ページ行数が１９、１行文字数が３８でなければ
なりません。
(2) エーデルＥＸ は、点字印刷時に、EVEREST-D V4 に対応するように点図のデータを変換しま
す。このとき、解像度が若干低くなりますが、点の間隔など、実際の印刷結果はほとんど変わ
りません。ただし、次のような違いがあります。
・ 大・中・小の点はすべて中点（点字と同じ点）で印刷されます。
・ 文章の印刷位置が少し縦に詰まるため、図入りの EdelBook において、文章と点図の位置
関係が画面通りになりません。
(3) EVEREST-D V4 は、両面同時印刷できる、連続紙に対応していない、文章と点図を１パスで
印刷することはできない、という特徴があるため、印刷の手順はやや異なります。
BASIC-D V4は連続用紙（８×１０インチ、１０×１１インチ）に対応しています。
エーデルＥＸ は、点図だけでなく長文の点字文章も編集できる「点字・点図編集ソフト」です。
これだけを使って図入り点訳本のデータを作り、印刷することができます。
エーデルＥＸ は、大きく分けて次のふたつのモードを持っています。
(1) 点図データであるＥＤＬファイル（＝EdelPaper）を扱う。
このモードでは、文章に差し込むのではない点図単独のデータを作成します。点字も書き込め
ますが、このモードでの点字の実体は点図です。
このモードで作ったデータを EdelPaper、または、ＥＤＬファイルといい、その拡張子は edl
です。（拡張子 ezi の図形データファイルが付随します。）
(2) 図入り点訳本のデータであるｈＥＢＫファイル（＝EdelBook）を扱う。
このモードでは、文章とそこに差し込まれる点図を同時に編集して、図入り点訳本のデータを
作成することができます。文章と点図は同一の画面で編集できます。
この図入り点訳本のデータを EdelBook、または、ｈＥＢＫファイルといい、その拡張子は hebk
です。この１個のｈＥＢＫファイルの中に文章と点図のすべてのデータがパッキングされます。
エーデル６０による図入り点訳本のデータであるＥＢＫファイルも扱うことができます。また、
他の点訳本の文章データを読み込んだり、図を含むデータをＥＢＫファイルやＢＥＳファイルで
保存することもできます。
点図を編集する機能はどちらのモードでも同じで、３種類の点サイズ、１８段階の点間隔、多彩な
作図モードと編集・変形機能、その他各種の補助機能を使うことができます。
文章の編集においても必要十分な機能を有しています。校正作業をサポートする機能もあります。
２．動作環境
(1) ＯＳ
Windows １０, ８,７,Vista,XP
(2) 必要なファイル
① 本体ファイル Edel_EX.exe
② エーデル６０によるデータであるＥＢＫファイルを扱う場合は、圧縮・解凍ライブラリの
UNLHA32.DLL を Edel_EX.exe と同じフォルダに置く必要があります
③ メニューバーの［ツール］->［自動点図化ソフト Tenka の起動］をおこなう場合は、
Tenka.exe を Edel_EX.exe と同じフォルダに置く必要があります。
UNLHA32.DLL と Tenka.exe はエーデルＥＸパックに同梱されており、デフォルトのインストール
によって自動的に Edel_EX.exe と同じフォルダに置かれます。
(3) 点字プリンタ
INDEX Braille社製 EVEREST-D V4 とその互換機
「レイアウト」を用紙サイズに見合ったものに設定してください。
パソコンとの接続方法、及び、パソコンでの設定などは プリンタのユーザーズマニュアルに
従ってください。
(4) 墨字プリンタ
墨字印刷をおこなう場合には、通常のプリンタをパソコンに接続済みであることが必要です。