三陸さかな図鑑 索引へ  バショウカジキ スズキ目マカジキ科  


【分布】
熱帯〜温帯域。
アフリカの東岸〜インド洋・太平洋、アメリカ西岸。


【生息地】
外洋の表層。
バショウカジキは、マカジキなどと比べ、沿岸に近いところに生息する。


【特徴】
体は長くて、側扁(ひらべったい)し、槍のような吻部(くち)と、黒く丸い点がある大きな背ビレをもっている。大型のものは全長3mを超える。泳ぎは非常に速い。


【漁】
昔から、樫の木で作った銛でカジキを突く『突きん棒漁』が行なわれていた。現在では銛が命中した時に電気が流れるようになっている。他には、延縄や大目流し網などで漁獲されている。


【釣り】
トローリングなどが一般的。


【利用】
身はオレンジ色、脂は全身に乗る。刺身にした場合、マグロのような変色が起こりづらいのが特徴。身は割れやすい。旨い。調理した場合、油との相性もよいのでお好みの調理法でおいしく食べられる。用途が広いのだ。

【価格】
 バショウカジキ値段は安め。歩留まりが悪いために食べるまでに捨てる部分が多く、結果、高くなる。市場での高値は、キロ当たり600円ぐらいであろうか。

撮影日 2006年9月16日

【地方名】
 バショウカジキ
 羽生梶木

 ※カジキマグロとも呼ばれるが、マグロの類ではない。

【名前の由来】
 背ビレを広げた状態が芭蕉(ばしょう)の葉に似ているため芭蕉カジキと呼ばれていたという。当地方では、背ビレを広げた時に羽のように見えるため羽生(ばしょう)の字を当てているようである。カジキとは、和船の船板を、尖ったあごで突き通すという意味の『梶木通し』を略した物だといわれていて、他には舵木という字も用いられている。カジキマグロとも呼ばれるが、マグロの類ではない。
 また、背ビレを水面から出して泳ぐ為に、旗を振りながら泳ぐように見え、旗魚、旗立魚、旗魚鮪とも呼ばれる。三陸では、波間に見える旗(背ビレ)を見つけたら、船で追いかけて銛で突く『突きん棒漁』が、現在でも行なわれている。


【英名】 Indo-Pacific Sailfish
     (インド-パシフィック・セイルフィッシュ)

【学名】 Istiophorus platypterus (Shaw,1792)


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