三陸さかな図鑑 索引へ  ホテイウオ カサゴ目 ダンゴウオ科  

ホテイウオ 北海道では『ゴッコ』と呼ばれている自分の重さでつぶれてしまうほど柔らかい
■地方名
  ホテイウオ


■名前の由来
  体型が布袋様に似ているため


別名
  北海道では『ゴッコ』


分布
  
北部北太平洋に広く分布する。日本近海では、日本海側が若狭湾以北、太平洋側は神奈川県三崎以北、北海道周辺。

生息地
  
冬の産卵期には水深10m以浅、夏場は100m以深。

■形態
  体は丸く、つるつるして柔らかく、目は離れている。オスとメスは、体の色、吸盤の大きさで見分けられる。
第一背ビレは体に埋もれていることが多い。
(2006 1月24日撮影)

■生活
  産卵期は12〜4月。産卵するとメスは去り、オスが見守る習性がある。普段は深いところ(水深100〜200m)にいて、産卵が行なわれる冬に水深10mほどの浅海の岩場にやってくる。

■漁
  冬に鱈の刺し網漁や定置網などで漁獲される。


■利用
  旬は冬。気仙沼では、クサウオやナガヅカなどと共にあまり食べる習慣がなかった魚である。先輩方に聞くと『味噌汁にしかなんねぇ』だそう。北海道では普通に食べられていて、『ゴッコ汁』などが有名。熱湯をかけ、皮目のぬめりと生臭さを取ってから料理すると良いよう。身は白身でゼラチン質、それから軟骨、身、卵巣または白子、肝、ほとんどが食べられる。卵巣は渋みがあり、汁の中でばらばらになるため、卵汁にならないように。味噌汁、ゴッコ汁、から揚げ、肝は身と共に酢味噌であえるとおいしい。

■吸盤
 腹ビレは吸盤状になっている。これで岩に張り付く。


索引へ


■トップページへ
愛嬌のある顔
ホテイウオの腹ビレは吸盤状 オスのほうが大きいらしい