三陸さかな図鑑 索引へ  マトウダイ マトウダイ目 マトウダイ科  

マトウダイ

【旬】
味が良いのは産卵前。当地方では5〜6月頃。

【利用】
上等の白身で文句なしにおいしい。鮮度の良いものが手に入ったら刺身と共に肝も食べてもらいたい。焼き物は身割れに注意が必要。この魚は煮ても焼いても生でもおいしいのだ。外国でも多く食べられよく親しまれている。おろす時は中骨が湾曲している為注意が必要。

【聖なる魚】
ドイツではピーター、フランスでサンピエル、いずれも新約聖書に出てくる12使徒のうちの第一使徒ペテロの名前が付いている。ガラリヤ湖(地中海)の漁師であったペテロがイエスの行なった奇跡(マトウダイを使ったらしい)を見てイエスに従ったことから来ている。

【グーグー】
このマトウダイは、持つとグーグーとバイブレーションを伴って鳴く。まるで文句を言われているようだ。

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【地方名】
 マトダイ 的鯛

【名前の由来】
 このマトウダイの名前の由来の一つは中央に見える黒い点が的に見えるため、そしてもう一つは顔が馬に似ているので馬頭(マトウ)鯛としたという2つの説がある。当地方では的(まと)から来たと考えて良いのではないだろうか。

【学名】
Zeus faber ゼウス・ファベル
ギリシャ神話の神ゼウスの名が冠してある。由来は分からない。ゼウスが馬面であったわけではあるまい。この場合、背ビレの豊かさか味の良さが関係しているのかもしれない。

【英名】
 ターゲット・ドーリー、ジョン・ドーリー

【分布】
青森県以南の本州中部、東シナ海、大西洋、オーストラリア、ニュージーランド。日本では沿岸各地に分布するが特に南に多い

【生息地】
水深200m以浅、成魚は水深100mほどの貝殻交じりの砂泥低に多い

【形態】
体は楕円で平べったくタイ型。口は大きく、突き出すことが出来る。背ビレはかなり長く、先端は尾びれまで達している。体中央には白く縁取られた黒斑がある。

【生活】
産卵期は本州では4〜5月頃、海底の砂地へ産卵するようだ。体長30cmほどで成熟、産卵する。大きなものは50cmを超える。
写真のマトウダイは約25cm
2006 6月8日撮影


マトウダイ頭部