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地方名
クロカワ 黒皮カジキ
名前の由来
死後の表皮の色による
学名
Makaira mazara
英名
インド-パシフィック ブルー マーリン
分布
太平洋、インド洋の熱帯、亜熱帯域 |
特徴
カジキの中では大型種、メスはオスより大きくなり、大きいものでは体長5m、体重900kgにもなる。シロカジキとは違い胸鰭を体に密着する事ができ、簡単に見分ける事ができる。ウロコは細長く、先端は鋭く尖っている。 |
■漁獲直後のクロカジキの背は青色だ。
英名のブルーマーリンとはここから来ている。 |
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■水揚げ時には、必ず鋭く伸びた上あごは切り取られている。この上あごで、カツオや小型のマグロ、イカなどを引っ叩き、捕食するようである。突き刺すわけではない。まあ、確かに、突き刺したらいつまでも目の前にあって食べられないのだから当然であるが‥‥。
■よく水揚げされてはいるが、殆どが他の地方に出荷されているため、地元料理ではトンとお目にかかれない。他の地方ではどのように食べられているのだろうか。鮮度が良ければ生で刺身や寿司ネタなどにいいのかもしれないが、何かに漬け込んだものを焼いて食べてもよさそうだ。淡白なのだから、味付けしだいで美味しくなるのだろう。
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■身質を見るために切り取った尾の部分。
クロカジキの身は非常に割れやすいので、扱いは自然に丁寧になる。しかしキロあたりの単価が安いので、安さの割りに扱いは上等だ。とにかく重い。大体が200キログラムもある。一本買うのに数万円を要すのだから大変である。
この写真のクロカジキの身は、やや赤みがかかり、瑞々しく見える。刺身にしてみると、脂は期待できないが薄っすらと甘みも感じられ、巷で言われるほどまずいという印象は無い。評価が分かれるのだろう。
以前、小さなもの(30kg程)を買ったときがあるのだが、その身は飴色で照りがあり、薄っすらと脂が見えた。しかし、身割れに注意して買ったにもかかわらず、やっぱり割れた。それ以来、クロカジキには手を出していない。
表皮の荒さも見てとれる。皮は硬く、針のようなウロコがびっしりと並んでいるので、解体する時には、丁寧にしないと怪我をする羽目になるので注意が必要だ。 |
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漁や釣り
三陸沖には、夏から秋にかけて多く来遊し、延縄や大目流し網などで漁獲されている。釣りはトローリングが一般的。三陸沖では、ビルフィッシュトーナメントが行なわれていて、愛好者も多い。
2006/10/16 |