アンコウ アンコウ目アンコウ科

地方名 
 安康(アンコウ)

英名
 Goose-Fish(ガチョウの様な魚)
 Angler-Fish(釣をする魚)


学名
 
Lophiomus setigerus

生息地 
 陸棚〜陸棚斜面上部の海底。水深30〜500mの砂泥低域

分布 
 北海道以南〜東シナ海、インド、太平洋西部。
形態
 全身、頭のような姿で、口がかなり大きい。鋭い歯が内側に向かってのこぎりのようにはえていて、下あごが出ている。背びれの一本目が、誘引突起となり、擬餌状体を使って釣をする。


生活
 夏から秋は深海に生息。冬に浅海に移動して春から初夏にかけて産卵する。(地域によって異なる)
卵はゼラチン質に包まれた帯状の卵塊で浮性。海面を漂う。
砂中にもぐる習性があり、
背びれの一本目の擬餌状の物をひらひらさせ餌生物をおびき寄せ、餌生物が近づいたら、周辺の水ごと丸呑みにする。
利用 
 ゼラチン質を多く含み、鍋物むき。

アンコウの7つ道具
 アンキモ、柳(胴の肉、頬肉)、皮、鰓、鰭、水袋(胃袋),
 卵巣(ぬの、ちりめん)
あんこうの胆 アンキモ ■肝(アンキモ)
海のフォアグラと呼ばれ、珍重されている。
アンコウの卵巣 卵巣
鍋に入れると体が温まるので、ぬの又は、ちりめんと呼ばれている。
種類
アンコウ目には、アンコウ亜科、イザリウオ亜科、
チョウチンアンコウ亜科など、16科265種がある。

日本で食用になるアンコウ
 
黄鮟鱇キアンコウ(Yellow goosefish)
  体色が、黄色味をおびた褐色
 
屑鮟鱇クツアンコウ(Black mouth goosefish)
  体色が暗褐色。舌の前部が、灰黒色で、
  キアンコウよりも小型
アンコウの吊るし切り
まず、たわしと塩でごしごし。ぬめりを取ったら、下あごに鈎をかけ吊るす。口に水を入れると安定する。内臓が傷つかないように切るにはこの方法が一番のようだ。次に、ひれを切り、口の周りの皮を切り、一気に皮をはがす。後はパーツごと切り分け、大きいパーツは食べやすい大きさに切り分ける。最後には鋭い歯だけ残る。
■体のほとんどが頭に見えます。背びれの一本目が頭の上にあり、その先のルアーかフライの様な擬餌状のものをひらひらとさせて,餌をおびき寄せます。発光するタイプもいるようですが、写真のアンコウは光りません