三陸さかな図鑑 索引へ  フウライカジキ
 スズキ目 サバ亜目 マカジキ科  


【地方名】 
スギヤマ 杉山カジキ
学名は、
Tetrapturus angustirostris
英名は、ショートビル・スピアーフィッシュ

【名前の由来】
スギヤマとは、絹織物の透綾(すきあや)から転じた名前といわれている。

【分布】
インド洋、太平洋など

【生息地】
熱帯、亜熱帯の温暖な海域。外洋性が強く、表層域を回遊する。

■スポーツフィッシングの対象魚であるフウライカジキは、獰猛といわれるフィッシュイーターのカジキ類の中にあって、どこかカジキらしくない。これはなんと言っても他のカジキに見られるような長大で攻撃的な上あごよりも、控えめで短い上あごが見せる飄々とした風貌がそう見せるのではないだろうか。そして、ヒョロヒョロと痩せた体に地方名の由来ともなった透き綾の着物をいなせに着こなし、風来坊のようにフラフラと行き先は風まかせ、主役というよりは脇役。これが私の抱くフウライカジキのイメージなのである。

【特徴】
カジキ類の中ではあまり大きくならず、そして最も上あごが短い。体高は低く、細長くて平べったい。

【全長】
最大で230cm、体重52キロの記録がある。

【表皮】
透き綾のような表皮。
マカジキのような縦じまは見えない。
■側面から腹部にかけてのアップ
どこか陶器を思わせる。

■フウライカジキの主な餌は甲殻類と頭足類だという。
カツオなどの高速遊泳魚を追いかけるには確かに無理な体に見える。漁獲量は他のカジキ類などに混じる程度。少ないとはいえ希少価値がある魚ではない。市場での扱いは低く、常に下のほうの片隅におかれている事が多い。利用法は安い切身商材などであろうか。私は、扱ったことが無いが、身割れしやすい事、歩留まりが悪そうな事を考えると今後とも扱う事は無さそうである。

■食味は食べた事が無いので説明できない。   2006 10月10日

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